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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第九章
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魔神迷宮40

 「ガアッ!!」


 ウルヌスは気合を込めて衝撃波を放ち、斬撃の威力を弱め、黒い闘気を纏わせたハルバードを振るい飛ぶ斬撃を斬撃で相殺していく。


 姉さんの“聖光星爆斬”のみ消しきれなかったか、ハルバード二本を交差して刃の側面で受け止める。


 遠距離攻撃はやはり“勇者の一撃”ほどの威力のある攻撃じゃないと効かないか。


 しかし一度見せているので普通に撃ったのでは避けられてしまう気がする。


 しかたがない。あまりやりたくはないが、接近戦だ!


 僕はそのままウルヌスに突撃する。


“ドラゴンブレス”


 僕の頭の上をウリシュナの極限まで収束させたレーザーの様な“ドラゴンブレス”がウルヌスに放たれた!


 ウルヌスはまたハルバード二本の刃の側面で受け止める。


 僕はそのままウルヌスに斬りかかる。


 今なら六本腕対六本腕だ。 


 打ち合って数十秒。

 

 僕はウルヌスの斬撃を盾で受けた衝撃で、後ろに吹っ飛ばされた。


 だめだ、膂力が違いすぎる。 


 だけど今なら正面からの打ち合いで何とかなりそうだ。


 先ほどまでは打ち合う事すらできなかったから、僕はかなりパワーアップしている。


 姉さまが空中から斬りかかった!


 ウルヌスは二本の腕でハルバードを振るい打ち合っている。


 そうか!頭上から攻めれば二本の腕だけを相手にすればいいという事か!


 さすが姉さま!


 そしてまだだ、まだ僕はパワーアップできる。


 僕は光魔法を唱える。



――――神級光魔法“武装天使鎧”(アームドエンジェル)



 光の奔流が僕の鎧、盾、剣に纏わりつき収束する。


 武具がすべて姉さまと同じ光の武具となり、最後に背中に羽が出来る。


 よし、いける。


 僕は再びウルヌスに向かい突撃する。


 ウリシュナの“ドラゴンブレス”は吐き終わっているが、姉さまと同時攻撃だ!


 これなら!


 至近距離まで走り、技を発動させる 


“真竜・流星剣”ドラゴンロードメテオソード


 四本すべての剣から何十発もの攻撃が放たれる!


 一発一発に“真竜”の威力を乗せているから破壊力は抜群だ。


 それでもウルヌスは六本の腕を防御に駆使して、ダメージを受けていない。


 どんだけ強いんだこいつは!


 そのとき突然、緑の影が僕の頭上からウルヌスの背後にふわりと落ちた。


「助けは必要?」


 後ろから頭を狙ったオリハルコンの剣は、ウルヌスの左のツノを切り落とした!


「ティーリン!」


 そうだ、姉さまが来たという事はティーリンだって居るってことだ!


「抜け駆けはダメにゃ!」


 今度は橙色の影が同じように僕の後ろから頭上をジャンプし、ウルヌスの頭上で一閃。


 右のツノを吹き飛ばし、華麗に着地した。


「ミオ! 助かる!」


「後続はもう大丈夫にゃ。マナが頑張ってるからにゃ」  


 マナが!?


 新しい呪文でも覚えたのか!?


 いや、とりあえず目の前の敵に集中だ。


「一気に行くにゃ!」


 ミオとティーリンが叫ぶ!



“獣人神剣”!!(アニマルソード)



 ミオは四足になり、橙色の闘気を身にまとい、トリッキーな動きでウルヌスを攻撃する!

 


“森人神剣”!!(エルフソード)


 

 ティーリンは緑の闘気を纏い、ウラヌスに向けて刺突を放つ!


 僕は一歩下がる。


“ドラゴンブレス”


 僕の頭上をウリシュナの先ほどと同じ収束した“ドラゴンブレスが”ウルヌスに向かう。


 ウルヌスは先ほどと同じくハルバード二本でそれを防ぐ。


 今だ! 今度こそは!


 僕と姉さまは目を合わせ、お互い頷くと技を唱える。


 


――――「「“真竜・勇者の一撃”ドラゴンロードブレイブソード」」




 僕と姉さまの声が重なった。




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