vs??? 2
すみません遅くなりました。
『大魔王だって!?』
『はい。……強さの質が違います! 神代の存在です!』
『まだ生まれたばかりのうちに、倒したほうが良くないか?』
『倒せるのなら……。でも、無理しないでください!』
姉さまが言う。
『わかった。駄目そうなら撤退する!』
僕がみんなに伝える。
『みんなでは無理しないように。前衛は僕、姉さま、ミオ、リヨンで! 後衛はマリーナ、セルフィ、その防御に中衛がティーリン、カレン、シズカ、ロミ、ミランダ、ミモザ、アンリ、で!』
『『『『『『はいっ!』』』』』』
「やられたらやり返すにゃ」
ミオが本気だ。目をらんらんと輝かせている。
「強い相手だと燃えます!」
リヨンもだ。
緑の男は四つ足で、そろり、そろり、と近づいてくる。
『姉さま、行きます!』
『わかった!』
僕と姉さまの声が合わさる!
「「超級聖光星爆斬!」」
緑の男は小首をかしげている。これはもろに入る!
男の胸がXの字に深くえぐれ、
「ぎいやぁぁあぁぁあぁっぁぁ!」
悲鳴と共に吹き飛んだ! 緑の血が盛大に花を咲かせる。
そうか、まだ何が自分にどう影響を与えるか、とかわからないんだ!
よし、では神級の呪文なら神代の存在でも効果はあるはず!
男は地面でもがいている。
悪いけどここで沈んでもらう!
――――神級魔法“アブソリュート・ゼロ”!!
氷の玉から発生した氷のレーザーが緑の男に直撃する。
一瞬で氷の彫像になるが、その瞬間にぱりん、と言う音ともに男が氷を弾き飛ばす。
だめか! でもダメージは入っているようだ。
――――神級魔法“エターナルフレア”!!
マリーナの呼び出した四本のフレアが男に襲い掛かる!
全部入った!
避けるという考えがまだないのか!?
ミオとリヨンが急接近する!
ミオが男の懐に入り、アッパーで男を浮かせ、そこをリヨンの衝撃波付の打撃のラッシュが、男に全弾入る!
「あああぁぁあああぁぁあ」
男が悲鳴を上げる。だが手加減するつもりはない。
僕の重力魔法が男に吹き飛ぶことを許さない!
「姉さま、魔法を!」
「わかった!」
『ミオ、リヨン、回避して!』
『わかったにゃ!』
『はい!』
ミオとリヨンが斜めに引いて、そこに僕らの魔法が入る。
「「――――神級光魔法ホーリーレイ!!」」
僕と姉さまの光のレーザーが男の胸に突き刺さり、貫通し背中から抜ける!
これはもろに入った!
重力魔法で吹き飛ぶことを許されない男は、ミオとリヨンの攻撃すべて食らう。
“捨て身ひっかき”!!
ミオの必殺技だ!
その場に固定された男に向かって、ミオのダメ押しのマシンガンスラッシュだ!
リヨンが後ろに回り、後ろから衝撃波付きのラッシュを入れていく!
なんとか阻止しようとした男の両腕を、文字通りミオが吹き飛ばし、そのまま心臓に爪を突き入れる!
これで終わったか……?
男はその場に頽れた。




