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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第三章
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バンロにて4

遅くなってすみません。

 活気が戻ったバンロの街をのんびりと歩く。


 今日のお供はティノとマナだ。


 ティーリンとミオは闘気法の練習、ミモザは教会に行ってみるそうだ。紅の牙の面々もついていくと言うので、それなら安心。


 僕はティノにユニコーンになってもらって、マナと僕を乗せてもらう。


 セスの時もらった賞金があるから、ちょっとこの街にお金を落としていこうと思う。


 とりあえず市場かな。

 

 市場も活気があった。ティノがおいしそうな果物を売ってるところで止まって、乗ってる僕の方を見たから、それを袋いっぱいにもらうことにした。


「救っていただいたのだから、お金なんて取れません!」とおばちゃんに言われたけど、


「ダメですよ、これからいっぱい使うことになるんだから」と無理やりお金を渡す。


 それなら、と、もう一袋渡された。それでも利益が出るから大丈夫、ということだ。


 ティノが袋から器用に一個くわえて、おいしそうに食べる。


 マナにも一つ渡して、僕も一個取る。 


 確かにおいしい。


 僕は魔法の袋に入れておいた。これでミオ達も食べることが出来る。なんという便利な袋だ。


 そしてまたユニコーンに乗って歩く。


 後頭部にマナのおっぱいが当たってる。弾力があってすごいいいね!


 それからちょっと食べ歩く。


 肉を串にさして焼いたものや、とうもろこしそっくりなもの、そういったものを食べながら移動する。


 ふと袋を見たら、果物が減ってる。ミオが気づいて食べたんだ。


 それなら、とお肉を串に差したものを15本ほど買って、大きな葉っぱに包んでもらったものを入れておく。


 あっこれは次から次へとお肉が出てくるという、ミオの言っていたものになったのかもしれない。


 そんなことをのんびりと考える。


 ユニコーンに乗ってると、すぐ僕とわかるらしく、市場の人たちはいろんなものを押し付けてきた。


 僕はお金を払いたいのに、みんなもらえない、と言ってくる。


 僕もマナも、なんか大人気だ。 


 マナは小さな子供にすっごいきれいな花を渡されて、笑顔になってる。


 よかった、マナも笑えるようになったんだ、と僕まで嬉しくなる。


 ティノもいつの間にか頭の上に花輪をのせられていた。ティノも嬉しそうだ。


 お腹いっぱいになった所で、僕らは宿に帰った。



 こうして僕らは王様の帰還するまで、この国で過ごした。



 後にこの国の国旗が変えられることになるのだが、獅子が盾を挟んで対面してる図だったものが、右の獅子がユニコーンへと変えられた。

 これは町の人たちの総意によるものだったらしい。



   


 ***





 バンロを出てから北西へ。あまり整備されていない街道を通る。

 ダンジョンへとつながる道だ。


 今はあまり使われてないのだろう、管理もされていないのか、あまり良い道とは言えない。はっきり言って悪路だ。

 ティノが眷属化した馬を呼び寄せて、馬で移動する。僕はもちろんティノに乗っているけど。


 当然のように紅の牙のメンバーも行くそうだ。さすがにSランクの冒険者がいるのはありがたい。


 ダンジョンの入口には宿場町がかつてあったらしいが、あるパーティが最深部で竜王を見た報告があってから、一気に人が居なくなったそうだ。

 おそらくそのパーティ以降、初めての探索者な気がする。


 それにしてもゴブリンの多い道だ。少し歩くごとにゴブリンが向かってくる。

 

 それも2、3匹づつ出てくる。

 

 僕のファイヤーボールで一発なのだが、回数が多すぎる。これはもしかすると……。


「カレンさん、これひょっとしてゴブリンの巣の近くですよね? これって……。」


 紅の牙のリーダーカレンに聞いてみる。カレンも同じことを考えてたのか、


「十中八九そうですね。宿場町はゴブリンの巣になってますね」


 やはりそうか。 


 使われなくなった人の施設。こんなに住みやすいところはない。


「ゴブリンの巣の場合、人が攫われてないか確認しないといけないので、大きな魔法は使わないようお願いします」


 なるほど……。


 それからも何度かゴブリンたちを退けながら、元宿場町に向かった。


 ………


 ……


 …

 

 宿場町の入口にゴブリンたちは陣取っていた。オークも見える。


 ああ、これはあれだ。ゴブリンキングがいるな。


 陣取るとか、普通のゴブリンだけだと絶対に無理だ。


 まだ少し距離があるが、杖を持ったゴブリンが前衛の後ろに見える。


 ゴブリンメイジか。鎧を着たゴブリンはゴブリンジェネラルっていうやつか。


 カレンに聞いてみる。


「メイジやジェネラルってどのくらい強いの?」


「そうですね。メイジはファイヤーボールぐらいまで使えますね。ジェネラルはオークよりは強いけど、所詮雑魚です。何匹いても我々にかなわないでしょう」


 そうなのか。


「では紅の牙のみなさんには、後衛の守りをお願いしていいですか?」


 カレンは頷く。


 一応“リンク”をかけて情報を共有する。


“僕とミオは突入します。ティーリンは風の守りで弓を防いだ後、精霊帝召喚、人がいるかもなので大きな魔法は使えません。ミモザは回復待機、あとは各個撃破で”


 よし。僕は両手にトンカチを持ち、馬上なので闘気剣を長めに作る。


「ミオいくよ!」


「はいにゃ!」 


 僕とミオはゴブリンの巣へと走り出した。

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