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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第五章
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夢幻の墓場2

 今日は明かりの呪文を光量を落として持続時間を長くして掛けている。

 噴水の水が流れる音が静かなダンジョンの中に流れていく。


 僕はマナのほうに体ごと向くと小声で、


「ミオの代わりだとエッチなこともしちゃいますよ?」


 いたずらっぽく言った。


 僕らの会話は噴水の音で他の人には聞こえない。

 マナは無言で僕にキスをするとぎゅーっと抱きしめてきた。

 残念ながらフルプレートなのでいろいろな感触がまったくわからないけど!  


 けどあれ、これはどういう事なんだろう。なんかオーケーみたいな感じなんだけど。


「私は呪いを解いてもらったあの日から、身も心もすべてあなたに仕えようと誓ってるんです。私の王子様」

「ミオがいるのに?」

「ミオさんがいても、です」


 そうなのか! なんてこった! マナの大きなおっぱい揉み放題なのか!


 いやダメだろそれは! 


 いやミオさえよければいいのか!?


 確かに。 

 ミオの大きさを越えるマナのおっぱいはじっくり堪能してみたいけど!


 さすがに今は無理だね! 絶対ばれるもんね!

 

「……帰ったらミオに聞いてみるよ」

「ぜひお願いします」


 と、今度はキスしながらぎゅーっと抱きしめてきた。

 うう、やばい、体が反応してしまう。

 ガマンガマン、ガマ…… 





 ***





 僕らは起きた後、準備して八階への階段を下りた。

 なぜか起きた時マナの胸に抱かれてたけど、朝一番で見張りの番だったから誰にも見られずに済んだ。

 あぶないあぶない。


 夢幻の墓場八階

 

 やっと目的地に着いた。

 さっそくレイスが出てくる。


 僕は闘気剣にホーリーシンボルを掛けて切りつける。


 かわされた! 生意気に……。


 ミモザとミランダが不死者たちを浄化する光、ホーリーライトを唱える。

 効いているようだが消滅まではいかなかった。

 マナとティノがライトニングを食らわせて、やっと倒した。


 うーん何も落とさないな。

 僕らはマップを見ながら先を進む。


 お、敵だ。

 ゴースト三体レイス一体


 今回は僕もホーリーライトを唱えてみる。

 ゴースト三体は消滅したけどレイスは消滅しなかった。

 僕が攻撃してやっと消滅。


 あ、なんか落とした。

 お。出たっぽい。水色の半透明の木の実だ。ぷにぷにしてる。

 さっそく鑑定してみる。




 名称:かくりょの実

 鑑定:精神力を回復する実。魂にすら影響を与える。




 これだわ。


 ミモザがのぞき込む。


「これだね。じゃあ撤収する?」


「いや、せっかくだから十階までは行こう。竜王がいるかもしれないし。みんなもいい?」


 みんなも頷いているから、マップを見ながら最短距離で十階に向かう。


 ここは僕たちのパーティの組み合わせだと楽だけど、普通の冒険者だときつそうだ。


 壁の中から敵が出てくるとなると気が抜けないしね。

 

 階段までにレイスを五体倒して、かくりょの実は四つになった。


 

 

 夢幻の墓場九階


 ワイトが出てきた。

 幽体のくせに結構はっきり見える。頭に王冠を乗せて、次々とゴーストやレイスを呼び寄せる。

 

 僕が両手の闘気剣にホーリーシンボルを掛け、斬りまくる!

 

 ミモザとミランダはホーリーライトを連発する。

 

 気が付いたらワイトはいなかった。いつの間にか倒していたらしい。


 かくりょの実が二つ落ちていたから回収する。


 特に問題なく、十階の扉の前だ。


 休憩所があった。上にあったのと同じ作りだ。


 「じゃあ昼食取って、少し休んだら行こう」


 僕らは黒パンとお肉で食事をとった。

 

 



 ***





 僕らは扉を開ける前に、ありったけの防御呪文を掛ける。

 闘気剣を作り出し、ホーリーシンボルを掛ける。


 十階の扉を開ける。


 真っ暗だ。

 一歩踏み出したら、部屋全体が明るくなった。


 いた。なんだろ。奥に半透明の緑っぽい何かがいる。鑑定する。


 幻竜女王 240歳 性別:♀ LV:109

 職業  :竜女王

 体力  :1500

 筋力  :0

 防御  :0

 魔防  :3400

 敏捷  :550

 魔力  :25000

 闘気  :10

 属性  :空

 スキル :幽体化lv10/魔法lv10/全魔法耐性lv10/ブレスlv10


 女王だって!? そうか。王がいるなら女王もいるか。

 魔法耐性が高い。これは攻略までに時間がかかりそうだ。


 のそり、と動いた。僕はあわててリンクでみんなの意識を繋ぐ。


「だれだ私の眠りを妨げるものは」


 一見レッドドラゴンぽい。半透明だが。


「オルター・ドヴェルクといいます。神級魔法を頂くために参りました」


 竜体だからくぐもっているような声だ。


「おお。神級魔法か。それなら本気を持って相手せねばならないな」


 竜女王の色が緑から鮮やかな青に変わっていく。


 今回は僕が前衛だ。


 ミモザとミネルバが中衛、後衛がティノ、マナ。

 ラフェは最後尾で見学だ。

 今回は人数も少ないし、苦戦するかもしれない。

 最初から全力で行こうか。

 

「かかってくるがよい」


「いきます!」


 僕はドラゴンに向かっていった。


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