vs??? 6
書いてる時間がなく、今日はかなり短いです。申し訳ないです。
その代わりに明日は二回更新します。
「よくも私の美しい顔に傷をつけてくれたわね!」
ミズカの顔は先ほどまでの穏やかな感じではなくなって、鬼の形相だ。
「汚らわしい獣人の分際で!」
ミオはなんとか起き上がると、ごほっと血を吐く。
ティーリンが間に割って入る。
「邪魔だ、おどき!」
ティーリンは無言でレイピアを突き入れる。
そこへリヨンも参戦し道を塞ぐ。
ミオはすぐにアンリの回復魔法を掛けてもらっている。
その前には紅の牙の三人が盾を持って道を塞ぐ。
ミズカにはリヨンとティーリンが張り付く。
ティーリンは、ミズカの杖を見て言う。
「その武器、木でできてるように見えるけど、竜の牙かな?」
ミズカが面白くもなさそうに言う。
「そうよ、お前も武器を壊されたくなかったら、おとなしくそこを退くことね!」
ミズカがいらいらとしてるおかげで、大分動きに乱れが出て、隙となっている。
ミズカがそうしたように、今度はティーリンがミズカの杖を削ぐ!
ティーリンの剣は、相手の硬さに関係なく削り取ることが出来る魔法の剣だ!
「なぜお前がそんな上位武器を持っている!」
「自分で作ったのよ! ハイエルフの私が!」
ティーリンとリヨンが時間を稼いでくれたおかげでミオは回復した。
ミオには頭の中にある戦術が思いついていた。
その通りに動ければミズカに対抗できる戦術が。
ミオは気付いていないのだが、ミオのスキル“長寿”には、自分の身が危なくなると、それを回避することが出来る技が思いつくという効果があるのだ。“長寿”はかなりのチートスキルだった。
「アンリありがとにゃ、もう大丈夫にゃ」
ミオは立ち上がると、トーントーンと大地を蹴って小さくジャンプする。
ミオは頭の中にあるその戦い方を実践する。
「ティーリンありがとにゃ!交代するにゃ!」
ミオは重力魔法で自分の体重を軽くし、新しいスキル“空中歩法”で空気を蹴って多面から攻める!
空から地面から、縦横無尽に移動しつつ、ミズカが反応したのを見てから動きを変える!
先ほどはやっと捉えていたミズカの動きも、ミオにははっきりと見ることが出来る!
そして繰り出すのは防御すら難しい、ミオの必殺技だ。
“幻影突き”
それを飛びながら攻撃の合間に入れていく!
ミオはさらにその技を発展させ、自身を幻影とみなし、闘気の残像を残し、左手のオリハルコンの爪と右手の自分の爪で攻撃する!
“幻影攻撃”!
ミズカの体にミオの攻撃が当たりだす!
足に!、腕に!、腰に!、背中に!
ミオは魔王を凌駕する!




