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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第五章
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決戦カザリア

夜12時前までにもう一話、更新します。


 カザリアまであと少し。


 逃げ惑う人々とすれ違うようになってきた。


 どうやら敵は海から来てるらしい。


 僕は両手にトンカチを持つ。


 速度を緩めず、人々の間を縫うようにティノは走る。


 逃げ惑う人々の後ろから、灰色のトカゲ男達が斬りかかっている。


 そうはさせじと、カザリアの兵士たちがリザードマン相手に戦っている。


 阿鼻叫喚だ。


 敵はリザードマンか!


 僕は両手に闘気剣を構える。 


 町の所々から火の手が上がっている。


 カザリアの門をくぐり、参戦する。 


 ぎりぎり、間に合ったか!?


 僕は叫ぶ!


「魔軍よ! 私は勇者アンフィの弟オルター! お前たちの相手は私がしよう!」


 ティーリンが精霊帝を三体召喚し、僕らの護衛とする。


 マリーナがライトニングの呪文で、一体ずつリザードマンを倒していく。


 ここまで乱戦だと、魔法使いは戦いにくい。


 いや、手はある。ここが石畳で助かった。


「ティノ、敵がいない所で一瞬僕を下ろしてくれ」


<わかりました、あるじ様>


 僕は一度石畳の上に立ち、片手に古竜の短剣を取り出し、地面に手のひらを当てながら、短剣に魔力を流す。


 よし、いける。


――――超級呪文“クリエイト・ロックゴーレム”


 100倍の魔力を流し、次々とロックゴーレムを作り出す。


 総勢100名の岩の兵だ。


 通常のゴーレムではなく、はるかに硬いロックゴーレムだから、おそらく一対一ならばリザードマンには倒せないだろう。


 マリーナがはっとして言った。


「そうか、ゴーレムか! その手があるか!」


 マリーナも次々とゴーレムを作り出す。


 生み出されたゴーレムたちは、リザードマンに殴りかかり、一体ずつ倒していく。


 僕は叫びながら行く。恥ずかしがっている場合ではない。

 自分の名がどれほどの力を持っているか知っているから。


 僕は叫ぶ!



「お前たちの相手は、勇者アンフィの弟オルターだ!」



 僕は斬って斬って斬りまくる。


 離れた敵には“彗星斬り”(コメットスラッシュ)”で縦横無尽にリザードマンたちを倒していく。 


「ティノ、港まで行けるか? 」


<はい。>


 僕は逃げようとする人々に襲い掛かっているリザードマンを切り伏せながら港に急ぐ。

        

 僕とティーリンは“彗星斬り”(コメットスラッシュ)を使い離れている敵も刈り取っていく。


 港に近づくにつれ、リザードマンの数が増していく。


 そうなると今度は呪文の出番だ。


 ティノのライトニングが、僕とマリーナのファイヤーボールが、リザードマンを倒していく。


 海が見えてきた。


 次々とリザードマンたちが海から現れ、街へ進行してくる。


 沖には黒い不気味な大型のガレオン船が止まっている。あそこから泳いできてるというわけか!


「ティーリン、師匠、少しの間フォローお願いします!」


「わかったわ」


「了解だ」


 僕らは砂浜の真ん中でリザードマンたちを相手取る。

 リザードマンに包囲されるが、こういう場合は逆に魔法は使い放題だ。

 次々と範囲魔法の餌食になっていく。


 マリーナがスリープフォッグを使い、リザードマンを寝かしていく。 


 僕は集中し魔力を練りあげる。


 よし、いくぞ。


――――神級魔法“アブソリュート・ゼロ”


 僕の両手の間に絶対零度の氷の玉が生まれる。


 僕は沖のガレオン船を睨み、氷の玉から氷のレーザーを砂浜からガレオン船まで走らせる。


 砂浜からガレオン船まで、氷の道が出来上がる。

 

 これで今現在泳いでいるリザードマンは全滅しただろう。


 僕は魔力を消費し、氷の道を強固なものにしていく。


 これぐらいか?


 砂浜の敵を魔法で全滅させ、ついでに砂でサンドゴーレムを100体追加する。


 このゴーレムは斬撃が効かない。リザードマン相手には役に立つだろう。

 

 ゴーレムを町に向かわせる。

 

 これで町にいるリザードマンたちは殲滅できるのではないだろうか。


 ミモザたちもそろそろ着くころだ。


「よし。あの船に乗り込もう。」


「いいだろう」


 マリーナはなんか楽しそうだ。そういえば僕がずっと指揮を取ってるからかな。




 僕らは船に向けて、氷の道をユニコーンに乗り走り出した。 

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