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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
蓬莱大陸編
347/379

vs邪龍2

 左翼の白虎軍は崩れる寸前だった。


 邪龍の首は五つ全部健在で、白虎軍の精鋭たちを相手に激しく暴れまわっている。


 空を駆ける白虎たちも、遠距離攻撃を持ってないので攻撃するには近づかなければならない。


 近づくそばからやられていく、そんな感じだ。


 僕は天使の翼をなびかせ、超低空で弾丸になって高速で心臓めがけて特攻する。


 僕に気が付かないで暴れている、邪龍の胸元まで一直線に飛行する。


 着弾の衝撃と共に僕のヒヒイロカネの刀は、やすやすとその胸の黒鱗を貫通し、一つ目の心臓に届く。


「助太刀します!!下がって!!」


 離脱しながら叫ぶ。


「か、かたじけない」


 口から血を吐きながら白虎のひとりが返事をする。


「ハアアアアアアアァァァッ!!!」


 そして僕に邪龍の注意が向いた隙を縫って、同じく飛んできた姉さまが二つ目の心臓を貫く。


 そこからは圧倒的だった。


 すぐに追いついたミオが“猫王”を発動させ、巨大な豹の上半身を出現させると、歓声と共に白虎達の士気が上がる。


 半狂乱になって暴れまわる邪龍だが、僕と姉さまが邪魔な首を再生する傍から、“真竜ドラゴンロード聖光星爆斬”(ギャラクシーブレイク)で落としていく。


 吐き出す炎はすべて僕が“朱雀十剣”で絡めとって味方にダメージは与えさせない!


「てりゃああああああああああっ」


 ミモザがチャージを敢行し、三つ目の心臓をつぶせば、


「みなさん、避けてくださいっっ」 


 長く伸ばしたマナの“エターナルフレアソード”が四つ目の心臓を貫いた。


 最後は凄まじい勢いで駆けてきたリヨンがジャンプ一番、



“白神拳・神撃”ホワイトフィスト・ゴッドブレイク!!」



 黒く固い鱗を破壊すると同時に、心臓を叩き潰した。



***


**




 開戦初日は白虎軍の圧倒的勝利で終わった。


 味方の被害は五千に届かず、黒龍軍の犠牲者はおそらく十五万を超えている。


 数だけ見たら圧倒的な勝利だ。


 しかしそのほとんどがゴブリンなどの亜人だと思うと、まだ黒龍軍本体はあまり消耗していないかもしれない。

  

 僕らは夜営をしながら、姉さまが将軍たちのテントから帰ってくるのを待つ。


「会議が終わったわ」


「姉さま、おかえりなさい」


 僕はテントに招き入れ、温かくした飲み物を姉さまに渡す。


「ええ、ありがと」


 姉さまはそれを、ほぉ、と一口飲む。


「それでどうなりました?」


「ああ、うん?」


「明日ですよ。撤退していきましたが」


「いや、降伏勧告をするらしい。王と王妃はこちらに居るからな」


 ミモザが、


「ああなるほど。白雪についてきた龍達もいますものね。こちらが正規軍、向こうが反乱軍、となると」


 姉さまは温かいカップで手を温めながら、


「ええ。これで朱雀と玄武も……」


 突如その顔が引き締まる。


 僕もそのすぐ後にはっとする。


 姉さまの口から言葉が漏れる。



「……来る。邪悪なものが」



 これは……僕はこの気配に覚えがある。


 猛烈な勢いで近づいて来るこの気配は。


 轟炎よりも、はるかに巨大で……。

 


「このプレッシャー。邪神じゃないかこれは!?」



 姉さまがテントから飛び出し叫ぶ。



「敵襲だっ!!皆、敵に備えよっ!!!」



 その言葉とほぼ同時に。



 空から降ってきた雷が辺り一面に降り注いだ。


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