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俺は。
走っていた。考えたくない。
脳みそから酸素を奪ってやる。
そうすればいつもの私に戻る。
そう、戻れるんだ。
一度考えてしまったことは止まらない。
走れば走るほど。
足を止める。
AIを開く。
いや開きかけやめた。
こんなの矛盾だ。
ソクラテスに合わせる顔がない。
下を向く。
それでも思う。
ソクラテスになる。
哲学者になる。
みんなから人気者になる。
私は、見て欲しかったのか。
少しでもいいから。
仕事を辞めたのも、
ソクラテスを使って都合良く解釈していただけなのか。
認めたくない。認められない。
でも気づいてしまった。
AIに問う。
私は。私は誰なんだろうな。
あなたは、あなたです。
そっと閉じる。
私は、いや俺は駅にいることに気づいた。
決めた。
今日はゴマ鯖を食べに行く。
店に入る。
誰かに話しかけてみる。
俺の話も少しだけ聞いてもらう。
そして、問いを自分で少し考えてみる。
そう。
相棒の力も少し借りながら。
俺はちょっとだけ、哲学者。
たぶんね。




