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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第九章
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魔神迷宮18

すいません遅くなりました。


 リヴァイアサンが体を痙攣させ、動かなくなったの見て殴るのをやめる。


 僕は竜化を解き、みんなの元へ帰ろうとするが、ミモザが叫ぶ!


「ユウ様まだです! 後ろ!」


 振り向いた僕をリヴァイアサンの爪の薙ぎ払いが襲う!


 僕は咄嗟に両腕を上げ、防ごうとするがそのまま吹き飛ばされた。


 僕は両腕を吹き飛ばされ、自身も胸に三本の爪痕が深くえぐられた。

 

 やばい、即死級のダメージだ。


 必死に意識を繋ぎとめる。


 意識さえあればミモザが何とかしてくれるはず。


 吹き飛ばされた僕を、一番近くに居たロミが受け止める。


 ミモザが駆け寄りながら唱えた超級の回復魔法でまずは血を止める。


 そこへケルベロスとフェンリルが、僕の腕を咥えてミモザへと差し出した。


 ミモザは急いで僕の腕を千切れたところを合わせて回復魔法を唱える。


 僕は意識が遠くなるのを必死に堪える。


 くそっ気が緩んでいたか。


 甘く見すぎだ。


 僕は自分で自分を叱責する。


 ミモザの呪文が僕の腕を繋げていく。


 リヴァイアサンの方を見ると、虹色のドラゴンがリヴァイアサンと格闘していた。


 マリーナだ。


 すぐに僕も参加しなければ。


 僕は指を動かしてみる。


 繋ぎ目に激痛が走る。


「だめです。まだ完全に繋がってません」


 僕は頷くと、自身でも再生のスキルを使う。


 冷静になれば、再生を使うのを忘れていた。


 でもさすがに即死級のダメージは再生ではダメかもしれない。


 再生は体力をごっそり持っていかれてしまうから。


 僕は焦れる。


 ミモザが僕の後ろに移動する。


 後ろから抱きつく形で後ろから回した自分の手で僕の両手の繋ぎ目を持つ。


「まだダメですよ」


 そのまま僕を抱きしめながら回復魔法を掛け続ける。


 しかし僕のアダマントの鎧とミスリルの鎖帷子を切り裂くとは何という攻撃力だ。


 この二つの防具がなければ真っ二つになっていたと思うと、さすがの僕も恐怖を感じる。


 暗いのでよくわからなかったが、よく見るとリヴァイアサンは黒い闘気を纏っていた。


 ミオとフェンリルとケルベロスが、こちらに意識を向かせないためだろう、ぎりぎりの位置で挑発を繰り返している。


 後続の戦士たちが続々と集まってきてはいるが、攻撃が激しく近づけない。


 それでも遠距離から飛ぶ斬撃、魔法、弓がリヴァイアサンを襲う。


 するとリヴァイアサンが蛇のように上方へ上半身を高く持ち上げ、鎌首をもたげた。


「キシャアアアアアアアアアア」


 雄叫びか!? いや、特に物理的な力を持っているわけではないな。


 すると凍っていた湖に亀裂が入っていく。


 くっこれはまさか!?


 僕はミモザを振り返るが、ミモザは首を振る。まだか。即死級のダメージだったからそう簡単には回復しないのか。


 湖の氷が割れ、リヴァイサンの尻尾が波打つ。


 リヴァイサンの尻尾が自由になってしまった。


 そこへ現れたレッドドラゴンが尻尾を抑えつけた!


 ラフェか!


 しかしレッドドラゴンですら波打った尻尾にはじかれてしまった。


 暴れる尻尾が戦士達を襲う。


 何人もの戦士たちが跳ね飛ばされる。


 


 そしてリヴァイアサン戦はますます激しさを増していく。 





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