第41話 食い過ぎ?
いつもお読み頂きありがとうございます。
気付いたら10万字超えてました。
「ススムさん。どうしてこの人が家に居るんですか?」
リビングに入った途端、ナギに詰め寄られる。
それを説明しに来たんだから、ちょっとは落ち着いてほしい。
「ギガント・ロック・アリゲーターとの戦闘中にちょっとあってな。理由を聞くために呼んだんだけど・・・。何かあったのか?」
「いえ、特には。気付いたらリビングに居座ってまして、聞いてもススムさんが入れてくれたとしか言わなくて・・・」
・・・・・
俺は無言で彼女のほうをみる。
彼女は現在ナギが入れたであろうお茶を優雅に飲んでいた。
俺、説明しといてって言ったよな・・・。
「そのほうが面白そうだったので、つい。ふふふ、いい反応でした」
そんなやっちゃったみたいな顔されても・・・
無駄に可愛いから反応に困る。
けどやっぱりわざとだったか、まあ分かってたけど・・・
相変わらずめんどくさい人だな。
正直これ以上疲れたくないので、さっさと理由を聞いてお引取り願おう。
「そんなに邪険にしなくても・・・」
しゅんとする女性。仕草は自然だがこの人がやるとすごく嘘っぽく見える。
あと、いちいち人の心読んで話すのやめたほうがいいぞ。はたから見るとアンタが1人で喋ってるみたいだから。
「そういうのはもういいから、とにかく理由を聞かせてくれないか?」
「その前にお昼のご飯が食べたいです。いつもならこの時間にはもう食べてますよね」
「「はぁ・・」」
唐突にご飯を要求してきた。・・・マイペースな人だなもう。
確かにいつも通りならこの時間には食べてるけどさ。
どうせ食べるまで話もしないだろうし、先にご飯を食べようか。
俺も腹減ってるし。
俺はナギのほうを見る。
俺の意図を汲み取ったナギが「用意しますね」と言ってキッチンに向かった。
最近ご飯はナギにまかせっきりだから後でお礼を言っておかないとな。
さて・・用意には時間が掛かるだろうし。その間にアンダルシア達にご飯を持っていかないと。
アンダルシアは人参でいいがワニって何を食べるんだっけ?
普通に肉でいいのか?
「牛肉とかでいいと思いますし魚でも大丈夫ですよ。あ、量は今のサイズですと1kgほどあれば大丈夫かと」
・・・また、心読んで答えてきた。
でも助かった。情報ありがとう。
「いえいえ、お気になさらず。押し付けたのはこちらですので」
あ、押し付けたのは理解してるのね。
とりあえず人参と肉を用意して持っていこう。
あの人ほっといて大丈夫かな? 変なことしないだろうか。
「おねーさんの服きれい! これおねーさんが作ったの?」
「違いますよ。これは頂いたものです。私達はドレスアーマーと言ってます」
リビングを出るときに見ると暇を持て余してるフウに質問されていた。ちょうどいいのでそのままフウに任せておこう。
ただしフウよ。その人の回答には悪意が混じるから注意しろよ。
「ナギさん、アンダルシア達にご飯渡してくるわ」
「あ、はい。お願いします。? そのお肉は?」
「一匹アリゲーターを飼うことになったからそいつのだ。後で紹介する」
「そうですか。分かりました」
ナギは「皮・・・剥製・・」とぶつぶつつぶやいている。
・・・言っとくが皮を取るためじゃないからな。
飼う理由も含めて女性には説明してもらう貰おう。
しかし説明してくれるかな?
そう思いつつリビングを出て行った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「が?がぁぁ!」
玄関を出ると、俺に気付いたギガント・ロック・アリゲーターがよってくる。
今は体をセリより少し大きい程度まで小さくしてるので、ミニマム・ロック・アリゲーターだが。
「これ、ご飯用意したから。お腹すいていたら食べてくれ」
「がぁがぁ♪」
嬉しそうに置いた肉へとかぶりつく。
そういえばこいつに名前をつけろと言われてけど、何かいい名前は無いだろうか。
なんか泣き声がアヒルみたいだし、アヒルにするか?
・・・やめよう。ひどすぎる。
うーむ・・・と悩んでいるとアンダルシアがギガント・ロック・アリゲーターを避けて寄ってきた。
ご飯渡す予定だったからちょうどいいな。
あ、ご飯貰いに来たのか。
『だ、旦那ぁ。コイツはなんなんすか? なんでここに居るんすか?』
声が少し震えている。見た目はセリ並みに小さいが危険だと分かってるのかな?
セリに対しても最初はびびッていたらしいし、魔物って相手の強さが本能的に分かるのだろうか?
「ああ、コイツか? なんか俺の使い魔になったらしくてさ。おいとくのも可哀想だし連れてきた」
『使い魔? なんすかそれ?』
「俺も知らない」
「え~・・」
しょうがないだろ、勝手に決められたんだし。俺だって困ってるんだ。
『はぁ・・・、よく分からないすけど、危険はないんすか?』
「ない・・・と思う。なぁ? 俺たちに危害を加えるつもりはあるのか?」
ギガント・ロック・アリゲーターは首を振る。そしてアンダルシアに向かって頭を下げた。
なんか「よろしくお願いします」と言ってるように見える。
アンダルシアも、その様子をじっと見て、少しは大丈夫だと思ったのか安堵のため息を漏らしていた。
震えは収まったみたいだが、まだ距離は取っているけど
「悪いな、相談も無しでさ。俺もまだ状況について行けてないんだ」
『いや、旦那が謝ることじゃないっす・・・。ここは旦那の家だから、旦那の好きにしていいと思うっす』
「そうか。ありがとな」
アンダルシアの首をを撫でる。コイツの立髪はふさふさで気持ちいいな。
一度乗ってみたいんだが、こいつはまだ小さいし乗れるのはフウだけだからなぁ。
『それで・・・姐さんについても教えて欲しいんすけど・・・』
今度は困ったように聞いてくるアンダルシア。
え? セリがどうかしたのか?
あれ? ここに転がしといたんだが見当たらない。一緒に運び込んだ座布団どら焼きもだ。
一体どこいったんだ?
「がぁぁ・・・」
ギガント・ロック・アリゲーターがズボンの裾を咥えてクイクイして合図する。
セリはあっちにいるようだ。
案内され、ついていくと、庭に大きな白いボールが転がっている。
なんか見覚えある顔がついてるけど・・・。
『ス、ススムゥ・・・助けて〜』
やっぱりセリだったか。
ボール形態にもなれるようになったのか?
『そんなわけないやろー!!』
セリが大声をあげる。とりあえず元気ではあるようだ。




