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アバンチュールの名の下に  作者: ヨイヤサ・リングマスター
第一部:異世界でのアバンチュール編
7/11

第七話:ホース・キックの呪いは嫌じゃな

 ミニ四駆がいまマイブーム。

 子どものおもちゃなだけに、Amazonで覗いてみたらどれも安く手に入りますので買っちゃいましたw


 昔のパーツやマシンも見つかりましたが、こういうのは作るのが一番楽しいので新しくいくつか購入したマシンの塗装や改造が熱いです♪


 まぁ、購入に至った要因は、昔のマシンの中で一番のお気に入りが見つからないってのもあるんですけどね。

 いやな、ワシは本当にユティを愛しておるんじゃよ。


 いやマジで。

 本当に心の底から声を大にして叫び続けることが出来るくらいに愛しておるんじゃよ。


 じゃから海賊退治の後に家で食事を済ませ、ユティというメインディッシュを美味しく戴いて朝までコースとなり、日の出とともに揃って夢の中~ってなノリじゃったんじゃが次の朝はえらい早くに叩き起されることとなった。


 何でじゃ?



「それは、あんたが海賊退治の後始末を何もしなかったからですよ!

 何で石化魔法掛けたまま放置したんだよ。

 めっちゃ重かったんだぞ!!」



 やってきたのはデビット・カッパリョウイキ君。


 村の酒場の看板娘のマオちゃんの幼なじみにして恋心を抱いていながら何も言いだせないチキン妖怪。


 そしてワシとユティの間柄を妬ましく思っている設定のキャラ。



「そ、そんなんじゃねーし。

 俺はマオちゃんみたいなバカでアホでマヌケな女なんて何とも思ってねーし。

 キルカッツさんやユティさんの関係を羨ましく思ってなんかねーし。

 てか、前回の話でも同じ説明したじゃねーか!」



「正直にならんかい若人わこうどよ。

 チャンスは諦めない者にのみ掴めると言うが、諦める云々の前に自分に正直にならんとチャンスの存在にすら気づけぬうちに終わってしまうぞ。

 そして、こういう展開だとこの会話は聞かれていると思っておいた方がええ」



「聞かれている? 誰にさ?」



 勿論前回の話でもした説明を繰り返したのじゃから、前回で名前だけしか登場していなかったが確実に出てくることを予想されていたであろうキャラじゃ。


 まぁ、お約束というものじゃな。



「ふーん、そっかー……デビット君ってば私のことそんな風に思ってたんだー。

 せっかくの年の近い幼なじみだし仲良くできればいいなー、なんて思っていた私が馬鹿みたいだよねー」



 カッツバルゲル村唯一の酒場にて看板娘兼料理長もこなしているマオ・カパシンちゃん。


 最近他の男連中からもモテモテだが、内心では幼なじみのデビット君からの告白をずっと待っているという健気な少女……と、ユティの収集した情報で聞いておる。



「いや、ちょっと待ってくれマオちゃん。

 俺はその……そう! これは全部キルカッツさんのせいなんだ!

 俺はお前のことを嫌ってなんかいないし、バカでもアホでもマヌケとも思っちゃいない!!!」



「……嘘だね。

 デビット君の目は嘘を付いている眼だよ」



 その通り、デビット君は嘘を付いている。


 彼がマオちゃんに好意を抱いているのは本当だが、マオちゃんはドジっ子である。


 なので、デビット君がマオちゃんのことをバカでアホでマヌケだと思っているのは紛れもなく本音なのじゃ。


 そしてマオちゃん自身、その事を言われるとキレる。



「……キルカッツ様、人の恋路にあまり関わると馬に蹴られて死にますし、ここらで蚊帳の外に行きましょう」



 先ほどから静かだと思いきや、武人である為に気配察知に定評のあるユティはデビット君が家にやってきた後にマオちゃんまで来て喧嘩をするというのを予想して関わらないように食事の準備をしていてくれたらしい。


 流石にワシも気配察知の魔法を展開しておかねば人の気配だなんて感じれんからのう。


 それよりも……。



「おぉ、ユティもう朝ごはんの支度をしてくれたのか。

 流石はワシの愛しき障害の最愛を誓った女じゃ。

 あとは若い二人に任せてワシらは朝食にでもするか」



「ふふふ、昨日は激しかったですからね。

 アジの干物をを用意してありますよ♪」



 すでに朝食の準備をしていてくれたマイスゥイ~トハニーのユティ。


 流石はワシのユティじゃ!


 海が近いこの村は魚は名産品。

 そのためにユティが用意してくれたアジの干物は三毛猫の探偵が見たら舌舐めずりするくらいに旨そうじゃ。



「まぁ、実際にユティの手料理は旨いんじゃがな」



「それでも、その当たり前のことを口にしてくれるキルカッツ様が私は大好きですわ♪」



「はっはっは、い奴じゃ♪」



 そうして朝食を美味しく戴き、さぁ適当に村の散歩でもしようかと思ったところでデビット君とマオちゃんの喧嘩は終わったらしい。



「終わったかの?」



「あ、キルカッツさん。喧嘩でしたら終わりましたよ。

 デビット君は私に拳を振るう事は出来ないけど私は殴れますからね。

 一方的にボコボコにしてやりました♪」



 見れば満面の笑みを浮かべるマオちゃんと肉親が見ても判別できないくらいに腫れ上がった顔のデビット君。


 二人は幼なじみじゃから、こんな喧嘩もいつものことなのだろうと関心するワシなのであった……。



「ちょっとちょっと、キルカッツさん!

 関心してないでもっと早くに止めてくれても良かったじゃないですか!?」



 見た目こそボロボロだが流石は妖怪、すでに傷の治癒が始まっておるわい。


 ワシも魔法を使わねばここまでの回復は出来んというのに凄いもんじゃの~。

 河童秘伝の薬かの?


 と考えていると、デビット君に少しばかり厳しい視線を向けるユティ。



「キルカッツ様は私と愛の食卓を楽しむことで忙しかったんだから諦めなさい。

 愛ゆえに! 愛ゆえに私もキルカッツ様も貴方を助けることなんて不可能なのですから!」



「うむ、そうじゃ。

 ユティへの愛ゆえにワシはお前さんら二人の喧嘩を止めるわけにはいかなかったのじゃよ。

 決して今思いついた理由ではないぞ。 

 少しもボコられるデビット君がコメディアンのようで面白かったからではない」



 この発言は嘘。


 本当は面白そうだから、というだけの理由で傍観していたのじゃがな。


 そう言いながら熱い抱擁を交わすワシらを羨ましげに見つめるマオちゃん。


 若者すべてに言えることじゃが、素直にならんと幸福は掴めんぞい。


 頑張れマオちゃん!



「あーもー、それじゃもういいですよ。

 二人に何を言っても変わらないでしょうし。

 それじゃすっかりウヤムヤになっちゃったけど海賊たちに掛けた石化魔法解きに来てください」



「うむ、良かろう」



 すっかり海賊に関して忘れていたのは内緒じゃ。

 こうしてワシらキルカッツ&ユティのラブラブペアは村を滅ぼしかけた悪の海賊連中との話をするために家を出るのだった!



 




 文字数が無駄に増え過ぎる要因は地の文の描写を書き過ぎるってのもあるんでしょうね。


 過去の自分の作品を読み返すと本当に展開が早かったのに今では随分とスローペースになってますし。


 まぁ、これも私が書きたくて書いている作品なので楽しむことを第一に考えましょう。


 そしていつの日かプロ並みのアマとしてその名を轟かせる!

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