現代編 vsヤマタノオロチ2
ドゴォンと轟音が響き、僕の放った“聖光星爆斬”がヤマタノオロチの頭一つにヒットする。
鱗を吹き飛ばし、わずかだが肉を露出させる。
よし。これでこの威力なら本気で撃てばもっとダメージを与えられる。
だが大きさが……。
向かって来ている四つの頭に、魔神たち、ミオ、アマテラス様、僕で頭一つづつ相手できるか!?
僕は普段は封印されている魔法の袋の中から、急ぎ指輪を取り出し指にはめる。
そして額に第三の目を開く。
これでわずか数秒だけど未来視の能力を得た。
これで準備万端だ。僕は背中の羽根を羽ばたかせ、オロチへと飛翔する。
ミオが頭一つに向かって駆け出す。
そのミオの体が銀色に光りだした。
そして体毛が純白になり、そのまま宙を駆ける。
「“白虎神拳”!!“白虎神”にゃああ!」
ミオの体を銀色のオーラが覆い、巨大な虎を形作る。
ミオは上半身だけでない、全身をオーラで作りだし、ヤマタノオロチに向かい凄まじい速度で宙を駆ける。
ミオはやる気満々だ。安心して任せられそうだ。
僕は袋から虹色に輝くトンカチを取り出し右手に持つ。
それを前へ突き出し、魔力を高め呪文を詠唱する。
「――宙空に漂う岩塊よ。
我らを見守る星の欠片よ」
これは……。通常じゃない魔力を消費していくぞ。
なぜだ!? いや、考えるのはやめだ。とにかく集中しなければ。
「……我が力持て敵を打ち砕く魔弾とならん。
――――神級魔法“メテオストライク”」
空に巨大な魔法陣が出現する。
そこから出現した岩の塊……“隕石”がオロチの頭の一つ目掛け落下する!
隕石の大きさは頭の一つとほぼ同じで百メートル近くある。
角度的に頭が避ければ胴体に当たように放った。
さあどうする。
オロチの反応は早かった。
空に浮かんだ魔法陣から隕石が出現するとともに、隕石に向かい毒液を吐く。
高速で何度も。
が、多少勢いがそがれても隕石の落下は止まらない。
逸れないように大量の魔力を消費しながら、僕は頭へと隕石を誘導する。
避けられない、と悟ったのか、オロチはカッと上下に大きく口を空け、隕石を咥え込む!
だがそのまま地面へと押しつぶされるように倒れ込んだ。
盛大に地面にぶつかり、岩を粉砕し、大地が揺れる。
やったか!?
しかし胴体がまだ動いている。
首が……持ち上がる。
あれでも効かないのか!?
だが持ち上がった頭は下あごが外れ、だらんと垂れ下がっている。
効いている!
よし、トドメにもう一度、と呪文を唱えようとしたら、その赤い巨大な双眸と目が合った。
そして僕に向かって毒液を飛ばす。
僕が撃ったってバレてるなこれは。
集中させない気か!
弾丸のような毒液をひらりとかわし、オロチを見据える。
“神気”を高め、虹色のトンカチに純白の闘気剣を作り出す。
そして次に放った毒液と同時に僕も技を放つ。
「“真竜聖光星爆斬”!!!」
僕に向かって飛来した毒液を弾き飛ばし、頬を斬り飛ばす!
いける!
これを何度か食らわすことが出来れば倒せる!
そう思った時に頭の中に魔神王の声が響いた。
『主、すみませぬ、お仲間に頭が!』
魔神達が戦っている頭の一つが、狙いを空を飛ぶ魔神達ではなく、地上の人間に定めたらしく、真っ直ぐに舌を出し入れしながら迫っていく。
まずい!
慌ててそちらへ行こうとした瞬間。
そのオロチの頭が閃光に撃ち抜かれ、地面へと倒れ落ちた。




