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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第七章
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勇者オルター

今までで一番短いですが、今までで一番執筆時間がかかってます。

ご容赦を……


 聖王国シーサ謁見の間


 王座にはシーサ国王シメオン三世。


 その脇にはおそらく第一皇女だろうか、ミモザを若干きつくした様な顔だちで、厳しい顔をした女性が立っている。


 ミモザに会った時と同じように、王の左手に神官長、皇女の隣は宮廷魔術師の黒いローブの老人が立っていた。


 前と違うのは儀仗兵達が赤い絨毯の両脇に立っており、いささか荘厳なことだ。


 僕らは赤い絨毯を進み、膝をつき、首を垂れる。


「面をあげよ、勇者たちよ。ミモザはここへ」


 僕らは顔を上げる。


「はい」


 ミモザは第一皇女の隣に移動する。心なしか緊張しているようだ。


 第一皇女は明らかに不機嫌だ。それを隠そうともしていない。


「この度は魔王のみならず、大魔王、そして邪神討伐、誠に見事であった」 


 王様は興奮しているのか顔が赤い。


 どうやらカザリアから情報が来ているようだ。


「特にオルターは勇者の居ない状態で魔王を圧倒し、勇者を救出したと聞く」


 あー。


 一応そう言うことになるのかな?


「単なる鍛冶師にしておくには惜しい男よ。どうだ。爵位を与えるから我が国に腰を下ろさんか」


 ええっ。なにそれすごい。


 いやいやいや、どうしよう。


 駄目だ。どうすればいいか僕一人ではわからない。


「……すぐには返答いたしかねます」


 正直に言おう。


「いいだろう。では皆には褒美を取らせよう」



 僕らは一生かかっても使いきれないほどの金貨を報酬でもらった。





***





 夜は盛大なパーティだった。


 ティノとミオは楽しそうに料理を堪能していた。


 僕らは思う存分美味しいものを食べ、踊り、その日はお城で部屋をもらい泊まることになった。


 部屋に案内された後。



 僕は姉さまと二人で勇者専用の封印された部屋の前に立っていた。


 どきどきする。もしも部屋に入れたら僕も勇者と言うことになる。


 僕は姉さまを振り返る。姉さまは頷いた。

 

 姉さまも緊張してるみたいだ。


 姉さまの見守る中、僕はドアノブへ手を伸ばす。


 頭の中に何者かの声が聞こえた。



―――――勇者を確認。扉のロック解除。



 僕はドアノブを回すと部屋の中に入った。





 僕は封印の部屋に勇者と認定された。 





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