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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第九章
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魔神迷宮14

スランプ気味です。

でもがんばります(吐血


 第三層はダンジョンらしいダンジョンだった。


 ごつごつとした岩肌を切り開いて作った洞窟。


 後続に居た冒険者のSランクシーフを一旦借り受けて、トラップを調べながら進む。


 罠は結構な量あった。


 宝箱の前に落とし穴や、酸が吹き付けてくる通路、通ると毒矢が飛び出る仕掛け。


 進むと巨大な丸い玉が通路を転がり落ちてくる罠。


 この罠は僕がドラゴンブレスを使って丸い玉を破壊したけれど、対応できなければ後続を巻き込んで死亡とか、洒落にならない。


 片時も緊張を解けない。


 なので途中で何回も休憩をはさんだ。


 シーフの女性はヤヨイと名乗った。


 見た所、二十代中ごろか。


 黒髪は短く、シーフらしく皮鎧を装備して、腰の周りに革製の小物入れをたくさんつけている。 

 

 危険察知と言うスキルを持っていて、それで漠然とだが罠の場所が分かるらしい。


 早速“模倣”させてもらった。内緒だけど。


 三回目の休憩の後から、スライムが多くなってきた。 

 

 天井に擬態していて、下に人が通るとべちゃりと落ちてきて捕食するモンスターだ。


 こいつは普通の武器だと溶かされてしまうので、魔法が掛かった武器で戦うしかない。


 まあ魔法を使えば一発なんだけどね。


 第三層は罠が多い代わりに、スライム以外の敵が一切出てこなかった。


 そうして進むうちにいきなり広い広場に出た。


 僕はふと危険察知ではなく、気配察知のスキルを使ってみた。


 いる。かなりの数の敵がいる。


 だが肉眼では見えない。


 これは姿を消すことのできる敵か!?


 僕がひそかに焦っていると、


 ヤヨイが天井を睨んでいる。


 僕も天井を見てみる。


 天井が波打っていた。


「天井にかなりの数のスライムがいます」 


 うん、今気づいたよ。


 天井を這って僕らの頭の上まで移動しようとしているのか。


 僕は“ドラゴンブレス”で焼くことにした。


 マリーナも“ドラゴンブレス”で天井を焼き始める。


 すると天井からぼたぼたとスライムたちが落ち始めた。


 天井と床からスライムたちが迫って来る。


 移動速度が遅いのがまだ救いか。


 こいつらには物理攻撃は効かない。


 雷も効きにくいようだ。


 ティノに打ってもらったらはじかれてしまっていた。


 そうこうするうちに、


 後続が続々と集まって来たので、魔法使いに炎の魔法でスライムを攻撃するように指示を出す。 


 ドラゴンブレスとファイヤーボールがスライムを焼いていく。


 ミオが手持ち無沙汰にしているので、ファイヤーボールを二発、爪で受けてもらって、炎属性の爪にする。


 それで取りこぼしたスライムを攻撃してもらう。


 うん。効果ありだ。


 僕らはしばらくスライムを焼き続ける。


 するとスライムはだんだんと数を減らし、いなくなった。


 しかしおかしい。


 奥の方にまだ大きい気配がある。


 僕らは慎重に進む。


 魔法の明かりに照らされで、それは見えてきた。


 天井にスライムが張り付いていた。


 超巨大なスライムだ。


 若干青い色のそのスライムは“ライト”の明かりに照らされると、天井からばちゃりと落ちた。


 そして何本もの触手を伸ばして近づいてきた。


「やっと手ごたえのありそうなやつがでてきたにゃ!」


 ミオはやっぱり暇だったらしい。 


 嬉々としてスライムに向けて走り出した。



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