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その日私はこの時代の人になりました。

人格が豹変ってありか?どうか?良く判りません。

後半のストーリーの感想をなるべく広く募集したいです。

それによってシリアスも有りかほのぼの路線かを決めます。

受け入れられない方が大勢なら無難なストーリーに書き直します。

ありとか、なしとか一言でも十分です。

取りあえず明日中までご意見を募集して決めたいと思いますので明日は投稿しません。


1526年(大永6年)4月~6月中旬まで 周防国 大内館。


綾小路 興俊 9歳。


4月頃、筑前国博多の豪商、神屋主計かみやかずえさんと神屋寿禎かみやじゅていさんと三島清右衛門みしまきようえもんさんと言う人が大内館にやってきた。

僕はお屋形さまが神屋主計さんに石見銀山の探索を命じたんだと聞いてました。

丁度その頃出雲国にある出雲大社のおひざ元である鷺銅山さぎどうざんがある鷺浦さぎのうらへ日朝貿易に必要な銅を仕入れに海を船で進んでいた神屋寿禎さんが古の石見銀山で何かが光るのを発見したそうです。

その為鷺山銅山の元締めである三島清右衛門さんに報告して、鷺銅山から大工(炭鉱夫)の吉田興左衛門よしだこうざえもんさんと吉田藤左衛門よしだとうざえもんさんの兄弟、そして吹屋大工(精錬工)の苧紅孫右衛門おべにまごうえもんさんの3人を連れて石見銀山に入ったそうです。

そして見事銀山を発見し意気揚々と博多へ戻ってくると神屋の元締め主計さんが大内のお殿さまからの依頼を聞き、抜け荷の潔白を申し上げるべく慌てて参上したとの事。

神屋家は日明貿易や日朝貿易で財を成して今もそれがメインの総合商社大内家のいわゆる子会社。

大内財閥の会長おやかたさまが右と言えば左も右になる戦国の世の中で、会長の息子ぼくさんの成功を横取りしたんて噂されればどうなるか?

それが冤罪であっても立ち行かない。

ましてや命じた依頼書は昨年の暮れには受け取っている。

うん、状況証拠を考えれば真っ青は当然ですね。

僕はひょっとしてこの人が史実で石見銀山発見したんじゃないかと思ってたところだけど、、、

この頃僕自身の噂を僕は知らなかったけど決して良いものじゃなった。

曰く。

一昨年ひょっこり周防にやってきた京生まれの大内氏の一族で来た早々対馬国の宗氏の無法を訴え出て討伐軍の総大将を務めた人物。

寧波の乱で大恐慌に落ちいってる博多や赤間関の町衆が最後の頼りにしていた日朝貿易。

その元締めたる宗氏を討伐して貿易を無茶苦茶にする厄介者。

更に討伐後、特送船を派遣して大内氏が日朝貿易を総取りしようと目論んでると言う噂。

更に二進にっち三進さっちも行かなくなった商人たちが藁にも縋る気持ちで起こした徳政一揆を待ち構えていたかのように赤間関に即座に現れて力づくで潰した怖い人。

博多に至っては一揆当日に万を超える軍勢を湊に乗りつけられて行動も起こせなかった。

おまけに東向殿に一揆衆の事を「飯が喰えなきゃお菓子を食べれば良いのに!!」と力説したとお方さま付の上臈じょちゅうから漏れ聞こえてきたとか。

そもそも寧波へ貿易にしに行ったはずが同業者の細川氏に焼き討ちからフルボッコまで後先考えない大内の脳筋家臣団の所業にも反感があって凄く悪く言われていたようです。

もうね、それどこのマリーアントワネット?ですよ。

そりゃ~僕でもそんな人に睨まれたら絶望します。

SNSでサヨナラって打ち込んで飛び降りしちゃいますね。

それで気にしてないから許すって言っても全然信用してくれないのよね。


その後アレコレあって鉱山の持ち主は僕。

三島さんは銅鉱山を引き払って石見銀山の採鉱と精錬を専業でお願いする。

神屋さん達は僕の御用商人になる。(ペナルティーね。)

利益配分は石見銀山を領地に持つ吉見三河守よしみみかわのかみ殿が3割。

その主筋たるお屋形さまが3割。

そして鉱山の持ち主たる僕が3割。

ただし親孝行としてお屋形さまが生きていらっしゃる間はお屋形さまが4割、僕が2割。

だからなるべく長生きしてくださいね。

そして鉱山発見者の神屋は主計と寿禎がそれぞれ2分ずつ。

採鉱と精錬の事業者である清右衛門が三島組を組織して分け前として6分貰うと言う事で合意しました。

他に神屋には優良な技術や知識を他から仕入れてきたら他のそれぞれから祝儀を渡す事としました。

強面の武家とその親族が儲けの9割を持っていくなんてホント戦国時代ってヤクザだと思いますよね。

もちろんこれはあくまで儲けの分け前で、事業の分担で神屋と三島組はもっと大きな儲けを得るけどね。

例えば、採掘で得た鉱石の量に応じて三島組には3分の利益を渡すし、その鉱石を精錬したらそこから又3分の利益と実際は結構な利益を得る事になるし、神屋も石見銀を船積みして赤間関の抽分司へ送る手間賃を得たり、大内家の遣明船や遣朝船の総船頭は神屋家と言う取り決めでその手間賃も莫大なものになる。

そして、お屋形さまや益田氏は全力で石見銀山を護る。

うん、みんながウインウインの関係だね。

とみんなでニコニコしてたら出雲から尼子さんが石見へ攻めてきたとの報が有って慌てて大内氏と益田氏で追い払いました。

僕の将来の軍資金です。

沢山取れると嬉しいです。

仙ノ山と呼ばれる山頂では、銀の鉱石が露出していて、海上から見るとキラキラしているそうです。

露出しているので露天掘りで最初は始めるらしく、最初からかなりの量を収める事が出来ると言っていました。

そして発見時に採掘した初掘の銀10貫ずつをまずお屋形さまと益田殿と僕に収めてくれました。

どのくらいの値なのか?

僕にはすぐ判らないけど、大凡おおよそで僕の年収の倍以上だそうです。

銀山凄い。

そんな感じで良い幸先だったのに、良い事ばかりは続かない。

5月の中頃にお主上さまが崩御されたとの急使が6月にやって来た。

その報を聞いた時、私は目が覚めました。


なんで良い人は私をどんどん置いて行ってしまうのだろう。

お主上さまは、

お父さんの親バカぶりを知りながら僕の拙い舞を慶事の先触れで宮中が明るくなったと褒めてくださった。

お父さんが亡くなった時も僕を心配して庭田頭中将を遣わしてくださった。

朝廷が窮乏し22年も即位の礼が出来なかったけど、乱世を恨まず貧窮びんぼうは自分の罪障ぜんせのつみが原因と自分にひたすら厳しく、万民にたいして慈愛の満ちた方だった。


心だに 西に向はば 身の罪を 写すかがみは さもあらばあれ


わが身の罪がいかに多いか

鏡にはすべて映しだされようが

われはひたすら望む

心だけでも浄土を目指そうと


お父さんからお主上さまが詠われた歌だと教えて頂いた時には悲しくて悲しくて涙が出てきた。

貧窮が理由で長らく即位の礼が出来なくて、それがやっと叶った時に起きた将軍の出奔。

どれほど傷つかれた事だろう。

将軍家が力を失い一度将軍になったものの管領家の内輪もめに巻き込まれて長く流浪された前将軍さま。

それでも再び戻って来られ前将軍さまは再び将軍になられた。

苦労された前将軍さまの苦労が報われた再びの任命。

おなじく苦労されているお主上さまの心はどれ程救われた事だろう。

だから出奔に対する哀しさが余りにも苦しく前将軍さまから将軍の位を取り上げてしまわれた。

それでも源氏の長者など次代の将軍にあるべきものまではお取り上げを為さらなかった。

何故なら再び戻って来られるのを望んでおられたからだ。

そしてそれがお主上さまの救いだたからだ。

何と哀しくそして気高いお心だろう。


その時僕は何を考えていた?

ただのほほんと、下々の心無い言葉を一緒になって囃し立てていただけでないか?

公家は帝の藩屏。

藩屏とは何だ?

お主上さまのお心の内も全く察せずして何が公家か?

私は幼き孤児みなしごを哀れと思召したお主上さまのその深き慈愛に浮かれていたただのバカではないか?

私は、転生だ!心は大人だ!とただ浮かれていたアホではないか?

方々(ほうぼう)から情報は頂いていた。

崩御されるまでの間。

幾らでも悔い改めまことにお主上に仕える機会はあった。

それなのに私は何も考えず呆けて何もしなかったのだ

何故、私はこんなところに居るのだ?

今すぐにでも京に上り、お主上さまに懺悔と悔恨と御礼を申し上げねばならない。

私はその日の内にお屋形さまに申し上げ翌日内藤弾正忠殿らと共に京の都へ向かった。














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