表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/22

【第十三話、後編です。】

「・・・・どういう意味?」


 ついて出た言葉ですが、これ以上言うのは酷なことかもしれません。

正直な話、きっと彼もわかってはいるのだと思います。

長くはありませんが、一緒にいた時間は短くはないのです。彼は年齢以上に聡いところがあります。


もともとなのか、彼が死んでからかは知りませんけど。


 ただ、先を諭すような視線を頂いたので一応言いますが。



「君は死んでいるんです。生霊とかじゃない、浮遊霊だ。

私に恋したって結ばれるわけではありませんし、ずっと一緒に居られるわけでもありません。」


 佑都の時間は止まっていますし、私の時間は死なない限り動き続けるんです。

ちなみに私はまだ若いし死ぬ気はないのです。




「・・・そうだね。正直、羨ましいと思うことはあるよ。

疎ましいとも思う。だって俺は死んでるからね。そう言って、死んでくれる?て、言ってもさ・・・あなたは俺のために死んじゃくれないでしょ?


言ったってどうにもならないことは言わないよ。だって俺は悪霊じゃないんだから。」



 いつもどおりの笑顔で淡々と答えられた。

あーぁだから言うのをやめようとしたんです。



シリアスは好きじゃありません。



「なんで俺がさ、初対面であなたを絞め殺そうとしたかわかる?」



「知りませんよ。」


 正直、どうでも良いことです。

だって殺されることなく今わたしは生きているんですから。



「生きてる人だってわかったから。」



「は?」



「どこにも行って欲しくないから、こっち側にくればいいと思った。ずぅっと一緒にいて欲しいとも思ったんだよ。」



 ひと房髪を掬い上げて、口づけた。

はたから見れば熱烈な愛の告白に見えなくもないでしょう。


 ただわたしは初めて、彼を恐ろしいと感じました。


「今でも、そう思っていますか?」


「さぁ?よくわからないな。」



 霊になってから、感情の整理がつかないそうです。

様々な感情がごった返して、とても不安定な状態だそうです。



「こうやって話してたら気も紛れるし、衝動的に殺すようなことはないから安心してよ。」






 いつもどおりに笑う、それが歪に見えて仕方がなかったのです。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ