古竜エンシェントドラゴン5
本日2回目の更新です。
「さあ二人ともついておいで」
僕らはウリシュナについていく。
緑の扉を出ると、火口を挟んで正面に大きな洞窟が顔を開けている。
なんだろう、奥で何か光ってるみたいだ。
ウリシュナは洞窟に向かって火口の上をすたすたと歩きだす。
「ちょっ」
「ここは見えない橋を渡してあるんだ。そのまま空中に足を出してごらん」
ぼくとミオはおっかなびっくり宙に足を出してみる。確かに見えない足場がある。
そのままついていく。ウリシュナは何事もないようにすたすたと洞窟まで歩く。
ウリシュナがライトの魔法を唱える。
「うわぁ」
「すごいにゃ」
そこは金銀財宝の山だった。
奥が見えないほどの洞窟を、金銀財宝、明らかに魔道具とわかるもの、そして武器防具が埋め尽くしていた。
「さあ、これが言っていたお土産だよ。そうだね、気に入ったものを2,3個持っていっていいよ」
「金貨がほしいなら持てるだけ持って行っていい。まあ、金貨を選んだ人はまだいないけどね。」
ここにあるアイテムは金貨で買えそうもないから無理はない。
「神代のアイテムもあるから、よく考えて。ちなみにここでは“鑑定”のスキルは使えない。だってわからないほうが面白いだろう? 」
鑑定は使えないのか。これは慎重に選ばねば……。
僕はふと思いいたって聞いてみる。
「この中から……。もしかして、神級魔法もあるの? 」
「ん? どうだったかな。そもそも神級魔法はダンジョンの奥の竜王が守ってるものだよ? それ以外に手に入る魔法は大体が特殊な超級魔法を神級魔法と人種が間違えてるものだしね」
えええええ。ちょっと今すごい重要なことをサラっと言ったよ!
僕の驚愕した顔を見てウリシュナは慌てた。
「あ、あれ? これ言っちゃいけなかったことかな? き、聞かなかったことにして」
もう遅いよ! 確かに最下層に竜王がいるダンジョンはあるけど、倒しても何も出さないと人気がない。竜王がいるダンジョンは竜王の階層まで行っても、竜王と戦わないで帰るというのが一般的だ。竜王はかなり強いしね。
ふと、僕はある短剣に目を止めた。地味だ。魔力もあまり宿っていない気がする。しかも他の鎧や剣は光り輝いているのに、それだけは古ぼけていている。しかし目がそれから離れない。
僕はそれを手に取って鞘から抜いてみる。なんだろう、最近どこかで見たな。そうだ、これは土竜亜種のツノに似てるんだ。何かのツノを短剣に加工したものだ。
ふと視線を感じそちらを見てみると、ウリシュナがこっちを見ている。
これ気にいった。なぜだかわからないけど、一つはこれにしよう。とりあえず腰に差し、ほかのアイテムを見てみる。
ミオがぶつぶつ言っていた。耳を澄まして聞いてみると、
「お肉が次から次へと出てくるアイテム、お肉が次から次へと出てくるアイテム……」
そんなことを言っていた。そんなのあるか! いや、あるのか? ま、まあ聞いたことないけど……猫族にそう言った伝承があるとか……
「しかし、君の装備はすごいなぁ。ここにある装備と遜色ないよ。特にその腰のヒヒイロカネのトンカチなんて神々の武器に等しいよ」
まあ、ハイドワーフの秘蔵の品達だからね。
「相手は魔王だから、これでも心もとない感じはしてるよ」
あ、そうだ、盾だ! いい盾がないか探してみよう。
「お、盾かい? ここはいい盾もかなりあるからね。頑張って探してごらん」
僕は頷くと盾を探し始めた。
…………
………
……
よし、決まった!
僕は、古びた短剣とアダマントの丸いラウンドシールドと、もう一個カイトシールドの3つ。
ミオは金色のランプと明らかにマジックアイテムな小さな袋2個がひもで結ばれているものの2つ。
ふむふむとウリシュナは頷いてる。
「なかなか面白いチョイスだね。とくに猫ちゃんのが便利かもしれないな」
「じゃあ最後に君にこれをあげよう。」
ウリシュナは虹色の指輪を僕に渡した。こ、これは……ヒヒイロカネの指輪!?
僕が驚いていると、
「これはこの竜の結界の中でも魔法が使える指輪だよ。魔法が使える訪問者には渡すことにしている。いつでも遊びに来ていいからね。それからここ以外の結界にも無効化させる効果がある。その場合は指輪に集中すればいい」
おお。じゃ、これがあればウリシュナも寂しくないよね。たまには遊びに来よう。
結界無効も使えるね。
僕は頷くと、右手の薬指に指輪をする。ぶかぶかだった指輪はきちんと僕の指に合わせた大きさになる。これも自動サイズ調整の魔法が掛かってるのか。
「魔王を倒したら報告に来ますね」
「うん。朗報を待ってるよ」
ウリシュナは微笑んだ。
鑑定結果は次回に持ち越しですね。
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