vs大魔王 6
お待たせしました!
楽しんでいただけたら幸いです。
大魔王は受けた姿勢のまま、転ぶこともなく攻撃を耐えた。地面に二本の足の跡が残る。
走りこんだミオと、純白の翼をはためかせ姉さまが追撃する。
そこで“リンク”でティーリンが、
『精霊帝を召喚したから、呪文に注意を!』
『わかった!』
『にゃ!』
炎、雷、土の精霊帝がそれぞれ、炎の弾丸、落雷、地面からの礫を連発する。
姉さまが飛びながら聖剣と神剣で、
“彗星斬り”!
二刀流で飛ぶ斬撃を連発する。
僕はまだまだ“ホーリーレイ”だ。確実に削れるときに削っていく。
ラフェとマリーナがその巨大な竜体を揺らし、大魔王へ追撃に向かう。
左右から挟み込むように、大魔王に対峙しようとした時に、大魔王がラフェの方に走り出した。
ラフェを標的にしたのか!?
ラフェは両手に雷を纏い大魔王を迎え撃つ。
リーチはラフェの方がある。
右手で殴る!
大魔王は戦斧で防御し、左手での殴打はハルバードで防ぐ。
ラフェは流れるように尻尾で薙ぎ払う!
さすがに防御しきれず、大きく体勢を崩した。
チャンスだ!
僕は一つの頭のホーリーレイをやめ、重力魔法で大魔王がいる場所の重力を五倍にする。
「重力魔法だと……」
大魔王は苦しそうだ! これは効いているのか!?
二つの頭のホーリーレイは継続し、交互に唱える。
先ほどからのホーリーレイの連発で大魔王の全身は爛れている。
回復が追い付いていないのは一目瞭然だ。
そこへマリーナが追い付き、殴りかかる。
体勢を崩した大魔王は動けない!
重力魔法のせいで吹き飛ぶこともできずに、マリーナの殴打を全部食らっていく。
ミオが追い付き、
“幻影攻撃”!
渾身の攻撃を食らわせる!
攻撃を食らった大魔王は、ぶはっと青い血を吐いた。
外見ではいまいちわからないが、やはりダメージは蓄積されていってるようだ。
大魔王が僕と目があった。
僕を見るとにたりと笑い、なにかもごもごと言っている。
僕はとてつもなく嫌な予感がした。
大魔王は呪文を唱える。
――――暗黒魔法“暗黒ノ世界”
唱えた瞬間、全員の視界が真っ暗になった。
ホーリーレイが発動したにもかかわらず、その光は見えなかった。
『なんだこの魔法は!』
『なにも見えないにゃ!』
『しまった、見失った』
『私も見えません!』
『私もです!』
『どうすれば!?』
『これはまずいっ、アンリ、どうすればいい!?』
『デイスペルマジックを各自にっ、あぁぁ‥』
『きゃあああ』
そうか!これは各自に目つぶしを掛けた状態なのか!
闇に包まれたわけではないんだ!
みんな軽くパニックになっている。
『ごめんなさい…』
アンリの声がやけに遠くに聞こえた。
『アンリ、どうした!?』
アンリからの返事がない。
くっ!
僕は急いでディスペルマジックをまず、自分と近くにいたアンリ、ミランダに掛ける。
ギルドラに変化していたから呪文を三つ同時に唱えられる!
「「「“ディスペルマジック”」」」
視界の晴れた僕の目に映ったのは、蹂躙された後衛の皆だった。




