【第八話です。】
「真白ちゃーん!」
「どちら様でしょうか?」
「俺だよ俺!」
!・・・・・・・・ピンと来た。
「オレオレ詐欺なら間に合っています。」
「わかっちゃったんだ今ので。愛の力?」
悪霊はとうとう人様に乗り移ってきたようです。
××××××××
「それで、そのお身体はどこの何方ですか?」
「さぁねぇ、真白ちゃんの知り合いなんじゃないの?」
「違います。平行線ですね、すぐにその方から出て行きなさい。」
「あ、名前は晶都っていうんだってさ。
どっかのお偉いさんの息子らしいよ?よかったね真白ちゃん、玉の輿じゃん。」
玉の輿という言葉をどう言う趣旨で使っていらっしゃるのかは存じませんが、とりあえず一旦ご本人と交渉なされたらどうでしょうかこの悪霊は。
しばらく考えるような素振りを見せたあと、ぽつりとこぼしました。
「ふぅん・・・君のストーカーだってさ。」
「そんな見目麗しい少年がですか?」
「ほんとほんと、ちょっと一旦出て行ってあげるから直接聞いてみなよ。」
するりと体から出ていく彼は非常に違和感があります。
ぱちりと瞬かれた切れ長の目が私と合いました。びくりと揺れたのはやはり私に怯えたからでしょうか・・・いえ、いらない詮索は止めておきましょう。
最近悪霊の被害妄想がうつってきているようですね。
「あれ、性懲りもなくまた悪口思われてる気がする。」
悪霊の言葉は無視しておきましょう。
それより彼にどう言い訳しましょうか・・・。
紅茶色の彼の目を見ながら、口を開きました。




