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第115話 スライムといっしょ

誤字脱字報告ありがとうございます。

いつも助かります

洞窟も大分奥まで来た。

ずっと下り坂なのでもう地上より下に来ているのではなかろうか。

外が見えないので全く分からないが。


それより、


「その状態で大丈夫か?」

「ぷるぷるっ!」

『大丈夫やて』


腰に居るアダマンタイト・スライムに問いかける。セリによると大丈夫らしいし、反応を見ても問題無いみたいだ。

このアダマンタイト・スライムはプルと呼ぶ事になった。最初ははぐれメ〇ルと呼ぼうかと思ったが、長いしどろどろでも無い。後、周りに知っている人が居ないので面白くない。


ちなみにプルと命名したのはフウだ。理由は単純にぷるぷるしてるかららしい。

そのプルは剣の姿になり背中に背負っている。正確にはリュックとの間に挿しているだけだけど・・。


剣の姿になっているのは、その方が見た目上おかしくないし動きやすい。

最初は普段の姿で手に持っていたのだが動きづらい上、手がしんどい。しかも門に引っかかって出れなかった時はみんなに笑われた。

いつもの癖で、自分の幅分しか開けなかったのが原因だ。

プルは体を圧縮したりする事である程度大きさを調整できるらしいが、それでも最小の饅頭姿でセリより大きいからな。


剣の姿になると細くなるが元の大きさが大きさなので、俺の身長近くの大剣になってしまうが・・・。

それでも手で持つよりは楽なのでこの姿になってもらっている。


ちなみに金属の見た目に反して、重さは全然大したことない。

セリより軽かったのは流石に驚いた。セリ自身もかなり衝撃を受けて、『ダイエットするで!!』と高らかに宣言していたが、今いつものようにリュックに入っている事から察して欲しい。


「大丈夫ですか?、流石に重いのでは?」


確かに背負っている重量は増えたけど持てない程では無い。むしろ筋トレになるからいいかもしれない、最近慣れたのかセリを背負っても疲れないんだよな。


「もし辛くなったら言ってくださいね。私が持ちますので」

『そう言って・・・ほんまはダイエットがしたいだけやろ?』

「な!?、ち、違いますよ!」


うん、この狼狽ようはセリの言う通りだな。

ナギは分かりやすい。ダイエットしたいのなら持ってもらってもいいけど、ずっとは流石に悪いし終盤にそれっぽい事言って持ってもらおうかな。


『まあええわ。それよりそろそろ魔物が居る所や、ウチがやるさかい下がっときや』

「ああ、宜しく」

『よっしゃ!。ウチの時間やで!!』


まだエンカウントしていないのにリュックから出て戦闘態勢に入るセリ。そのまま1人で先に突っ走っていく

ウォール・スライムの時に何もする事がなかったのでいつもよりやる気だ。そのやる気をもう少し家でも出して欲しいのだが・・・。


「それにしてもここは余り魔物が居ませんね」

「そうかな?」


ダークバッドやロックイーターなどそれなりには居た。ただ種族ごとで固まって生活しているのか、居ない所は全く居ない。ナギがいる時はいない時ばかりなのでそう感じるのかもしれない。

この先の魔物もたくさん居るってセリが言っていたし、生活しやすい所に集まっているのだろう。


『のおおぉぉぉ!!』

「!?」


洞窟の先からセリの悲鳴?じゃ無いな、奇声が聞こえてきた。セリに限って負けた訳では無いと思うが急いで様子を見に行く。

少し進んだ所で床に穴が開いており、セリはその下に居るようだ。


「待って下さい!」


急いで降りようとしてナギに止められた。

穴に足を入れたままナギの方を向く。


「どうした?」

「下に降りてはダメです!。あれを見て下さい」

「?」


ナギの指差す方向を見てみる。

そこには真っ赤になったツチノコが何かに囲まれて居る。

周囲から炎を吐かれているけど大丈夫かな?。


『何してんだ?』


とりあえず念話でセリに聞いてみた。

それでセリはこちらに気づいたらしい。降りてくるなと言うように首を振る。


『ススムらは降りてきたらあかんで!。降りたら死ぬさかい』

『え?、そんなにヤバいの?』

『ここの地面は高熱や。ウチは何とか大丈夫やけど、ススムら降りたら火傷やすまへんで!』


確かに地面が赤く見えるけど・・・。

まさか熱で発光してる?。


「恐らく・・・、セリさんが赤いのも同じかも」


・・・・・

とりあえず穴から離れる。


赤くなる程熱い地面は流石に無理、誤って落ちないようにしないと。


『危ない危ない・・。流石にビビったわ』


暫くすると下からセリが上がってきた。

まだ体が赤いが大丈夫なのか?。


『まあ大丈夫やな。でも触ったらあかんで』

「さっき魔物に囲まれてましたが?」

『サラマンダーか?。アイツら熱いだけで大した事ないし倒してきたで?』


それなら良かったが・・・。囲まれてたし一瞬ヤバいのかと思ってしまった。

地面が光っててシルエットが分からなかったがサラマンダーだったのか。


『しかしサラマンダーが生活する場所は人間では歩けん場所が殆どや、残念やけどこっから先はいかん方がええな』

「え~!!?」


ここまで来て行けないの?。

確かに歩けないのは分かるけど・・・、何とか出来ない?。

飛んでくとかさ。


『・・・・熱気で死ぬけどええか?。言っとくけどそこから見えへんだけで中溶岩地帯やからな』

「やめましょう!」


ナギが即断し、その日はそこで撤退した。

なんとかして先に行けないもんだろうか?

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