聖王国シーサ魔法学園
次回から魔法学園編はじまります!
今回はプロローグ的なものになります。
学園編はバトル多めになりそうです。
結論から言うと、僕はシーサ魔法学園に入学することになった。
やはり王の言う通り、魔法学園内に反応があった。
僕は、中等部一年に特待生として来月、四月に入園することになる。
学園は僕への対応として、最大限の融通をつけてくれるそうだ。
曰く、学費の免除。
夜間の寮からの出入り、ありとあらゆる所への立ち入りの許可の不要。
教師の命令への不服従の自由。
武器の帯刀の自由。
魔法の行使の自由。
休学の自由。
教師への協力の要請。
これは王族ですら守らないと罰を受けるようなことも、僕は自由に動いていいという事だ。
逆に言えば闇の種子を持った者に対する警戒の表れでもある。
学園用のステータスプレートには情報が表示されないというロックをつけてくれた。
僕のステータスプレートは名前以外はすべて“?”で埋め尽くされている。
名前もオルター・ドヴェルグではなく、ユウ・オールドリバーにしてもらった。
これなら半分本名なので、偽名でもないし、心も痛まない。
そして寮の部屋だ。
僕は本来なら高等部にならないと入居できない個室の一番大きい、貴族用の部屋を用意してもらえた。
僕は小さな部屋でもいいかと思ったが、一般生徒とあまり近くない方がいい、という事でこうなった。
まあ、ミオなんかが入り浸りそうだし、大きな部屋の方がいいかな? とは思うけど。
最後に研究棟の一棟を自由に使ってよいという事で借り受ける。
今は使われていない旧校舎の一部だ。ここは何かと使えそうな気がする。
姉さまはクリスタルを持って闇の種子を探しに行くという事で、それにレン、アンリ、ティーリン、マナがついて行く。
ついでにあちこちにあるダンジョンから、竜王を倒して技と神級魔法を手に入れてくるという事だ。
僕も行きたかったけど、有用なスキルや魔法があれば、あとからもう一回行こうという事になり、我慢することとする。って“模倣”を使えばいいじゃないか! やっぱりなんというチートスキルだ“模倣”は。
ミモザは元々学園生ということで、高等部二年へ復学することになった。
それからミオだ。
ミオはなんと先生として戦闘の授業を教えることになった。
まあ、ミオは勇者パーティの一員だ。人寄せにも効果絶大なのだろう。
ミオはティーリンに闘気法を教えてもいるし、意外と人にものを教えるのは上手いのかもしれない。
そうして慌ただしく一か月はあっという間に過ぎた。
四月。
僕はシーサ魔法学園の中等部一年生となった。