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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第九章
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魔神迷宮20

今日は夜にもう一話更新する予定です。


 リヴァイアサンが背中の僕に気が付いて噛みつこうと振り返った。


 僕の姿を見つけ大きく口を開け、噛みつきにくる!


 予想通りだ!


 僕は技を発動させる。


――――“真 竜 ・(ドラゴンロード) 攻 撃 反 射”(アタックカウンター)!!

 

 “攻撃反射”に“真竜”のパワーをプラスし、カウンターを放つ!


 リヴァイアサンの下顎を切り飛ばした! 


 僕は重力魔法を使い、リヴァイアサンの肩に()()()()()()着地すると、そのまま首に剣を根元まで突き刺す!


 まるで豆腐でも切るかのように抵抗がなく首の周りを剣を突き刺したまま半周し、僕はリヴァイアサンの首を切り飛ばした! 


 リヴァイアサンは首から大量の黒い血を噴出させ、轟音と共に大地に崩れ落ちた。



 僕らは今度こそ間違いなく魔神王リヴァイアサンに勝利した。



 マリーナが竜体をとき、僕も元の十二歳の姿に戻る。


 ミオが、


「やったにゃー!」


 と抱き着いてきた。





***




  

 今回はかなりの数の負傷者が出た。


 しかしミモザが僕に言った通り、重傷者も回復魔法で治療して回ったので、死傷者はまだゼロだ。

 

 まあミモザは死んだ者も生き返らすことが出来るのだけどね……。


 ミモザはどうも女神さまのように戦士たちから慕われているようだ。


 まあ一国のお姫様が気軽に声を掛けてくれることなんて、普通にはない事だからだろうけど。


 しかもどんな重傷者も回復魔法で治せてしまうし。


 ファンクラブでも出来そうな勢いだ。


 そしてリヴァイアサン。


 恐れ知らずな戦士が一人、肉を焼いて食べてみたところ、「うまい!」と声を上げたのでみな焼いて食べ始めた。


 まあちょっと僕も気になったので、毒がないかだけ確認して食べてみた所、ウナギのような味だった。


 確かにおいしい。


 ウナギ用のタレでもあればもっとおいしくできるのに、惜しい。


 この世界ではまだ調味料が発達してないらしく、さすがに胡椒一粒は黄金一粒と同じ価値とは言わないまでも、結構な値段がする。


 なので基本塩が調味料だ。

 

 なんか誰もが知っている神話の時代の怪物を倒してしまったので、皆変にテンションが高い。


 死者がいないというのも大きいのかもしれない。


 鱗を剥ごうとして、四苦八苦してる男たちもいる。


 ああそうか。僕の鎧を切り裂いた爪はいい武器になるかもしれない。


 僕も鱗剥ぎの男達にまざって、いろいろとリヴァイアサンから素材を切りだした。


 具体的にはツノと爪だ。巨大なヒレもマントの素材になりそうだから、切り取って袋に入れた。


 鱗は軽くて硬い。


 僕はミスリルの鎖帷子の補修に早速使ってみた。


 なかなかいい具合だ。


 ついでに鱗も袋に入れておく。


 今回で鎧を壊された戦士たちが結構出たので、僕らは修復のため少しの間この階層に留まることにする。


 急がば回れってやつかな? 


 僕が直し始めると列になってしまった。


 結構な数の鎧を直していく。


 ティノがやはり面白いのか、座り込んでずっと僕の手元を見ている。


 さすがに鎧を一つ一つ打ち直している時間はないので、基本リヴァイアサンの鱗で穴を埋めていく感じだ。


 リヴァイアサンの鱗で直した鎧も、戦士たちにウケがいい。


 まあ無事に帰れたら自慢できるものね。


 リヴァイアサンの鱗は、濃い紺色の鱗と、お腹は白い鱗だ。小さい鱗から大きい鱗まであって、すべて使えそうだ。


 大きい鱗は加工したらいい盾が出来そうだし。


 ここで防具屋が出来そうだね。


 さあ次は6層だ。


 6層も死者が出ないといいのだけれど。 



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