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3

反応が遅れたマカは、そのまま吹っ飛ばされ、壁に激突した。


「うっ…」


額が切られ、血が顔を染めていく。


剣の方にばかり気を入れていたせいで、防御の為に体に気を送るのを遅れてしまった。


そのせいでもろ体に衝撃が来る。


「いっつぅ…」


血が顔から首へと流れる。


傷を押さえながら、マカは何とか立ち上がる。


「戦闘に鈍くはなりたくないものだな…。平和ボケし過ぎたか」


何とか意識は保っているものの、体はすでに倒れる寸前だ。


『人形』はマカの血が付いた腕を、じっと見ていた。


しかしいきなり口が割れ、中から赤く長い舌が出てきた。


「げっ…」


顔をしかめるマカの目の前で、『人形』はベロリと血を舐めた。


「ちょっと待ってよ。昔はあんなこと、しなかったわよ」


目を見開くルナの前で、『人形』の顔が変形し始めた。


色こそは付いていないもの、形はマカのそれに成してきている。


「ひっ!」


ナオが息を飲む。


「まさかっ…舐めた血で、顔をコピーしているんですか」


カルマも呆然とその様子を見た。


しかし顔は定まらず、『人形』としての顔と、マカの顔が入れ替わっている。


「どうやらまだ血が足りないようだな…。今回の『マスク・ドール』は剥いだ顔を食することによって、その顔と才能を取り込むシステムのようだな」


マカが険しい顔で、『人形』の顔を見た。


「しかしこれ以上、同じ顔が増えるのは気に食わないからな。破壊する!」


マカは剣に最大の気を込め、『人形』に向かって走り出した!


『人形』もマカを見て、動き出した。


「マカ! バカッ、逃げて!」


ルナの制止の声でも、しかしマカは止まらなかった。



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