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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第六章
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vs大魔王 4

お待たせしました。

今日から連載再開します。

楽しんでいただけたら幸いです。



 大魔王の全身が肥大していく。


 四本の腕から、もう二本、腕が生えてきた。


 ごつごつと鱗の張ったドラゴンの腕だ。


 頭も触覚の横に二対の角が生えていく。


 背中の羽もしっかりとしてきて、生えてきたドラゴンの翼とともに威嚇するように大きく広げる。


 体中に纏った闇の炎が収束し、黒い外殻になり、張り付いていく。


 見るからにわかる、かなり堅そうな外殻だ。

 

 闇の炎が武器を作り出す。   


 黒いハルバードと大きな戦斧だ。


 両手で巨大なハルバードと戦斧を二本ずつの手で持つ。


 ドラゴンの手は爪を伸ばしている、そのまま攻撃する気だろう。


 全長は五メートルと言ったところか。


 接近戦はやりたくない姿だ。


 少なくとも一対一ではやりたくない。


 ので、僕は変身し始めた所から呪文を唱え始めている。



「がああああぁぁぁぁあぁぁ!!!!」


 大魔王が吠えた。


 それと同時に僕の呪文が完成する。




 ――――神級魔法“メテオストライク”




 空中に魔法陣が出現し、巨大な隕石が大魔王に向かい落ちていく。


 僕らは急いで後ろへ下がる。


 大魔王は上に手を挙げ、隕石を受け止めようとしている。


 魔力で押さえているのか、隕石は大魔王の十メートル程の位置で一瞬動きを止めると、その瞬間、地面がクレーターのように陥没していく。


 僕は汗が噴き出る。


 さっきも防がれたが、目の当たりにすると、さすがは大魔王と言うだけはあると肌で感じる。


 メテオストライクの発動後、すぐに僕は下がりながら次の呪文を唱え始めている。




 ――――神級魔法“アブソリュート・ゼロ”




 目の前に生まれた氷の玉から、氷のレーザーが大魔王を凍らせていく。


 隕石が大魔王を押しつぶした。


 巨大な轟音と共に、巨大なクレーターを作り出す。


 次の瞬間、隕石が爆発した。


 粉々になった隕石の欠片が、ばらばらと落ちていく。


 僕らは驚愕と共にそれを見た。

 

 砂塵と土砂がもうもうと舞い上がり、視界を埋めていく。


 僕は風魔法を使い強風を起こして砂埃と土砂を吹き飛ばす。



 クレーターの真ん中に、無傷の大魔王が僕と目を合わせると、にやりと顔を歪ませた。


 

 くそっ外見は無傷でも、多少なりともダメージは与えていると信じたい。


 ラフェが“リンク”で、


『竜種を取り込んだと言うことで、私も戦闘に参加する』


 これは心強い。


 神話では確か、神と竜族が大魔王を倒したと読んだことがある。


『神話の時代の戦いの再現だが、間違い無くこの戦いも伝説に残るものになる。人族の強さを見せてやりなさい』


 みんなは頷く。


『あと、オルター、どんなに追い込まれてもあいつをコピーしてはいけない。第二の大魔王になってしまう可能性があるから』


 くぎを刺されてしまった。確かに最後の手段にそれも考えていた。


 するとマリーナが呟いた。


『……私も本気をだすか。さすがにここで本気を出さないのは間違っているな』


 マリーナは呪文を唱える。


 僕は驚愕する。こ、この呪文はまさか!





――――竜魔法・変化“ミラージュドラゴン”





 マリーナの全身が虹色の鱗に覆われていく。



 そしてマリーナは巨大な虹色のドラゴンへとその姿を変えた。



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