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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第三章
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決戦聖王国シーサ3

短いです。

今日はもう1話たぶん夜になると思いますがアップします(ぺこり)


 魔法使いマナは考える。


 解けない呪い。

 ろくに動けない体。

 呪いに侵された右腕は重く動かない。

 一日に何度もその右手は私に激痛をもたらす。

 息ができないほどの激しい痛み。

 その痛みは私から睡眠というものを奪い去る。

 

 絶望しかない毎日。

 アンフィはまだ希望があると言っていたけれど、勇者が負けてしまった世界に一体どんな希望があるというのだろう。

 

 とうとうデスタイラントが動いたという話を聞いた。

 この王国にスケルトンの大群が向かってきてるらしい。


 でも私には何もできない。

 右半身がほとんど動かない。


 魔法が一番役に立つ戦況なのに。

 魔法を使おうとすると右手が激痛を与えてくる。

 私から魔法を取ったら一体何が残るというのだろう。


 私はもう抜け殻だ。


 それなのに。 


 その子は突然やって来た。


 勇者アンフィの弟。


 白銀の髪の毛に薄紫の瞳。人形なような整った顔立ち。

 歳は12歳のはずなのに、その瞳の奥には叡智の深淵が覗ける。


 そして。


 私の絶望を一瞬で希望に替えてしまった。


 その子はディスペルマジックを使った。

 私は思った。

 ああ、ごめんね。そんな魔法では私の呪いは解けないの。

 その魔法なら宮廷魔術師がもう試しているから。


 でもその瞬間私は驚きのあまり思わず目を見開いた。

 目がひとつ、またひとつと消えていく。

 

 全部の目が消え、私の右手はまた、呪われる前と同じ私の物となる。


 確かに。


 確かにここには希望がある。


 この人がアンフィが言っていた希望。


 確かな希望。


 アンフィよりさらに若いのに。


 私に向かっての微笑みが聖女様みたいだ。


 この人に私のすべてを捧げよう。


 力が湧いてきて鳥肌が立つ。



 もう次は……負けない。


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