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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
蓬莱大陸編
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決戦2

マナ視点です。

「あいつは確かにオルターとアンフィが倒したはず」


 ティーリンが呆然と言う。


「ゴミムシどもが、こんなところにもおったか」


 轟炎は地の底から響くような声でそう言うと、天を仰ぎ大きく息を吸い込んだ。


「まずい!ブレスが来る!」


 私が言うと、


「まかせろ!後ろへ!」


 リヨンの声に全員リヨンの後ろへ退避する。


 轟炎が炎のブレスを吐くと同時に先頭にいたリヨンが衝撃波によるバリアを張る。

 

「こしゃくな。ふん、ハエ共はアラク様の所か。では我は地面を這う蛆虫共の相手をしてやろう」


 轟炎が城壁を越え、その巨大な体を地面へと下ろす。


 私の額を汗が流れ落ちる。


 はたしてアンフィとオルターなしでやれるだろうか。


 でも、やるしかない。あの二人はもっと強い敵相手に戦っているんだ。

 

 足を引っ張るのはもう終わりだと誓ったじゃないか。


 私たちで轟炎を屠る。


 私は覚悟を決め、懐から二本目のワンドを取り出し発動させる。



「――――神級魔法“エターナルフレアソード!”“ダブル”」


 

 馬上で二本の“エターナルフレアソード”を構え轟炎を睨む。


 カレンが私の前に馬を進め、


「私たち紅の牙があいつを惹きつけます!その隙に攻撃を!」


 轟炎に向かって馬を走らせる。


 先頭にいたリヨンが轟炎へと走りながら、


「なぜお前がここにいる!お前は確かに倒されたはずだ!」


 轟炎は笑いながら、


「くくく。アラク様のお力よ。我が身が消滅する直前に引き戻してくださったのだ」


 そしてリヨンを睨みつけ、


「最初のエサはお前だな」


 大口を開けてリヨンに食らいつく。


 リヨンはその巨体から考えられないほどの速度で身をかわす。



“白神拳・雷鳴”ホワイトフィスト・らいめい!!」


 

 かわしざま、電撃を纏ったリヨンの攻撃が轟炎の横っ面に炸裂する。



「グォゥ」


 

 のけぞった轟炎、が、そのまま大きく息を吸い込み、顔をリヨンに向けると同時に炎のブレスを吐きだす。


「ハッハッ!!!」


 リヨンが衝撃波を出し、バリアを張るのと同時に、轟炎はその巨大な尾でリヨンを薙ぎ払う。


 リヨンは避けようがなく、その攻撃をもろに喰らってしまう。


「ミランダさん、リヨンの回復を!」


 私は紅の牙の僧侶ミランダに声を掛け、轟炎へ向け馬を走らせる。


 しかしその前をレンに立ちふさがれる。


「前衛は俺らの役目だ。マナは紅の牙の後ろから攻撃してくれ。いくぞ、ルスリィ、フィナ」


 ルスリィとフィナが頷き、轟炎に向かい猛然と走りだす。


 そうだ、焦ってはいけない。


 私があの尾の一撃を喰らったらまず命はないだろう。


 幸い私の“エターナルフレアソード”ならここからでも攻撃は出来る。


 ティーリンが、ルスリィが、フィナが、レンが、紅の牙のロミ、カレン、シズカが、前衛に立ち轟炎相手に接近戦を挑む。


 轟炎が吐いた三度目の炎は、



「はっ、きかねーよっ!“竜王疾風撃”!!(ドラゴンタイフーン)


 

 レンが起こした竜巻によって吹き散らされる。


 しかし次の瞬間。


 轟炎の角が光り、雷があたりを覆いつくした。


 これは、まずいっ前衛が全員喰らってしまった。


「くくく、多少てこずったが所詮は下位種族共よ。」


 皆、まともに食らってしまって倒れ込む。


 私は慌てて轟炎に向かい馬を走らせる。


 両手のエターナルフレアソードで轟炎を薙ぐが、その黒いオーラを纏った腕で簡単に防御されてしまう。


 だめだみんなを助けられない。


 馬を走らせながら私は焦る。何か手は無いか、何か……。


 その時だった。


 私の脇を白銀の白虎が一体、素晴らしい速度で閃光のように通り過ぎていく。

 

「もう大丈夫にゃんね」


 一言、言葉を残して。


 そして技を放つ。


“獣人神拳・雷獣”アニマルフィスト・らいじゅう


 一瞬で轟炎の鼻っ柱にぶち当たったその白虎は、くるくると空中で二回転すると、人型となって地面に着地する。


 そこに悠然と降り立ったのは、光り輝く銀色の体毛を纏ったミオだった。


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