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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第七章
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帰還 2

温泉回です。明日に続く……かもしれませぬ。

 僕らはちょっと高級な宿屋で、まず食事をした。


 食事をしながら、なんか僕の事を、姉さまに自慢する大会みたいになってしまっていた。


 僕はかなり恥ずかしい。


「へえ~。あのオルターがね」


 姉さまは意外そうだ。


 そうだね、高校生の僕がいまは混ざってるから、昔の僕と今の僕はだいぶ違うと思う。


 さあそれよりも今は温泉だ!


 僕はご飯を食べ、お腹いっぱいになってきたから、温泉に入ることにした。


 みんなはこれからお酒で騒ぎたいらしい。


 祝勝会ってやつか。


 みんな元気だなぁ。


 騒いでたら領主様が来て、一緒にお酒を飲みだした。


「今日の分は私が全部持つぞ!」


 と、お酒を高々と上げたので、みんなから喝采を浴びていた。


 にぎやかになってきた。


 僕はお酒を飲める歳ではないので、先に部屋に行くことにした。 


 ミオもうつらうつらしてたから、部屋に戻した。 


 ミオもかなり頑張ってたもんね。


 今日はミオとは別の部屋だ。僕は姉さまと一緒の部屋だ。


 ミオを隣の部屋に寝かせて、自分の部屋に入ったら、すぐにノックがあった。 


 僕が出ると、ラフェが立っていた。


「あれ? ラフェはお酒とか飲まないの?」


「私はいいわ」


 と言いながら部屋に入り、扉にかちゃりとカギを掛けた。


 なんか顔が赤い。酔ってるのかな。


 なぜカギを……?


「さあ、借りを返してもらいに来たわ」


 と言ったやいなや、僕はベットに押し倒された。


 ええっ、突然すぎやしないかっ!? こ、こういうことで返すのかよー!


 押し倒されたまま、僕はラフェと唇を合わせた。





 *** 





 え、えらい目にあった。


 僕は気持ちを入れ替える。温泉に行こう……。


 露天風呂には、誰もいない。


 よかった、これでゆっくりできる。


 僕はのんびりお湯につかることにした。


 誰もいないからのびのびできる。

 

 口まで温泉につかって、いろいろと考える。


 邪神の死ぬ間際の言葉と、飛んで行った黒いもの。


 それをウリシュナに聞かないといけない。


 目をつむったまま考えていたら、人の気配がしたので目を開けた。


 僕の前に何を隠すこともない、美しい裸体が目に入った。

 

 ミモザだった。

 

 僕の隣にミモザが座り込んだ。


「おじゃまでした?」


「いや、全然」


 しばらく二人の間に静寂の時が過ぎていった。


 僕がさきに口を開けた。


「ミモザはこれからどうするの?」


「そうですね。一度国に戻らないといけません。さすがに報告はしないと。……でもそんなことよりも」


 ミモザが僕の正面に跨ってきた


「今はもっとあなたのことを感じていたいです」 



 少しの静寂の後、ぼくとミモザはそっと唇を交わした。



 

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