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勇者の弟12歳  作者: 山吹向日葵
第六章
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神代の戦い 5

 アンリの歌声に勇気を鼓舞され僕たちは邪神と戦う。


 邪神は吹き飛びながら叫ぶ。


「飛竜達よ!ここにきて我が身を守れ!!」


 ラフェとマリーナと戦っていた黒い飛竜達のうち、それぞれ一体づつ残し四体の飛竜が舞い降りてきた。


 飛竜達は地響きと共に着地する。


 邪神は翼をはためかせ、体勢を直す。


 そして一番近くに着地した飛竜に、


「我が贄となれ」


 そう言うと、心臓の位置に闘気で強化した手刀を突き入れた。


 魔核を取り出すとそれを飲み込む。



 紫色の血があたりに飛び散る。



 そして、右手を飛竜に伸ばすと飛竜を右手に吸い込み始めた。



 くそっ飛竜で血肉を補う気か!


「ぴぎゃあおぉぉぉ」


 飛竜が悲鳴を上げるがお構いなしだ。


 ミオが一人、飛竜達の隙間を通って橙色のオーラの残像を残しながら、邪神に肉薄する。

 

 しかし間に合わず、飛竜は白く骨と皮だけになって崩れ落ちた。



 邪神の身長が伸びていく。


 少年から青年に。


 腕が四本になり、頭に角が生える。


 そこへ橙色のオーラを纏いながらミオが襲い掛かる! 


 残像を残しながら邪神に攻撃をする。


 速い! 


 空中に飛び上がり、空中歩行のスキルで縦横無尽に攻め立てる。 


 邪神の周りがミオの残像で埋もれていく。


 邪神は明らかに攻めあぐねている。


 防御に徹している。下手に攻撃をしては外せばミオの反撃を喰らってしまうからだろう。

 

 ミオが高らかに叫んだ!



 “幻影攻撃”(ミラージュアタック)!!!

 


 ミオは邪神の生えたばかりの腕を一本吹き飛ばした! 


 邪神の顔が驚愕で歪む。


 そこへティーリンが走りこみ。


「ミオ、少し交代!」


「わかたにゃ!」


 ミオが下がり、今度はティーリンが緑のオーラを纏いながら邪神へ突きを放つ。


 邪神は右手の剣でティーリンの剣を受けた瞬間、高く澄んだ音とともに邪神の刀が上部十センチほど斬り飛ばされた!


「馬鹿なっ神の武器だぞ!」


 一瞬生まれた隙を逃さず、ティーリンはミオとは反対側の腕を一本斬り飛ばした!


 下がったミオがもう一度邪神に向かい、ティーリンと連携しながら邪神を圧倒する。


 邪神は苛立った声をあげた。



「獣人とエルフごときにっ!」



 邪神は前触れなく衝撃波を放ち、一瞬ミオとティーリンの動きを止めた。


 そして翼を広げ上空に飛び上がった。

 


 僕と姉さまは最後の飛竜を斬り飛ばすと、邪神に向かい天使の羽を広げ飛び上がる。



 邪神は飛び上がると同時に、呪文を唱えた。



「喰らえっ!」




 ――――神級魔法“メテオストライク”


 


 なんだって!?


 メテオストライクの防御方法なんて思いつかないぞ!



 巨大な隕石が空中に展開した巨大な魔法陣から僕らに向かい落下した。


 

 僕が焦っているとウリシュナが大きく息を吸い込み、



 “ドラゴンブレス”


 

 レーザーのような細いブレスを隕石に向かって吐き出した。



 それは隕石に到着すると、巨大な音ともに内部から隕石を爆発させた!


「メテオストライクの防御法など、幾通りもあるのだよ。忘れてしまったのかね」


 そうなのか!あとで教えてもらおう……。


 邪神は、


「ふん、少しでも時間が稼げればそれでよいのだ」


 次の魔法を発動させる。



――――暗黒魔法“黒キ竜神”



 黒い波動が邪神から広がる。


 天より集まった黒いものをその身に受け取める。


 そして姿を変えていく。



 黒い竜神へと。





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