60/79
待望歯
ようやく今日、歯医者で歯の治療を受けられる。
……本当に長かった。
どれだけ待ったことか。
左側の歯だけで物を噛む生活をようやく終えられるのか。
それと取れかけの歯の蓋。
この二つをずっと気にしながらよく一ヶ月以上耐えたものだ。
頑張ったよ。マジで。
泣いても笑ってもこれで最後だ。
いや泣きたいよ。マジで。
どうしてここまで苦しむ羽目になったんだろうと。
死ぬほどキツかったよ。
そも何故、虫歯が神経にまで達したんだろうな。
痛みはまったく無かった。
いつの間に取り返しの付かないところまで進行したのか。
意味が分からない。
痛みが少しでもあって、その時治療をすぐ受けられていれば全然違った結末だったのに。
虫歯も理不尽、予約の取れなさも理不尽、治療後の苦しさも理不尽。
理不尽の連続。
不幸とはそんなもんだな。
泣きたい。
恐ろしいのはこの歯(の内部)がまた虫歯になることなんだが。
はっきり言ってそうなる確率が超高いと思う。
今の時点で削った歯の内側が虫歯になりかけていないか?
本当に蓋して大丈夫か?
ああ……もう終わりだ。
そう確信する。
全てを諦める覚悟を今のうちにしておく……。




