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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
蓬莱大陸編
357/379

勇者の剣


「そこまでじゃ」


 玄武王が立ち上がり手を叩いている。


「いやはや、良い勝負であった」


 そして姉さまと頑鉄を呼び寄せた。


「この玄武族一の戦士、頑鉄を下すとは。そなたは勇者で間違いない」


 その手には一振りの剣が握られている。


「約束じゃ。勇者アンフィよ、お主にこの剣を授けよう」


「光栄です」


 姉さまが片膝をつき、うやうやしくその剣を受け取る。


 その鞘の色は紺、それに金色で文様が彫り込まれている。


 形から見ると両刃の剣(ブロードソード)のようだ。


「抜いてみよ」


 姉さまはその言葉に従い、剣を抜く。


 鞘から青い光が流れ出る。


 その青く透き通った刀身が日の光を受けてきらりと輝く。


「それこそが空より飛来した石を鍛えて作った、世界に二つとない宝剣。龍滅剣じゃ」

 

 なにそれ!?すごく気になるんですけど!


 僕は密かに“鑑定”を使いその宝剣を盗み見る。




 名称:龍滅剣

 鑑定:隕石を鍛え勇者の為に作られた剣。魔の力を切り裂くことが出来る。形のないものも斬ることが出来、闘気と魔力を注ぎ込むことでその硬度を増す。



 おお。これは強い。


 魔の力とは邪神が使う黒いオーラの事か。


 それならば、これがあればあの邪神にダメージを与えられるだろう。


 姉さまは剣を鞘に戻すと深く頭を下げる。


「確かに。頂戴いたしました。これにて邪神を屠って御覧にいれましょう」 


 玄武王は満足げに頷く。


「うむ。期待しておるぞ」


 こうして僕らは玄武の王から宝剣を受けとり、領空を飛ぶ許可を得た後、帰路についたのだった。



 *****

 

 ****


 ***


 **


 *



 満月まであと四日。


 僕らが本陣に戻ってから、白虎軍は侵攻を開始した。


 ミオはまだ帰ってなかったけど、行く場所は一つだ。そのうち追い付いて来るだろう。


 すでに二つの砦を抜き、あと一つの城と砦を越えれば、その次は白羅城だ。


 こちらに王と王妃がいるので、寝返る龍族が多く、こちらの戦力は増している。


 もはや敵は黒龍族とゴブリンなどの亜人達だ。


 そして次の城こそ黒龍族の本拠地、黒鷲城だ。


 部隊の先頭、僕らと馬を並べ進軍している蘭青将軍が言った。


「この丘を越えたら、そろそろ城が見えてくるはずです」 


 僕らは馬の速度を上げ、丘を登りきる。


 すると、その言葉通り、丘の上から城が見えてきた。


 が、城の周りにいるのは……。


 ティーリンが、


「ちょっと、何あの亜人の数」 


 そう。亜人だ。何十万ものゴブリンやオークのような亜人の大群が城の周りで待機しているのだ。


「そうか。ここで食い止めるために今までの砦に戦力が少なかったのか」


「それにしても数が多すぎます」


 ミモザが言う。


「隊と隊の間隔が広いわね。私とオルターの範囲攻撃を警戒しているみたいだわ」


 確かに範囲が広い。これを相手にするとなると骨が折れそうだ。


 蘭青将軍が、


「ここは私たちに任せてもらって皆様は先を行かれるというのは」


 僕らは顔を見合わす。


 はやる心を押さえ、僕は言う。


「いや、白羅城にこれ以上の戦力が居たらさすがに勝てない。まだ日にちはあるからここを攻略して進みたい」


 蘭青将軍は、


「そうですね。ではこちらの布陣が整い次第攻撃に移りましょう」


 そう言うと隊を指揮しに戦列へと戻っていった。


「私が全部叩き潰してきますよ!」


 リヨンがやる気満々だ。


 うんまあ、リヨンに突入させれば、嬉々として殲滅してきそうな気がしないでもないけど……。


 でもどこにどんな強敵が潜んでるかわからないからね。


「まあすぐに戦闘になるからもう少し我慢ね」


 と、なだめておくことにした。


 

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