夢幻の墓場3
すっごく遅くなって申し訳ないです。
明日はもうちょっと早い時間に更新します。
僕は両手にホーリーシンボルを纏わせた闘気剣で竜女王に特攻する。
『マナはエターナルフレアを!』
『はい!』
走ってる途中から風魔法で首めがけロケットのようにジャンプする。
頭には避けられたが、首筋をかすめて斬る。
よし、ダメージは与えられる。
明らかに幽体なドラゴンにもこの武器ならダメージが通る。
後は魔法か。
ティナが極太のライトニングを当てる。
竜女王は苦しそうだ。
やった! 効いてる効いてるっ!
ミモザとミネルバがホーリーライトを連発する。
効いてるんだが、それは危ないかもしれない。
完全に二人がターゲットになってしまう!
やばい、首を上に向けた! ブレスの準備動作だ!
間に合え! 僕は風魔法を使い、二人の前に着地、と同時に溜めてた息を吐き出す!
“ドラゴンブレス”!
ほぼ同時に竜女王もブレスを吐く! 氷のブレスだ!
氷のブレスと僕の炎のブレスは、僕と竜女王のちょうど中間で相殺される!
『マナ、今だ!』
『はい!』
マナが唱える。
――――神級魔法“エターナルフレア”
四つの魔法陣から灼熱の炎のフレアが竜女王に襲い掛かる。
「ぐぎゃあああああおおおおおおおおおお!」
竜女王は大きな体をくねらせ、暴れだした。
幽体のくせに実体化してるのか、壁に尻尾を打ち付け、この部屋自体を揺らしている。
こんな攻撃を食らったら人間なんか木っ端微塵じゃないのか!?
僕の額から汗が流れる。
大体、雄のドラゴンより雌のドラゴンの方が狂暴っていうのはどういうわけなんだよ。
ティノの放った極太のライトニングがまた竜女王にダメージを与える。
『ティノ、マナ、今のをまた続けてくれ! 効いてる!』
『はい!』
『わかりました!』
僕は竜女王の目の前に陣取る。
今回は完全な盾役になろう。
『ミモザ、ミネルバも待機!』
『『はい!』』
ティノのライトニングがまた竜女王に当たる。
ティノに意識が向きかけるのを、僕はホーリーライトを撃ってこちらに向かせる!
透き通った青いクリスタルのような巨体を揺らし、僕の事を食いちぎろうと顔を伸ばし噛みついてくる。
僕は回避しながら、ホーリーシンボル付きの闘気剣で殴りかかる!
次の右手での一撃を逆に懐に入りながらかわす。
胸元に入り込んだ僕は、ここぞとばかり技を発動する!
“流星剣”!
僕の流星剣が、竜女王の胸元をえぐっていく!
『準備できました』
『了解!』
僕が右斜め後ろに盛大にバックステップで移動する。
マナは唱える。本日二回目の神級魔法!
――――神級魔法“エターナルフレア”
よし、連携ばっちりだ!
フレアが竜女王を真紅に染め上げる。
これはかなり効いてるぞっ。
竜女王が天を仰いだ! ブレスか!?
いや違う、甲高い音が耳に響く。
まさかこれはっ。
竜女王の首の根元の前に、氷の玉が形成されていく。
ちょまっアブソリュート・ゼロじゃないかっ!
やばいっ対応を間違えると全滅する!
僕は背中に手を伸ばし、袋の中から一瞬でカイトシールドを引っぱり出し、左手に持ちながら風魔法で飛び上がる!
間に合えよっ氷の玉めがけて右手の闘気剣で斬りかかる!
入った! けどすこしひびが入っただけだ! 威力が下がるだろうがそこまでの差はないかっ。
くそっこれは着地の瞬間が狙われるなっ。
――――神級魔法“アブソリュート・ゼロ”
きたっ。だけど問題ない!
氷のレーザーが僕を射抜く、はずが僕はカイトシールドで防ぐ。
魔法反射のついたカイトシールドで。
竜女王の顔が驚愕で歪む!
僕は氷のレーザーを竜女王の本体に反射して当てる!
竜女王が凍っていく!
カイトシールドの裏の魔法石が一個砕け散った。
『マナっとどめ行くよ!』
『はい!』
僕はマナの横に立ち一緒に呪文を唱える。
威力が十分になるまでに呪文を溜める。
凍った竜女王が振動を起こしている。おそらく内側から力を込めているんだろう。
全身からぱりんという音とともに、体の氷を弾き飛ばした!
そんなことも可能なのか!
でも今だ!
『マナ、いくよ!』
『はいっ』
僕とマナの声が唱和する!
『『神級魔法“エターナルフレア”』』
合計八個のフレアが竜女王に吸い込まれるように炎を伸ばす!
「ぐぎゃぁぁぁああああああ!」
竜女王は盛大に雄叫びを上げると、燃えながらその場に振動と共に倒れ伏した。
僕らは竜女王を倒した。




