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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第六章
86/379

vs??? 3

「なにかくるにゃ」

 

 突然ミオが言い出した。ミオの猫耳が動いている。


 振り返ってミオと同じ方向を見てみる。


 黒い点が空に浮かんでる。 


 それはどんどん大きくなって来る。


 なんだあれは。


 ……黒い三つ首のドラゴン!? 


 駆け付けたアンリが叫んだ。


「あれは……。いけない! 緑の男の死体を確保してください!」  


 こちらが見つけたのと同様、向こうもこちらを見つけたようだ。


 魔王ゾルマ並みのプレッシャーが全員を襲う。


 僕はプレッシャーに晒されながら、無言で闘気剣を作りだす。


 僕もアンフィも光の鎧を解除していないのが幸いだ。  


 そいつは僕らの上空を旋回すると、そのまま急降下してきた。


 僕は声を張り上げる。


「何者だ! 何の用だ!」


 僕は緑の男の死体の横に立つ。


 ミオとリオンもだ。


 僕らの前に、三つ首のドラゴンが着地した。

 

 そいつは真ん中の顔を僕に近づけると低いしわがれた声で言った。


「天使か? いや、人間か。なぜ人間がここにいる」


「まあまあ、この状況を見ると予想はつくわ」


 突然三つ首の竜の背中から声が聞こえた。


 その声の主は竜の背中から飛び降りた。


 女だ。黒い長い髪を後ろに流して、黒いズボンに、大きな胸を強調した真紅の上着、地球で言ったらアオザイのような服を身につけている。


 僕の事を見ながら言った。


「あなたたちがこの男を倒したのかしら?」


 砕けた口調だが、プレッシャーに僕の額から汗が流れる。


「ああそうだ。向こうの魔王も僕たちが倒した」


 僕がゾルマの死体の方を見ると、その女もそれを見て言った。


「向こうの魔王? あらあらゾルマちゃんたら負けちゃったのね」


「やつは弱いからな。せいぜい苗床になるぐらいが関の山よ。それで生んだはいいが、自分は殺されて、さらには生んだものも殺されたのだな。無能もいいところだ」


「あら、よく見たらこの子可愛いわね。ねえ、お姉さん所に来ない? 経験したこともない快楽を教えてあげるわよ?」


 女は妖艶に微笑みながら腰をくねらせた。


「…………いや、遠慮しておくよ」


 “リンク”でぼそぼそとみんなが言ってる声が聞こえる。


『いまちょっと間があったわね』

『まさか悩んだんですか?』

『確かにおっぱいも大きいし』

『ふらふらとついていっちゃいそう』

『おっぱいが大きいからって、知らない人についていっちゃだめです』

『オルターってそういう趣味だったのね』


 みんな余裕か! 姉さままで!


『そんな余裕ないよ!』


 と、一応言っておく!


 女が言う。


「あらそれは残念。で、私たちはその死体が欲しいんだけど、頂けないかしら?」


「この死体をどうする気だ。いや、その前にお前たちは何者だ」


「あらあら。自己紹介がまだだったわね。私はミズカ。北の王ミズカ。そちらの大きなのは東の王ギルドラ」


 三つ首ドラゴンが


「ゴオオオォオォォォ」


 と、雄叫びをあげた。




「人間は私たちの事を、魔王ミズカと魔王ギルドラって呼ぶわ」





評価ありがとうございます!

励みになります!!かなりやる気出ました!

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