魔神迷宮16
評価いただきましてありがとうございます!
少し元気が出ました!
今日は24時前までにもう一話更新しようと思います。
天井をがりがりと削りながら、光の奔流が巨大スライムを両断する!
「やったか」
スライムは真っ二つになり終わったか、と思ったが……。
また、動き出した。
二体に分離して。
「な、なんだって……」
大きさこそ先ほどの三分の一程度だが、それでもまだ巨大だ。
それが二体。
これはやばい。グレーターデーモンですら飲み込まれてしまうはずだ。
欠点がない。
いやまだ試してないのがあった。
僕は短剣に魔力ではなく闘気を纏わせ巨大スライムに投げつけた!
短剣はスライムの体に突き刺さり、二十センチほど入り止まった。
闘気ならいけるのか!
「闘気ならいけるみたいだ! カズマ、ミオ、下がりながらでいい、いけるか!?」
「わかたにゃ!」
「了解!」
僕は右手の古竜の牙と左手のトンカチに闘気を纏わせ闘気剣を作り出す。
スライムを長めに作った闘気剣で削りながら、大声で叫ぶ。
「闘気が使える戦士は、来てくれ! 少しづつでいい、触手を削ってくれ!」
カレン達が、軍人たちが、冒険者のグループが闘気を武器に込めながらスライムに攻撃を始めた。
最前線ではミオとカズマが闘気を纏った武器でスライムを削っていく。
僕は前線を退きながら、“リンク”で、
『今から三つ首の竜に変化する! 敵ではないから攻撃しないでくれ』
と伝え、僕は呪文を唱える。
――――竜魔法・変化“邪竜ギルドラ”
僕は巨大な三つ首の竜に変化する。
三つの首で上から“ホーリーレイ”を唱えスライムを牽制、攻撃する。
徐々にスライムは小さくなってはいるのだが、まだゆっくりと進んでくる。
こちらもそれに合わせ下がりながら迎撃する。
戦士たちの闘気を纏った攻撃が、僕の三つ首からのホーリーレイが、スライムをゆっくりとだが確実に削っていく。
どれぐらいの時間がたっただろうか。
スライムはどんどん小さくなっていき、そして消滅した。
どこからともなく歓声があがった。
よし。ここまで誰も脱落していない。
僕は少しほっとした。
洞窟の奥には地下に進む階段があった。
では先ほどのスライムが魔神八王だったのだろうか。
スライムなのにデーモン?
それともスライムが魔神八王を捕食してしまったとか。
まあどちらにせよ戦わないですんだのは良かったかな?
スライムは魔神八王並みの強さだとは思ったけど。
僕らは休憩と軽く食べ物を食べて下層に行くことにする。
そしてまた、長い階段から五層に進む。
“ライト”の明かりに照らされながら、僕らは階段を降りる。
今回も長い長い階段だ。
そして僕らは五層に到着した。