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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
蓬莱大陸編
373/379

決着


 姉さまの極限まで高めた“魔力”と、僕の練り込められた“神気”をもって強化した龍滅剣での“真竜・勇者の一撃”ドラゴンロードブレイブソードが、邪神アラクに放たれる。

 


 二人掛かりの光の柱がアラクの真上からアラクに振り下ろされた。



 アラクは残った腕で武器を交差し防ごうとしたが、漆黒の武器は次々と破壊されへし折られていく。



 アラクが絶叫する。 


 

「た、たかが人間ごときになぜこんな力がっ!!!」



 ミモザの体から女神フレリスがアラクに向かって話しかける。



「今の世は私たちの世界ではもうないのです。我ら神は各種族たちの繁栄を見守るべきなのです。そして人間達はいずれ神々にも届きましょう」



「人間をっ、甘く見た俺の落ち度と言うわけかっ」



 邪神アラクの最後の武器が捻じ曲げられていく。




「いいだろう、今回は俺の負けだ。だが忘れるな、俺は何度でも復活してやるっ、次は勝てると思うなよっ!!!!」




 最後の武器を切り飛ばし、僕と姉さまはそのまま邪神アラクを龍滅剣で両断してゆく!



 頭の先から地面まで。龍滅剣が切り裂いてゆく。


 そしてアラクは左右に両断され、地面へと倒れ伏した。



 僕は剣の柄から手を離すと、姉さまがアラクの残骸へ向け剣を指す。




「何度でも!勇者とその弟がいる限り!この世に邪悪の蔓延る余地はない!」




 アラクの体が灰となって消えてゆく。



 終わった。邪神アラクは消滅した。



 そうだ、リリアンは!?



「リリアン!大丈夫だった!?」



 リリアンはラフェの背中の鞍の上でこくこくと頷くと、大丈夫、と胸を張った。


 僕はラフェの背中に飛び乗り、白い薄布だけのリリアンに駆け寄って抱きしめた。 



「うむうむ、良きかな良きかな。これにて大団円、といったところじゃな」



 女神フレリスがそう言い、



「ではこの娘をそなたらに返そう。女神をその身に降ろして無事でいられるとは、この娘も稀有な存在じゃな」

 

 

 そう言うとミモザの体から光の塊が抜けていく。



 僕は慌てて今度はミモザに向かって飛んでいき、抱きかかえる。



 光の塊はミモザから離れると、ゆっくりと天へと還っていく。



 するとゆっくりとミモザの瞼が開かれる。



「おかえり、ミモザ」



 ミモザは数回瞬きをすると、僕の事を確認して、



「はい。ただいま戻りました」



 と、にっこりと笑ったのだった。



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