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【第十話です。】


 さて、晶都少年と出会ってはや一週間。

何故か私のことを初対面なはずなのに色々把握してしまっている彼になにこの子怖いと思いつつも時々会ったりしている私です。


「こんにちは真白さん!」


「こんにちは晶都くん。私は君にバイト先が変わったことを言いましたっけ。」


 言っていない気がするのは私だけだろうか。

愛の力だね、なんて後ろから言ってくる悪霊は無視です。



「・・・・・・・・チッ。」


 なんだか異様にイチャイチャしているカップルが横を通り過ぎたので舌打ちしておきました。

こういう時だけは私は自身の眼力に感謝します。

振り返ったカップルの彼氏が悲鳴を上げて逃げ出しました。ハッ、ザマァ。


「君に睨まれたら心臓止まっちゃうよ。」


「止まる心臓もないくせに何をおっしゃっているんですか貴方は。」


 ふわふわと浮いている悪霊を見て、今日は浮いていたい気分なんですねとなんとなしに言ってみました。

晶都くんはきょとんとしていましたが、状況を察してにこりと笑います。


「仲いいんですね。」


「君は目が悪いようですね。」


 きっと悪霊からなんらかのマインドコントロールを受けているに違いありません。



「あ、そうだ真白さん。この後お暇ですか?」


「君なら知っているんじゃないですか?」


「質問に質問で返されちゃいましたね。確かに知っていますけど、一応意思確認です。」



 今知ってるって言った確かに知ってるっていいましたね!

まったくもって末恐ろしいですねこの少年は。どこまで私の生活を把握しているのでしょうか。


愛の力だね?いいえこれは情報社会の陰謀です。



「・・・・暇ですよ。なんのお誘いですか?」


「デートの、です。」





 妙に含んだ言い方からきっと慣れているんでしょうねこの少年は。

本当に末恐ろしい。

 そしてこの晶都くんのペースに流されている私を見て爆笑している悪霊には塩でも投げましょうか。



「そういえばそろそろ盆の季節ですね。胡瓜か那須か選ばせて差し上げますよ。

 どちらにします?それとも思い切ってブロッコリーにしますか。」


「真白ちゃんって漫画も読むんだね・・・。」



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