クロフォード
クロフォードはクリぼっちです(笑)
仕事を一通り終えて、クロフォードは自身の仕事部屋から外を眺めていた。
一面の雪景色。
ホワイトクリスマスだ。
「あぁ……あの少女はどうしているのだろうか……?」
柄にもなく、うわ言のように呟く。
この間の少女が、どうしても忘れられない、と言うように、ため息をついた。
何か贈れば喜ぶだろうか?
だが、私はあの少女の名前さえ知らない。
もう一度会いたいのに、いつもさっさと帰ってしまうのか、なかなか会えない。
あのアランドル兄上でさえ可愛らしい少女を連れてきたと言うのに、私はこのままなのだろうか?
クリスティンはあの少女を知っているのだろうか?
「私らしくもない……」
彼はため息をつくと、気を紛らわすように新たな仕事に手をつけた。
やらなくてもいいのだが、何かやっていないとあの少女のことが頭に浮かんで離れないようだ。
カチャリと音がして、ドアが開く。
近衛騎士団副団長のペルシオが入ってきた。
「それ、やらなくてもいい仕事じゃなかったのか?」
「そうなんだが……まあ……」
彼は何も考えないようにして、無心でペンを動かし出したのだった。
今にも死にそうな雰囲気が漂ってくる……
っていうか、近衛騎士団、クリスマスでも休みじゃないんだ(まあ、当然だけど笑)