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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

チック=ニ=チアサ世界シリーズ

外道の魔法少女ディルティネス黒甘記録

作者: まい

※敵キャラが、一方的な少し酷い目に遭います。少しの文章ですが、とても苦手な方は回れ右する事をお勧めします。



とてもパロディでパラレル、かつルナティックなローファンタジー世界『チック=ニ=チアサ』


今回はバレンタインネタです。

個人的にはリア充ホロブベシ……と怨念を送りたいですが、それでは話になりませんので断念です。……ちぇっ。

 20XX年。


 地球は様々なモノに狙われている。


 が、今日(今回の話)……特に日本はその危機感が薄れに薄れ、浮かれた空気に染まっている。


 今日は2月14日休日(作品上の都合で)。バレンタインデー。


 若者に顕著(けんちょ)だが、明と暗とに極端なほど分かたれる日。


 ~~~


『………………』


 5人の魔法少女達、地球の愛し子ピュアスター。


 現在とある家最寄りの公園にて。

 変身前の彼女達は浮かれた空気など発さず、とても危険な空気を発していた。



 バレンタイン。決戦の日。現在お昼前。


 5人が本命チョコを渡したい相手は同じ。

 同じであるなら、勝者は1人のみ。


 チョコと一緒に気持ちも伝え、誰があのお兄さんの心を射止めるか。



 …………この子達以外にもお兄さんを狙っている相手は居るし、5人全員選ばれない可能性を忘れているぞ~とツッコミたいが、それを言える猛者はこの場に居ない。


 この空気を、赤い髪の少女が破る。


「みんな、チョコを持ってきてるよね?」


 他の青・緑・黄・紫色の髪した4人を見回し、最終確認とばかりに厳しく宣言する赤い子。

 と、それに首肯(しゅこう)する他の子達。


 これにて確認は終了。


 全員で円陣を組むように丸く立ち、みんなで集まって湯煎して型どり、包装までやった同条件の梱包チョコを手の代わりに重ね、ここに宣言する。


久秀(ひさひで)にぃの心を掴めた子を恨まない! 残りのみんなで祝福するよ!!」


『おうっ!!』


 返事はとても乙女と思えぬ雄々(おお)しさで、その光景はまさに戦場(いくさば)へ向かう武人の様だった。



 そしてその気迫のまま、目的地へ行ければどんなに良かったか。


 彼女達は悲しくも魔法少女。

 この世界……地球には日々敵がやって来る。

 その敵と戦う宿命を背負った存在。


 何が言いたいのか?

 決まっている。

 奴等は魔法少女が楽しもうとするイベントが起きると、極めて高確率で邪魔するように現れるのだ。



「テラ! 町の駅前広場にアゴ(敵対組織)の魔人が出現したテラ! ピュアスター出撃テラっ!!」


 さすがお約束。カバンのストラップに擬態していた、羽根が生えたテニスボール大で、英語の挨拶っぽいロボトイ風な顔した謎マスコットが、敵襲来を告げる。


 ボギベキバギンッ!!!


 告げられた瞬間、()()()から何かが割れる音なぞ鳴っているが、気にしてなんていられない。


 だって地球の敵だから。奴等を放っておくと地球は破壊される。

 のんびり生活できなくなるのだ。


 なにか大切な物が壊れてしまおうが、涙を隠して地球の為に戦う。それが、それこそが正義の味方と言うものだ!



 アゴは地球の環境保護団体等と吹いているが、やっている事はむしろ過激なテロ集団。

 原因である人間達や文明をどうにかしちゃえば、地球環境は回復するじゃん?的な極端思考。


 少し遅れて、町内放送が流れる。


『現在 駅前広場にて 魔人の出没が 確認されました 近くにいる皆さんは 機工警察(頑丈なお巡りさん)の指示に従い 避難を始めて下さい』


 文章を細かく区切り、聞き間違えを極力減らす工夫を凝らした避難指示。


 魔法少女達と一緒に聞いていた人達は、それはもう嫌な顔をひとつして、駅の方をチラッと見て家路につく。避難準備とか色々あるんだろう。



 ついでと言ってはなんだが、この時この瞬間をもって一時(いっとき)のみとは言え、少女達は般若(はんにゃ)と成った。


 ~~~


 場所は駅前広場。そこにはテラが知らせた通り、アゴの魔人が存在した。


 しかしその魔人はいつか見た魔人とそっくりだった。


 マントと仮面で、正体不明。

 ただし立派なケツアゴが鎮座ましましている。


 間違いない。ヤツだ、ヤツが来たんだ!


 ……と思ったが間違いだった、どうにも違う。


 マントや仮面の色が焦げ茶色で、アゴはなんか異様にヌメヌメ光っていて……ああ、光っているのはヨダレかツバだ。ポタポタ垂れてて汚い。


「私はショコラ=ヘドガデル。アゴの軍人だ」


 アゴい総帥より幾分か若い声で、一般人が機工警察(きこうけいさつ)の誘導で退避完了した広場にて、自己紹介を始めたショコラ。


今日(こんにち)は大量消費社会の象徴とも言える、地球に優しくないふざけたイベントが行われていると聞いてやって来た」


 バサッとマントを広げたら、そこも焦げ茶色。

 よく分からない未来的な軍人っぽい衣装があった。


「過剰に包装されたチョコを、沢山の人間が買い求め、大量にゴミを産み出すイベントだとか。まったく、反吐が出る」


 この場は完全に独演会。調子に乗るショコラ。


「いいか?よその国では、贈るものはチョコでは無いし男女の区別が無い所まで存在する。なぜこんな愚行が、この国ではまかり通ったのか」


 ショコラ絶好調。


「こんなイベントはゴミしか産み出さん。その資源を他の事に振り分ければ、どれだけ世のためになるだろうか?」


 よく分からない身ぶり手振りも込みで、アチコチヘ視線を飛ばして、声も張り上げる。


「諸君、これは地球への反逆だ。早々にチョコをばら蒔くだけのイベントなぞ取り止めて、本日は母なる地球を大切にする日としようじゃないか!」


 気合いを込めて腕を振り上げたショコラ。

 ジーク、アゴ!等と同調して盛り上がる同志はいない。


 …………まあ退避や避難をさせていなかったら、同調する独り身がそこそこ出ただろうが、この場にそんな聴衆は一人もいない。


 居るのは。



「アゴの魔人!そんな演説をしても、乙女なピュアスターは聞き入れられないわ! 恋する女の子達の敵として、大人しくさっさと消されなさい!!」


 折角の恋愛チャンスを、こんな魔人なんか相手にして潰される人生。なんて悲しき魔法少女達。


 今回のホムラスター(赤兼ピンク)はひと味違う。

 なにせ大切な日だったのだ。折角のイベントだったのだ。


 顔は普通だけどとっても優しくて色々出来る、とっても頼り甲斐の有るお兄さんと、仲良くなれるチャンスだったのだ。


 何が悲しくて、そのチャンスをこうやって正義の為とか言って()()にせねばならんのだ!


 いい日いい時いいタイミング。さあチョコを(たずさ)えて、憧れのお兄さんへドキドキ告白タイムだ!なんて気を高ぶらせていたのに、なぜ魔人と対峙せねばならんのだ!!


 今は小学生と高校生の、子供と大人の関係だけど、トシを重ねればその位の年齢差なんて気にならなくなる。

 そうすれば……けけけけ、結婚だって夢じゃない。そんな(たくま)しい妄想にまで育ったこの気持ちを、こんな形で水を差されたのだ!!!



 コノウラミ ハラサデ オクベキカ……!!!



 外から見ているだけでそこまで察せてしまうほど、明らかに不味い空気を放出するホムラスター。


 ……いや、ホムラスターだけじゃない。他の4人もそうだ。

 ちなみに5人の手には()()()()()()()があり、グチャグチャになっている。


 ここまで黒い気配を持つと、魔力が変質して負の魔力化して良くない者を呼び寄せてしまうのだが、それが起きていない。


 起きていないのはなぜかと解析したが、理由は思ったより単純だった。


 理不尽な気持ちによる怒りなどの、濁った負の感情ではない。純粋なまでの殺意。

 ただただ単純に、この世から退場させたい。


 そこまで感情を先鋭化させていた。



 少し遅れてやって来た、ちんまくて可愛いディルティネス(暗色・謎の魔法少女)はその気配だけで(おび)え、身をすくませていた。……はぁ、抱き締めたい。


 ……ん?こっち見た。


 え?向こう(ディルティネス)からテコテコ寄ってくる。しかも上目遣い、可愛い!


「……姉さん、ピュアスター、こわい」


 少し震えた(つぶや)き声で更に近づいてきて、手を広げた。


 ぎゅっ。


 はぅあっ、向こうからしてくれたぁ!!?


 マジで!? 良いの!? ぎゅ~~~っとしちゃうよ?


 ぎゅ~~~っ!!


 ディルティネスのホッとしてる顔と併せて、スッゴく幸せ!!




 その格好のままピュアスターを見るが、勝敗はとっくに決まっていた。


 普段は清く正しく強くて可愛い魔法少女。それを守ってお行儀よく戦っていたピュアスターが、今回はとてもダーティー(ズル・卑怯)に戦ったのだ。


 現在はミナモスター()の氷やリクチスター()の土でショコラの四肢を地面へ(はりつけ)にして、ホムラスターが顔を火で(あぶ)り、ツムジスター()が口や鼻の穴周辺を気圧操作して、呼吸に制限をかけている。


 そしてライカスター()は魔力塊を変形させて首輪に。その首輪はどうやら遠隔操作で絞まり具合が調節可能、ツムジスターと連携している。


「なんで今日なんだよ!」


「ふざけないで下さい!」


「魔人なんてお呼びじゃないんです……!」


「アンタ達みたいのが居るからっ!」


「……馬に蹴られろ……!」


 罵声(ばせい)を浴びせながら時折全員で蹴りつけたりして、とても背徳的な香りが充満していた。


 ……見た目が完全によろしくない。


 ぎゅっ。


 抱きつくディルティネスの力が、少し強くなった。良いのよ、もっとお姉ちゃんに抱きついて……ハァハァ。


「…………」


 ん?お姉ちゃんの方を見て、どうしたの?


「…………」


 待って!なんで離れるの!?


「…………」


 チラッとあっちを見て?

 ……ぁあ!違う、違うから!


 あの光景でハァハァしたんじゃなくて、可愛い可愛い()にぎゅっとされて、嬉しかっただけなのぉ!!


「…………キモ」


 なんで、もっと離れるの!?

 キモってやめて、本気で傷付くからっ!

 そのマスク越しでも、視線が痛いからぁっ!


 ~~~


 結局ショコラはそのまま討伐され、時間はお昼過ぎ。

 場面はあたしの家の玄関前。


 そこに変身していない魔法少女達5人が固まっていて、インターホンを誰が押すか、そもそも押していいものか?とまごまごしていた。


 理由?

 ヒント、彼女達が手に持っているものはなんでしょう?



 このままではラチがあかない。

 さっさと家に上げてやろうと、声をかける。


「あなた達はスキーで一緒した子達?ウチに何か用かしら?」


 あたしだって奥様言葉を使えるんです。


 まさか外から声がかかるとは思っていなかったのだろう、全員で「きゃっ!」とかカワイイ(棒)悲鳴がもれた。


 驚いたのだろうが、その後に意を決したのか赤い髪の子があたしの前に出た。


「え、えっと……久秀さんは、家に居ますか?」


 後ろの子達が、何度もコクコク頭を縦に振る。


 わーかーわーいーいー(棒)

 比較して長身で年長のお姉さんへ、必死になってる姿がいじらしくてかーわーいーいー(棒)



 ……あ゛ぁ゛!?

 あたしはまだお姉さんだよ。

 子持ちで、まだ高校生なトシの離れた弟がいても、あたしはまだお姉さんだよ。良いね?


『ひっ……!』


 おっとこんな幼い子を怖がらせちゃダメだよね。


()()()()なら居るわよ。よかったら家に上がってく?」


 あたしは笑顔で対応しているはずなんだけど、5人の顔色が真っ青。

 なんで恐がられるのかしら?


 さっきの頭振りなんて目じゃない位に強く、今度は横に振られた。


「い、いえ。おうちに上がれるほど、私達は……」


 なんて遠慮してるけど、ここで援護が家の中からやって来た。


「寒い外に居ないで、上がってよ」


 玄関の扉を開けてやって来たのは、弟の久秀。

 とても気遣い上手な彼が、さっさと招き入れた。


 ……若いね~。弟の無害なほにゃっとした笑顔に釣られて、顔真っ赤にして家へ入っていく少女達。


 …………小学生女子が家の前でずっと立ってるとか言う状況なんて、ご近所の世間話になるのを気にした行動だって気付いてない様子だけど。


 ~~~


 リビングに招いた子供達は、みんなソファに座って小さくなっていた。

 先に座っていた久秀も足して、ソファは満員。座れなくなったから、あたしは弟の側で棒立ち。


 他で家にいるのは、今あたしが抱えている娘だけ。

 夫は裁判所で弁護士のお仕事中。


 ずっとうじうじしている様子を見ていると、意地悪したくなるのが人の道。


「久秀に用が有るって言ってたけど、どんな用事なの?」


 ビクゥ! と、面白いほど跳ねる5人。


「…………」


 そして、弟から非難の目。ただの可愛い意地悪じゃない……くすん。



 これ以上ヘタな行動は慎もうと、娘をあやして過ごしていたら事態がようやく進展を見せた。


「あの……今日はバレンタインで、久秀お兄さんへチョコをプレゼントしたかったの」


 思いきった赤い子が言い出し、全員で()()()()()()()()を目の前にあるテーブルへ置く。


 ……うん、知ってる。

 コレだから家のインターホンを鳴らせなかったって。


「お昼前の魔人騒ぎで、壊しちゃったんです」


 青い子が言葉を選んで補足する。


 ……うん、それも知ってる。

 正確にはイベントを魔人に邪魔された怒りで、つい握り潰したのも。

 でも青い子の言ったことも、間違いじゃないってのがミソ。


「このまま渡すのは失礼だと思ったけど、替わりは用意してないし、でも渡したかったのは知っていて欲しくって……」


 わー、緑の子がいじらしいわー(棒)

 でもその気持ちは分からなくはない。茶化すことは絶対にしたくない。

 そう思いながら、娘の頭を撫でる。喜ばれた、可愛い。


「それだけなんだよ……だからこれで帰るねっ」


 今度は黄色の子が席を立つ。


 うん。まあ用件がそれだけなら、家にいるのが心苦しくなるだろう。

 そう思いながら、娘のぷにぷにほっぺをつつく。嫌がられた、悲しい。


 でもね?


 弟がテーブルの上に有る箱を全部()()()()()

 そしてそのまま箱からはみ出したチョコの具合を確かめてから、5人に「座って待っててね」と言い残してリビングを出る。


『???』


 残った子達は弟がする行動に、理解が出来ていない様だが、あたしもわざわざ言ってやる義理はない。


 そしてあたしは、開いたソファに座る。


 一応コレだけは訊かないとならない、大切な用件がある。


「あなた達、チョコに()()()()()()()()を込めてないわよね?」


 これだけ言えば通じるだろう。


 ブンブンブン!


 否定……よし! ちゃんと通じてるな。ジェネレーションギャップは無い。

 嬉しい気持ちのまま、娘のほっぺをスリスリ。笑ってくれた、超幸せ。


「……やったら、嫌われる……」


 紫の子が言葉でしっかり否定した。



 ……ん、どんなおまじないかって?

 チョコを沢山貰う子以外は知らない方が良いわよ。絶対に。


 必要な事を訊けたから、後は久秀を待つだけ。


「悪くしないから、楽しみに待っていなさい」


 それだけ言って、あたしは娘を構い倒す姿勢になる。


 ~~~


「みんなお待たせ様」


 お盆に紙コップを人数分載せて、チョコの甘い香りと共に戻ってきた久秀は、そのコップをあたし含めて全員に配る。


『わあ……』


 小学生の小さく漏れた声を無視してそれを覗きこむと、暖かいチョコが。


 つまりホットチョコとかチョコドリンクとか言うやつだ。

 それと添え物として、チョコチップのスコーン。


「チョコのお返し。チョコは割れていただけで、汚れは無かったからね。こうやって使う分には問題ないよ」


 自慢げに胸を張る弟はとても可愛いが、やはりその女子力は化け物だ。


 ホットチョコは、ただチョコを溶かすだけじゃない。ちゃんと手を加えないと、ただの溶けたチョコにしかならない。


 チョコを壊しちゃったのを知ったあたしと久秀で、元々この子達にって急いで用意した。

 それに、あの貰ったチョコも足したのだろう。


 しかも、お返しにプラスアルファ。


「コップに私達が使ったリボンが巻かれてて、チョコにクリームが乗っかってる!」


 !!?

 ……リボンは見てわかるけど、クリームも乗せたの!?


 驚いて久秀を見たら、得意気に解説を始めた。


「みんながくれたチョコにクリームも乗ってたから、それを乗せ換えただけだよ」


 そう言う事らしい。

 あたしのは、抱えている娘と分け合うためにと、突っ込まれたスプーンだけ……。


 まあ良いけどさぁ……。

 ちょっとイジケ気味に娘へスプーンで(すく)って飲ませてあげていると、弟から。


「義兄さんが帰ってき時に、ちゃんとあげるから我慢してね」


 そんな事を言われれば、あたしはもちろんニッコリ。

 娘も一緒に満面のニコニコニッコリ。超可愛い、鼻血出そう。




 あたし達のやり取りを見ていた少女達が、


「久秀にぃの優しさがまぶしい」


「家族になれれば、どれだけ幸せでしょうね?」


「バレンタインで既にお返しをもらっちゃったけど、ホワイトデーはどうなるんだろう……?」


「美味しかった~。お返しのお礼で、この家の子になるっ!」


「……図々しい……」


 ぺし!


「あいたっ!?」


「と言うか、今日の決戦(バレンタイン)は全員失敗?」


「そうとしか言えないわね」


「残念です……」


「だから、ホットチョコのお礼でこの家の子にっ」


「……瑪瑙(めのう)、しつこい……」


 べちん!


「んぎゃっ!」


 なんてやっていたと、後で娘から聞きました。

 ピュアスターの5人。何も解決はしていないけど、今回は少しだけ良い目にありつけた模様。


 彼女達の本当の戦い(久秀争奪戦)はこれからだ!



以下、いつもの設定グダグダQ&A。


そこまで読む気の無い方は、ここまでとなります。

読了、とても感謝です。

またの機会をお待ちしております(最敬礼ペコー)


~~~




Q.タイトルの黒甘記録ってどう読むの?


A.くろあまきろく、ですね。くろかんとかこくかんとかではないですが、そっちの方がしっくり来る~って方なら、そちらの読み方でも構いません。


Q.ショコラ・ヘドガデルさんについて


A.ヘドガデルとヒガンデル、アゴガデル等で悩みましたが、バレンタイン=チョコで恨みを持たせたい。だからヘドガデル。


Q.いやいや。そこじゃなくてアゴい総帥との関係性とか!


A.クローンとか写し身、分身のたぐいですよ。開発段階での愛称は少佐。総帥より若いから少佐。多分大佐になれれば、将来母になってもらう女性からチョコが貰えた事でしょう。


Q.ピュアスターは前回(特訓時)に猫をかぶると言っていたはず!


A.そんなの吹き飛んでますよ。乙女の一大イベント、バレンタインで少佐が邪魔したんですよ? 酷く恨まれて、あんな制裁を受けるのも仕方がない事です、ええ。


Q.そのヤバい行いを、想い人にバッチリ目撃されてますが……。


A.程度の差は有っても、女性の暗黒面を町内イベントとかに参加する度見てたりしてますので。正直今更の話っすわ。


Q.じゃあ今回なんで姉に抱きつくほど怖がった?


A.前述の、程度の上限に近かったから。普通いても少数。なのにそれが5人集まってゲシゲシやってちゃあ、怖くもなりますわ。


Q.でもその割には、チョコのお返しなんて優しいことを……。


A.相手はまだ小学生。矯正の猶予有りと見て、年長者としての責任で(以下略)


Q.リビングとキッチン、離れてるのは利便性とかから見るとおかしくね?


A.同意する。同意するけど、今回のホットチョコサプライズをするには必要な措置で、この家を建てた(設計した)誰かさんのこだわりって事にしておいて欲しいのです。


Q.……なんか作者から愚痴があるって言ってたけど?


A.今回の話、実はチョコを握り潰す展開を考えていなくて、玄関先でウジウジマゴマゴ「陽華(ひばな)が渡しなさいよ!」「まずは愛菜(まな)から!」「……いやいや、瑪瑙から……」とか名前を出してワチャワチャさせる予定で、5人娘の名前を付けていたのです。……どうしてこうなった。


Q.ホットチョコ、5人娘から貰ったチョコから見ると、出てきた量が多すぎじゃね?


A.用意していたと言いました。汚れちゃって食べられないとか、特別なおまじないとかで使えないとか、それを想定して既に大量に。余った分はご近所に、温めて飲んでくださいね~って、お裾分けする前提の量を。


Q.そうだ忘れてた。特別なおまじないって何よ?


A.知らぬが仏。




  どうしても知りたい?


  “体の一部”を愛しい人の体内に取り込ませれば、恋が叶うとか言うヤバいやつ。体の一部ってのは、髪の毛や爪や汗、血だけでなく体液に分類されるナニカまで含まれる。

  あくまでも個人的な予想だけど“血の契約”だの“魂の契約”だのと言った、中二やオカルト、少しばかりアレかつお耽美なロマンス物等で、拗らせた方々が元ネタだと思ってる。

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[良い点] なんだかんだ進展?している事。 次はホワイトなのか、雛なのか、はたまたシーズンの締めの大イベントなのか。 特訓の効果はあったようですね(目逸らし) [一言] 黒甘⇒くろーかん⇒苦労感 な…
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