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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第六章
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神代の戦い 7

本日二回目の更新となります。


 白き光の中で邪神の声が聞こえた。


 「……闇の……因子を……途絶えさせて……たまるか」


 そして次の瞬間邪神が爆発したのが光の奔流の中でかすかに見えた。


 何か黒いものが爆発した邪神の体から、何個か空へと吹き飛んでいった。



「倒した……のか?」



 白い奔流がおさまった後には、邪神の姿はどこにもなかった。


 ウリシュナが僕のほうへ竜の頭を向けて言った。


「そうだとも、人の子らよ。よくぞ邪神ゾルグ=ゾルグを倒した!」


 白い魔力の残滓がさくらの花びらのようにあたりに舞い散る。


 嬉しそうにウリシュナが大きな咆哮を上げた。


 そうだ! アンリは!?


 振り返った僕は地面に降り立ったアンリと目が合った。


 後光を背後に、アンリはにっこりとほほ笑む。


 アンリはまるで女神様みたいだ……って本物の女神様だった!


 それが聞こえたのか、女神アンリは口に手を当てくすくす笑う。


 そして柔らかく話し出す。


『本来なら女神の降臨には莫大な魔力と生命力を使うのですが、今回は例外的に私の魔力を使えたため、アンリの生命力を奪う必要がありません』


 えっそれって……。


『ええ。私が去った後にもアンリの身も心も無事に終わります。それと邪神を無事倒してくれたお礼にいくつか奇跡を起こしましょう』


 女神アンリはそう言うと、両手にいっぱい、光の花びらを出現させると上方に投げる。


 光の花びらはカレン、ミランダ、シルフィに降り積もると、光と共に五体満足な姿に三人は再生した。


「ここは……?」


 カレンが頭を振りながら立ち上がる。


 ミモザとロミとシズカが掛けよって三人に抱きつく。


 女神アンリは微笑むと、もう一度光の花びらを出現させると、魔王城に向けて花びらを飛ばす。


「さあ、勇者アンフィよ。迎えに行ってあげなさい。彼も充分にその役割を果たしました」


 姉さまは、はっとした表情をすると、


「ありがとうございます女神様」


 魔王城へ向かい走り出した。


「あとはオルター、あなたの件ですね」


「ええと、何のことですか?」


 女神アンリは微笑むと話し出した。


「あなたは私がここに転生させた存在。この世界に未練がなければ元の世界に元の姿で帰すことが出来ます」


 僕は目を丸くした。それから聞いた。


「……僕は自力で元の世界に帰ることはできませんか?」


「そうですね。……詳しくは言えませんが、それは“可”である、とだけ私の口からは言いましょう」


 よし、それなら僕の答えは一つだ。


「では私はこの世界へ残ります。まだまだやりたいことも、やらなければいけないこともたくさんあります」


 女神アンリはうなずくと、


「ではお別れです。貴方たちの行く末に幸多くあらんことを」


 まばゆい光が視界を覆う。


 その光が消えると、後光が消え、アンリがその場に崩れそうになるのを僕が駆け寄って支える。


「おかえりアンリ」

 

 僕は小さく声をかける。アンリは、


「ただいま戻りました」


 そういうとにっこりと笑った。

まだまだお話は続きます。

とりあえず、エロが足りない!と言うことで温泉回も予定してます!

読んでくれた皆さんが、ああ、面白かった、と言っていただけるように頑張っていきます!

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