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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第九章
162/379

魔神迷宮24

18日分の更新になります。


 そうか、彫刻はまだガーゴイルになっていないだけだったのか!


 呪文で今ガーゴイルになったというわけか。


 やばいな、ワイバーンが多かったはずだ。


 僕が後ろを振り返ると、ワイバーンのガーゴイルがカレン達に襲い掛かっているところだった。


 僕は飛び上がり、そのガーゴイルに蹴りを放つ。


 硬い!


 ワイバーンは吹き飛んだが、これはまずい。


 この硬さはまずい。


 ミオの爪は斬撃武器だからこの石のガーゴイル達には効果が薄いだろう。


 僕はリンクで言う。


『カズマ先輩! 後衛のバックアップお願いします!』


『了解した』


『皆も! ガーゴイルが動き出して襲ってきています! 上空に気を付けてください』



『『『了解!』』』



『マリーナ師匠、ラフェ、しばらくの間マモンをお願いします!』


『わかった!』


『まかせなさい!』


『ミモザ、ミランダ、後衛の回復が足りなかったらそっちも見てくれ!』


『はい!』


『わかりました!』


『後衛のみなさん、王座まで来てください! 一緒に防御します!』


『『『『『了解!』』』』』


 僕はそのまま、竜魔法で二十八歳の僕の姿になる。


 袋から鞘を出し、それを腰に固定する。

 

 真紅のマントがはためく。


 僕は柱に“ライト”の呪文を込めた短剣を投げて差していく。


 これは……。


 すごい数だぞワイバーンガーゴイル。


 空を飛んでいるのが僕だけなので、結構な数が僕をターゲットとして向かってきている。


 噛みつこうと三体のワイバーンガーゴイルが飛び掛かって来た。

 

 僕はかわしざま、一体の首を抜刀一閃。


 首を落とされたワイバーンガーゴイルはそのまま地面に落ち、ばらばらとなった。


 僕はそのまま次のワイバーンガーゴイルの首の真下に移動し、真上に剣を突き立て、尻尾まで一気に切り裂く! 


 これで二匹!


 三匹目の攻撃に防御が間に合わない!


 僕は自ら口の中に飛び込み、円を描くようにワイバーンガーゴイルの口を切断する!


 口の中から脱出すると、そのまま頭を細切れにする!


 頭の無くなったワイバーンガーゴイルはそのまま柱に激突し地面に落ちた。


 三匹目!


 下を見ると黒大理石の土竜とサイクロプスを相手に戦士たちが戦っている。


 よし、何とか戦えているようだ。


 僕はワイバーンに集中しよう。


 僕は重力魔法を使い、石柱と石柱の間を飛び回りながらワイバーンガーゴイル達を一撃で倒していく。


 しかしこのカタナは強いな。


 黒大理石もバターのように切れてしまう。


 ヒヒイロカネはオリハルコンに毛が生えた程度の強さだろうと勝手に思い込んでいたが、これならば最初に作ればよかった。


 神々の武器だというのも頷ける。


 僕は縦横無尽に空を飛び、交差するワイバーンの首を一つ、また一つと落としていく。


 マモンが呻く。


「あれが人間だと……」


 しかし手は休めない。ハルバードを振り回す。


 ミオとマリーナが答える。


「そうにゃ。あれがユウにゃ!」


「彼は希望。人間たちの希望。勇者と並ぶ闇を照らす希望の光」 


「ならばその希望ごと我が打ち砕いてやろう」




――――暗黒魔法“デスストリーム”




 死の嵐が巨大な竜巻となり、僕に向かう!



 これは……竜巻きか?


 ならばこちらは、




――――超級魔法“ブリザード”




 魔力をさらに込め神級並みの威力を持たせる。

 

 ブリザードはあさっさりとデスストリームを飲み込み、逆にマモンに向かう!


「ば、ばかな。超級魔法で我が暗黒魔法を防ぐなど!」

  

 さっとレッドドラゴンたちとマリーナがブリザードを避けて四方に飛び下がる。


「ぐおおおおおおおお」


 ブリザードがマモンに襲い掛かり冷気の嵐が全身に裂傷を作っていく。


 僕はもう一つ呪文を唱える。



――――超級魔法“ライトニングスパーク”



 濡れたマモンの体を破裂を伴う電撃の呪文が襲う!


 それを見届け、僕はワイバーンガーゴイル達に意識を戻す。


 ワイバーン達が騒ぎ出している。


 一体なんだ!?


 精神を集中すると、僕の気配察知に掛るものがあった。



 王座の右奥から巨大な何かが来る。



 “ライト”の光に照らされるとそれは黒大理石でできた、レッドドラゴンよりも二回り程の大きさの超巨大ドラゴンだった。



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