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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第八章
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聖王国シーサ魔法学園 5

本日二回目の更新です。


「僕は、ユウ・オールドリバー。剣神カズマに一対一の試合を申し込む!」


 カズマは嬉しさを隠しきれないようだ。満面の笑みだ。、


「その挑戦受けよう!」


「おおーっと! 面白くなってまいりました! 挑戦者はなんと! 本日ガジル選手から衝撃の勝利をあげた、ユニコーン一年ユウ選手だ!」


 僕は泥人形を作り、身代わり人形を青く光らせた。カズマは先ほど作った物がある。一撃も受けてないから。


 カズマは一番内側の試合線に立ち、僕は一番外側の試合線に立つ。


「お前からは強者の匂いがする。信じられないが先代剣神を彷彿とさせる」


 あの爺さんねぇ……。


「なのに木刀? 本気は出さないつもり? それとも折れるのが怖いのか?」


 少し挑発してみる。


 カズマは少し考えると、腰にある小さな袋から長剣を取り出した。魔法の袋か。僕も持ってるけど。


「オレが木刀を持っているのは、これを使うと一瞬で勝負がついてしまうからだ。お前相手なら使っても大丈夫な気がする」


 カズマはオリハルコンの長剣を両手で持つ。


「で、お前はそれでいいのか?」


 言い返された。


 さて、どうしようか。古竜の牙は持つとして、もう一つを持つかどうか。まあ持つか。向こうも本気の装備持ったもんな。


 考えたのち、オリハルコンのトンカチを出すことにした。


 右手に古竜の牙、左手にオリハルコンのトンカチを持つ。


「やはり持っていたか。オリハルコン製の武器を」


 本当はヒヒイロカネのトンカチを出したいんだけどね。さすがにこんな大勢がいるところには出せない。

 

「ええーお二人とも、準備はいいですか?」

 

「こんなに胸が高鳴るのははじめてだ。よしいいぞ」


 僕も答える。


「いつでもどうぞ」


「ではいきますよー、スリー、ツー、ワン、ファイ!!」


 僕は思いっきりバックステップをしながら呪文を唱える。カズマは一瞬出遅れた。


 きっと戦士だと思ってたんだな。


 後ろに下がったことで意表を突いたようだ。


 カズマが動き出す前にこちらの呪文が完成した。


――――超級魔法“バーニングエクスプロージョン”


 通常版だ。四つの火球がカズマに向かい襲い掛かる。


 僕はそのまま次の呪文を唱える。


――――超級魔法“ライトニングスパーク”


 カズマは長剣で火球を三つ弾いたが一発さばききれず食らったようだ。


 身代わり人形に一筋の亀裂が生まれる。


 そのまま爆炎の中から横に転がりながら脱出したが、その瞬間を待っていた僕はライトニングスパークをカズマに放つ。


 って打ってから気が付いたけど、超級の魔法って撃ったらまずかったかもしれない!?

 

 おそらく教師の中でだって使えないものがいるレベルだった超級は!


 まあライトニングスパークは普通のライトニングと見分けがつかないから大丈夫か。


 しょうがない。ここからは刀で戦うか。


 僕はもう一回バックステップして全身に闘気を纏う。


 僕の全身から青いオーラが立ち昇る。


 そこへライトニングスパークで本来なら、体中にダメージを喰らったであろうカズマが、オリハルコン製の剣を手に突進してきた。


 そうか。ダメージは全部身代わり人形にいくんだ。


 という事は攻撃を受けながら反撃することが出来るというわけか。厄介だな。


 僕は迎え撃つ。が、すこし驚いてもらおうか。


 “剣戟結界”(ソードシールド)


 僕は左手のトンカチで剣戟結界を発動し、カズマの剣をすべていなしていく。


 カズマの顔が驚愕で歪む。


「そ、それは爺さまの技……。」


 油断したな。


 ではもう一丁!


 “剣戟両断”(ソードクラッシュ)


 居合と共に放たれた斬撃がカズマに襲い掛かる!


「そ、それも爺様の……」


 カズマは飛ぶ斬撃をさばききれず、食らってしまう。カズマの身代わり人形が赤く光りだした。


 後一撃か。“流星”の様な連撃だと、一発目で人形が崩れてしまった場合、下手をすると殺してしまう。


 では威力があり、一発がでかい攻撃で行こうか。


 僕は、そのパワーワードを唱える。


“竜王疾風撃”(ドラゴンタイフーン)!!


 レンの必殺技だ。高速でカズマに接近し、目にもとまらぬ速さで胸元へ真横の一撃を入れる。


 人形が砕け散った!



「勝負あり! そこまで!!」



 僕は剣神カズマに勝利した。 



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