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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第七章
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新たなる魔王 3

今日の分の更新です。


 僕らは一旦聖王国シーサに戻ることにした。


 そしてシーサの宿に着いた時にそれは起こった。


 姉さまのクリスタルが光っている!


 慌てて僕もクリスタルを確認した。


 光っている! 


 まさかリヨンが帰ってきてるのかと思って、急いで宿屋に行ったが宿屋にはいなかった。


「リヨンとは別のやつなのだろうか」


 姉さまも渋い顔だ。


「どちらにせよ、おそらく町中だと思う。ここから半径一キロだからね」


 僕も頷く。


「もう門が閉まる時間だから、この中に居るというのは間違いないね」


「じゃあとりあえず明日ミモザに連絡をとって協力を仰ごう」


 ティーリンが、


「それなら食事をしたら今日はもう休みましょう」


「そうだね。もうお腹ペコペコだよ」


  


***




 翌日。


 ミモザへの面会はすぐに通った。


 今回は姉さまと僕だけだ。


 応接間に通され、すぐにミモザと王様、シメオン三世がやってきた。


 今日のミモザはピンクのドレスを着て、すっごい可愛い。


 挨拶の後、


「ミモザ、そのドレス似合ってるね。すごい可愛いよ」


 褒めたらミモザは真っ赤なバラのよう頬を染めた。


「ありがとうございます、オルター様」


 思わず抱きしめようとしたが、王様もいるので我慢した。


 打ち首とかになったら嫌だしね!


「とりあえずは席に座りたまえ」


 僕らは席に着くと、さっそく本題に入った。


 魔王の種子のこと、クリスタルの事、リヨンの事。


 すべて話した。


「なるほど。ちょっと待っておれ」


 シメオン王は城と城下町の地図を持ってこさせた。 


 地図を広げる。


 おお。かなりの詳細な地図だ。細かく色々と書き込まれている。


「宿屋はここだ。ここから一キロだとこうなる」


 国王はコンパスで円を描いた。


「城内部までは届いていない。とすると、む。ここは寮だな」


 ミモザが答える。


「はい。魔法学園寮ですね」


 王様はふむ、と考えだす。それからオルターに聞いた。


「話によると暗黒の種子を持ってるものを倒すのは、そこまで急いでないのだよな」


 僕は頷いた。


「ええ。魔王になるまで百年はかかるということですから」


 王様は続ける。


「邪神復活を拒むには一つその種子を見つければいい」


「はい。たとえ十七個集めようと、十八個目がなければ邪神は生まれないという事です」


 すると王様はふむ、と何かを考えてから、僕の目をまっすぐ見ながら言った。


「そうか。ならばオルターよ。そなた魔法学園に入学しないか?」


 僕は目を見開く。魔法学園にだって!?


 聖王国シーサの魔法学園と言えば格式高くて有名だ。貴族の子供の行くところだと僕は認識している。


「なぜ魔法学園に?」


「ここに寮があるだろう」

 

「はい」


 僕は頷いた。


 国王は地図を指さしながら、


「昨日から入寮が始まっている。その中にいる可能性が高いのではと思うのだが」


 なるほど。確かに。その可能性もある。

 

 僕は少し考える。魔法学園に入学。これには心惹かれる。


「ではまず魔法学園から一キロぎりぎりまで離れて、魔法学園寮の中にいるようだったら入学しましょう」


 姉さまが、


「善は急げね。さっそく調べに行きましょう」


 王様が頷きながら、


「では調べ終わったらまた来るように。ここに通すように伝えておく」



 僕らは頷き、城を後にした。



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