表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/10

シェレネとウィルフル

バレンタインだー!

早朝。

女官長ララに起こされ、シェレネは目を開けた。

ウィルフルは朝の会議をしに、執務室に行っている。

あと1時間半か、2時間ほどで帰ってくるだろう。

女官達に手伝ってもらい、普段着に着替えると、シェレネは厨房へ向かった。

忙しそうに朝食を作る料理人たちの奥の、使われていない小さなテーブルに着く。

シェレネは、少々危なっかしい手つきでチョコレートを刻んでいる。

人は切れるのに、包丁捌きは微妙な感じだ。

もっとも、人を切っている時は狂気に染っているのだが。

約1時間ほどで何とか調理を終わらせ、小さなハート型の箱を出し出来たてのバレンタインチョコを入れると、少し嬉しそうな顔をしながら部屋に帰ったのだった。


――――――――――――――――――――――――


「我が妃よ。今日はいつにも増して可愛らしいな」


「それ、毎日言ってます……」


相変わらずの溺愛ぶりに、シェレネはいつチョコを渡せばいいのかとタイミングを見失っていた。


「あ、あの、陛下!」


「ん?どうした?」


勇気をだして声をかけてみたのものの、シェレネの顔は真っ赤に染っていた。

おずおずと、シェレネはウィルフルに箱を渡す。


「えっと……これ僕に……?」


「はい……」


ウィルフルは満面の笑みをうかべると、


「可愛い」


と言ってシェレネを抱き寄せたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ