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嘘つき英雄と嘘の妹 ~旧版~  作者: 野良犬タロ
道中編
13/101

#13 兄妹の連携


~少女 山賊アジト~


「オラッ入れ!」

 乱暴に牢屋に四人の女が放り込まれる。

「お前ら、何やってるのです!」

 手足を拘束されて動けないので上半身を起こして叫ぶ。

「おぉガキ、まだ元気あんのか?」

「ガキって言うなですッ!」

 こいつら・・・相変わらずムカつくのです・・・!

「こいつらもお前同様商品だ。」

「ふざけるなですッ! 女を何だと思ってるのですかッ!」

「あぁ?女だろうが男だろうが弱い奴は蹂躙される、世の中そんなもんだろ。」

「私は弱くないのですッ! あの時動けてたらお前らなんか・・・!」

「お前の実力なんか知らねぇけど、あの時あんな姿で俺らの前に現れたのが運のつきだ! まぁ、まともにやってもお前みたいな小っせぇ奴に遅れなんか取らねぇだろうけど。」

「小っさいって言うなあぁ!!」

 またこいつら私の禁句言いやがったのですッ!

「まぁ精々仲良くしてな! 同じ売り飛ばされる者同士な! あ、そうだ。お前の買い手、もうすぐ着くそうだ。偶々近くに物好きな奴がいてな!」

「誰が買われる物かですッ!」

「お前に拒否権なんかねぇよ、奴隷だからな!」

「ふざけるなですッ! 誰がそんなものに・・・!」

「精々喚いてろよ、俺らの知った事じゃねぇけど、じゃあな!」

「くぅ・・・!」

 なんとか脱出しないと・・・でも手足も拘束されてる挙げ句に牢屋には鍵・・・逃げられないのです・・・!

「ハァ・・・。」

「あんた、冒険者なんかい?」

「・・・?」

 ため息を着いていると連れてこられた女の人が話し掛けてくる。

「そうなのです、道中に奴等に捕まって此処に・・・。」

「はぁ、そげな若いのに冒険者て立派なもんだぁ。」

「そ、それほどでも・・・と言うかその訛り、もしかしてヨグ村の人なのですか?」

「なんだべ、嬢ちゃんおら達の村に来たことあっぺか?」

「はい、カザに向かう途中に・・・もしかしてあなた達が連れてこられたのって・・・!」

「あぁ、そうだぁ・・・村が襲われちまって連れてこられちまっただぁ・・・。」

「あいつらの言うとおりおら達はもう終わりだぁ・・・。」

「村の男達も用が済んだら殺されちまうだろし・・・。」

「村も何も無くなったら焼かれちまう・・・帰る場所なんてもう・・・。」

「そんなすぐに諦めたらダメなのですッ!」

「じ、嬢ちゃん?」

「村の人達だってまだ頑張ってるかもしれないのです! それに悔しく無いのですか!?」

「悔しいって・・・。」

「あんな人から何もかも平気で奪うような奴等に好き勝手言われて悔しく無いのですか!?」

「・・・。」

「私は悔しいのです! 卑怯な癖に弱い者虐めして意気がってる奴に言いように言われるなんて我慢ならないのですッ!」

「嬢ちゃん・・・!」

 女の人達は涙を目に浮かべる。

「悔しくないわけないべ・・・。」

「おらたちだってあんな奴等に好き勝手されるなんてごめんだっぺ・・・!」

「そうなのです!だから・・・!」

「でもこの状況・・・どうすっぺ嬢ちゃん。」

「あ・・・えっと・・・。」

 どうあがいても私達、逃げられないのです。

 いや、待つのです!

「もしかしたら・・・私達、助かるかもしれないのです!」

「え!?」

「そうなのです! 私の師匠が私を置いていって走った方向・・・確かヨグ村だったのです!」

「あんた、お師匠さんおるんけ?」

「はい! 師匠ならきっとあんな奴等ぶっ飛ばすのです!」

「本当け?」

「わぁッ!」

 女の人達はさっきの暗い顔とは打って変わって喜ぶ。

「でもそのお師匠さん、ひどい奴だなぁ!」

「へ?」

「こんな可愛い弟子放って逃げたんだべ! 酷い師匠だべ!」

「あ、思い出したら腹立ってきたのです・・・!」

 そもそも師匠があんな所に動けない私を放って逃げたからこんな事になってるのです!

「助けに来たら取り合えず噛みついてやるのです!」

「そりゃお師匠さんも可哀想だべ! 折角助けに来てくれんのに!」

「いいや、嬢ちゃんの言い分もごもっともだべ! おらも噛みつくだぁ!」

「あっはっは!」

 暗かった筈の牢屋が急に明るくなった。



~ウルド 山中~


 村人の情報によると娘達は村の南に連れて行かれたみたいだ。

「で、来てみたはいいが・・・。」

 行った先は山の中、しかもだだっ広く木々も生い茂る樹海、こんな場所からアジトを探せってのか。

「まぁ拠点は見つかりにくい方が色々と都合が良いからね、襲撃にも合いにくいし。」

「確かにな、奴等もそこまで馬鹿じゃないって事か。」

 こりゃ無策に探しても見つからないな。

 ・・・いや、その前に。

「なぁ、ひとついいか?」

「ん? なに?」



「なんでついて来てんだッ!!」



ルタ(こいつ)が此処に居るのはおかしい!

 村に残るように言っておいたのにまた勝手な事を!

「いやいや、探すなら一人より二人の方が良いって!」

「ふざけるな! 人数増えたら隠密行動取りづらいんだよ!」

 そう、今アジトを探すと言うことはアジトに()()するという意味でもある。

 人数が増えるとその分不意な物音を立ててしまう危険(リスク)が上がるし、隠れる場所も少なくなるので原則潜入は単独行動が定石だ。

「んふふ、そんな事言っていいの?」

「なんだよ。」

 なんか嫌な予感がするけど・・・。

「・・・。」

「?」

 ルタは目を閉じ額に手を当て、意識を集中する。

「ルタ?」

「ふっふっふ!」

 ルタは悪そうに笑って目を開く。

「なんだ? 何をそんな・・・。」

「ん!」

 ルタは俺から少し右にずれた方角を指差す。

「なんだよ、何が言いたいんだよ。」

「この先に貴重なお宝があります!」

「はぁ?」

 何言ってんだこいつ?

「俺は山賊のアジト探してんだ、宝探しなら勝手に・・・。」

「いいから行ってみて! あと・・・。」

「ッ!」

 ルタは急に顔を近づけてくる。

(出来るだけ静かにね・・・。)

 口元に人差し指を立てて小声で話しかけてくる。

(ハァ?)

 よく分からんが他に当ても無いので行ってみる。

 ルタの言う通り、あまり笹薮や草の音を立てないよう静かに・・・。

(隠れて!)

(え?)

 ルタに押さえられるように伏せて草藪に隠れると、目の前には・・・。

(山賊・・・!)

 さっきのルタの行動を理解した。

 こいつはさっき魔覚で敵の位置を察知していたのだ。

 それでわざわざ敵がいる場所に進ませた訳だが多分嫌がらせとかそう言う意図はないのだろう、何故なら・・・。

(ね? 貴重な情報源(おたから)でしょ?)

(・・・なるほどな。)

 黒く笑うルタの横で俺は静かに剣を抜いた。



~少女 山賊アジト~


「買い手の到着だ。来い!」

 山賊が牢屋に入ってきて私を持ち上げる。

「放すのですッ!」

 手足を拘束されてるなりに抵抗するけど振りほどけない。

 まずいのです、このまま売り飛ばされたら折角見つけた師匠から遠ざかるのです!

「このッ!」

「ッ!?」

 女の人が山賊に向かって体当たりを仕掛けた。

 私以外は此処に連れてくる時、自分の足で歩かせるために足を拘束していなかった。

「なんの真似だ!」

「嬢ちゃんから手を放すべ、この卑怯者!」

「そうだぁ! 手足さ封じねぇと女も運べん弱虫ッ!」

 山賊を罵倒しながら皆必死に体当たりする。

「くっ! この(あま)共がッ!」

「うぁっ!」

 山賊は女の人達を蹴り飛ばす。

「金になるから命を取らねぇでやってんのに調子に乗りやがって!見せしめに一人殺してもいいんだぞ!」

「やめるのですッ! 私を連れていきたいなら連れて行くです!」

 本当は嫌だけど、この人達が殺されるのは嫌なのです!

「よぉし、いい子だ。最初から素直に聞いてりゃいいんだよ!」

 山賊は腹の立つ笑みを浮かべて笑う。

「嬢ちゃん・・・!」

 皆が私を見て涙ぐむ。

「大丈夫なのです!師匠を信じるのです!」

 私は皆に精一杯笑って見せた。



~ウルド 山賊アジト~


「此処が奴等のアジトか。」

 洞窟前の見張りを伸して入り口の前に俺達は立っていた。

 村でやったのと同じ要領で山賊に尋問してアジトの場所を聞き出して此処まで来れた。

 ついでに聞くと奴はディラガが中々戻ってこないので丁度様子を見に行っていた偵察だったようだ。

 今奴等は油断している。

 だが急がないとディラガが帰って来ないことに疑問を持って警戒するだろう。

「ルタ、お前は此処にいろ。」

 さっきもこいつに話した様に、潜入は単独行動の方がいい。

「いーや! お兄ちゃんが心配だもん!」

「今はお前の妹ごっこに付き合ってる暇は・・・。」

「大丈夫だよ♪ ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()から♪」

「なんだそれ!意味が分からん!」

 ルタがついて行きながら俺が一人で潜入?

 新手の謎かけか何かか?

「まぁ見てなさいって!」

「はぁ?」

 俺の疑問も他所に、ルタは腕輪に触れて目を閉じる。

進入(アプローチ)開始(スタート)!」

「!」

 ルタの腕輪が光出す。

 いやそれどころか光がルタ自体を包み込む。

「我は君 我が心は君 我が身は親愛なる者と共に」

 ルタを包んだ光が次第に小さくなり、光は腕輪に吸い込まれるように入っていくと消える。

「え、えぇ!?」

 ルタが腕輪に入った!?

 ・・・って事で良いんだよな?

『あーあー、お兄ちゃん聞こえてる?』

「!」

 ルタの声が直接脳内に伝わってくる。

『聞こえてないなら好き勝手言っちゃうぞー? お兄ちゃんのヘンターイ! ドSー! シスコーン!』

「・・・。」

 イラッとした。

『わぁぁうわぁ! 揺らさないでッ! ごめんッ! ごめんってば!』

 腕輪を着けた腕を上下左右にブンブン振るとルタが泣くような声で喚く。

「おーこりゃ便利な機能だ。」

『早くもドSな使い方を覚えるとはお兄ちゃん・・・恐ろしい子・・・!』

「もう一回ブンブンしてやろうか?」

『ごめんやめて?』

「ったく、なんでもありだなこの腕輪。」

『うんうん! そうでしょそうでしょ!』

 ルタは得意気に話す。

「カザを出るときに姿が無かったのってこれ使ってたからだな?」

『おお! よく覚えてたね!』

「ったく・・・。」

『あと直接脳内で会話できるから無理に声出さなくていいんだよ! だから隠密行動にも支障ナーシって訳なのさ!』

「へぇ。」

 ルタの説明に棒読みで生返事する。

『試しに何か言ってみてよ! 何言う? 『ルタちゃんサイコー』? 『アイラブ妹』?それとも・・・。』

『黙れこの貧にゅ

『オーケーお兄ちゃん、刺殺、絞殺、撲殺、爆殺、三秒以内に選ばなかったら全部実行する。』

「分かった悪かったってッ! 怖ぇよッ!!」

 あまりの恐ろしさについ自声で返す。

『もう!お馬鹿な事言ってると助けてあげないよ!』

(お馬鹿な事先に言ったのお前じゃん・・・)

『何か言った?』

『いや何でも、ってか助けるって、どうやって?』

『取り合えず歩きながら話そうよ。』

『まぁ、良いけど。』

 松明に火をつけ、アジトの中へ進む。

『さっきのお兄ちゃん見てて思ったけど、お兄ちゃんの今の魔覚だと精々感知出来るのって四~五メートルくらいじゃないかな?』

『お前はどうなんだよ。』

『二十メートルくらいかな?』

『長いな! いや、俺も指輪外したらそれ以上は・・・。』

『お兄ちゃん? 隠密行動の基本は『魔力沈静』でしょ?』

『あ・・・。』

 そうだ。

 魔力沈静は指輪をしている時にしか使えない。

 魔法を使える程の魔力を持った者はいくら精神を抑えても魔覚に引っ掛かる為隠密行動には向かない。

 昼間に出会った自称弟子のあのアホの尾行が良い例だ。

 つまり俺は指輪を外すと魔力沈静が使えず敵にバレやすく、かと言って指輪をすれば魔覚が弱く索的も儘ならないので運が悪ければ道の角で敵にばったり遭遇なんて事もありうる。

 なんとも隠密行動するにはジレンマな訳だ。

『考えた事も無かったな。』

 指輪外す事も無かったし。

『そのジレンマを解消出来るのが私なのだ!』

『お前が?』

『あ、隠れて。』

「ッ!?」

 咄嗟に松明の火を消して隠れる。

「・・・?」

 暫く待つが誰も来ない。

『おいおちょくってんのか?』

『もうちょい待ってて!』

『はぁ? そんな事言ったって・・・ッ!?』

 俺の方でも前方から魔力を感じ取った。

『マジか、来やがった。』

 魔力が近づいて来るとその魔力の持ち主が現れる。

 山賊だ。

 松明を持って脇をボリボリ掻きながら此方へ歩いて来る。

「・・・。」

 魔力沈静で魔力を抑える。

 山賊が俺の横を通りすぎようした時、即座に後ろに回って首筋を剣の柄で殴って気絶させる。

『ね? 完璧な連携でしょ!』

「ちっ・・・。」

 ルタが魔力感知、俺が魔力鎮静、それぞれ役割に専念すればいい。

 それにルタ自体は腕輪だから隠密行動に支障をきたす事はないので問題ない。

 認めたくないが確かに便利だ。

『ッ!? お兄ちゃん伏せてッ!』

「え? うおっ!?」

 殺気を感じて屈むと上を刃の様な鋭い音が通りすぎる。

「あれぇ?おかしいなぁ~。」

「ギャハハ!外してやんのダッサ!」

「ッ!」

 松明に火をつけて声の主を照らす。

 さっきの斬撃の主と思わしき奴が剣に血が付いてないのを不思議がり、その横で仲間と思わしき奴が腹を抱えて笑っていた。

 二人とも小柄な少年だが、山賊達と風貌は変わらない。

 顔が瓜二つなので恐らく双子だろう。

「だってこいつ魔力感じにくいし~。」

「言い訳おっつー!」

「じゃあ次お前やってみろよ!」

「いやもうバレてるから無理じゃね?」

「おーい。」

 俺を置いて会話を進めるので声をかける。

「用がないなら行っていいか?」

 双子は俺を見るがすぐに互いに視線を戻す。

「なぁフト、こいつ生意気じゃね?」

「あぁネク、もう二人で行って良いんじゃね?」

「相手を無視して会話は止めなさーい、失礼だろー?」

「「僕たちと会話?」」

「余程身の程弁えてないね!」

「あぁ、こいつアレだ。兄貴の留守狙って女盗みにきたコソ泥だろうね!」

「兄貴ってディラガ?」

「え、なんでこいつ知ってんの?」

「さぁ?」

「なんでって・・・うん、ぶっ潰したからな。」

「「はぁ!?」」

 俺の一言に双子は目を丸くして此方を見る。

「ようやく話をする気になったか。」

「兄貴がお前みたいな奴に!? 冗談!」

「見るからに弱そうじゃん!」

「僕らでも倒せそうじゃん?」

「じゃあ試して見ろよ。」

「「舐めてるね!」」

 双子はそれぞれ別れて走り回る。

「・・・。」

 位置を知られるのはマズイので松明の火を消して移動する。

『ルタ、魔力感知だ。』

 そう、松明の明かりが無くても魔力を感知してもらえば位置は分かる。

『ダメ!出来ない!』

『はぁ?』

『あの子達も魔力沈静を使えるみたい!』

『マジかよ!』

『しかも何かしらの感覚(センス)上昇(ライズ)で私達の位置も正確に把握してるかも!だから首を正確に狙ってきたんだよ!』

『こっちの方が不利じゃね?』

『でも大丈夫、攻撃の瞬間には殺気で魔力沈静が切れるハズ!私を信じて!』

『ちっ・・・仕方ねぇな。』

「死ぬ前に教えてあげるよ。」

 声が聞こえるので位置を察知しようとしたが洞窟は色んな角度から反響して聞こえるので位置がつかめない。

「僕は『首狩りのネク』。」

「僕は『足狩りのフト』。」

「!」

『首狩り』と『足狩り』・・・。

「そりゃ良いこと聞いた。わざわざ攻撃する場所を教えてくれるなんてな。」

「知られたっていいよ?」

「どうせ死ぬからね♪」

「どうやって?」

「「こうやって!」」

『来た! 前と後ろ!』

 ルタの合図が来た。

「ナイスッ!」

 攻撃が来る刹那、俺は左へ体勢を崩しながら跳ぶ。

 丁度俺の身体が地面と水平になった瞬間、刃が通りすぎる。

 だがそれだけでは終わらない。

「「えっ!?」」

 双子は同時に声を上げる。

 俺が両方の服を掴んだからだ。

 そしてそのまま双子が体当たり気味に攻撃してきた勢いを利用して身体を回転させ、二人を地面に投げ飛ばして叩きつける。

「ぐっ!」

「うがっ!」

「オラッ!」

 落下の勢いを利用して上に乗った奴の背中に肘撃ちを喰らわせる。

「「ぐはっ!」」

 肘撃ちを直接受けた方はもちろん、下にいた奴も上に乗った奴の重さの分負傷(ダメージ)があるはずだ。

 その動けない一瞬を逃さず俺は剣を抜き、二人の片足をそれぞれ刺した。

「うああぁっ!」

「痛っ、ぐああぁッ!」

 刺された痛みに双子はのたうち回る。

「これでちょこまか動けまい。」

 戦闘が終わったのを確認して松明に火をつける。

「な、なんで・・・!」

「僕らの攻撃を・・・!」

「首と足の同時攻撃、確かに回避も防御も難しい見事な連携だけど・・・。」

「ぐあっ!」

 片割れの頭を剣の鞘で殴って意識を絶つ。

「そもそも攻撃する瞬間に頭と足が予定通りの位置にあったらの話だよな?」

 こいつらもディラガと一緒だ。

 わざわざ手の内を教えるとか、自信が有りすぎるせいで隙だらけなんだよな。

「く、くそぉ・・・!」

「で、ネクとフト・・・だっけ?お前どっちだ?」

『フト!』

 ルタが自信満々に解答する。

「お? じゃあ俺ネクに賭けるぞ?」

「だ、誰と話してるんだお前・・・!」

「質問を質問で返すな、よッ!」

「ぐえっ!」

 ネクだかフトだか分からないが片割れと同じように殴って気絶させる。

『もう! 答え聞く前に伸しちゃダメじゃん!』

「いや、聞いた俺が言うのもアレだけどどうでも良くなった。」

 戦闘のあとだって言うのに俺達の会話は相変わらずだった。

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