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第1話 見知らぬ土地

体の痛みで目が覚めた。


何が起こったかよく分からず、頭もうまく回らない。

半ばボーっとしつつ、状況を確認する。

まず目に入ってきたのは木の枝、葉っぱ、そしてその間から見える空。

どうやら仰向けに倒れているらしい。


体中は筋肉痛のような痛みがあり、体を起こすのにも一苦労した。

なんとか体を起こし周囲を確認する。


前、木が見える。

右、木が見える。

左、木が見える。

後、木が見える。・・・あっ、近くにリュックが落ちてる。


結果 森の中にいることが分かった。だがおかしいな、俺は確か友人と登山をしていたはずだ。

山を登り始めた辺りはここと同じような木が生えていたような気はするけど、木の種類なんて分からないし、どれも一緒に見えるからわからない。


それに最後の記憶では崖の近くを通っていたはず。岩肌でこんなに木は無かった。

それで・・・


ん?その先の記憶がないぞ。


もしかして落ちた?。

いやいや、

通る前に崖下を見たけど下も岩だらけだったし、落ちたら死んでる。

しかし今は森にいる。


・・・もしかして死んであの世にいるのか?。

なら納得が・・・でも背負ってたリュックもあるな。


ならあの世じゃないのか?、それとも所持品はセットなのか?。


うーむ・・・良く分からん。


・・・・・


よし!、保留にしよう!!

考えたって分からないしな!。先にこの後どうするかを決めよう。


腕時計を確認すると15時を少し過ぎていた。このままだと直ぐに夜になってしまう。

何処か分からないので野宿はほぼ決定だが、こんな森の中よりもう少しひらけた場所に移動しよう。

ここだと視界も悪いし暗い。あと何がいるかも分からない。


体はまだ痛いが我慢できないほどでもない、立ち上がってリュックを拾う。

目立った傷も無く、中に入っていた道具なども無事みたいだ。軽く叩いて背負う。


「さて・・と、どっちに行けばいいんだ?」


もう一度周囲を見回してみる。

結果はさっきと変わらなかったが右側の森の奥は他より少し明るく見えた。

それに何か聞こえる気がする。


「とりあえず、こっち行ってみるか」


少しフラついたが、歩くのは大丈夫そうだし頑張ろう。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 



歩く事一時間ちょっと、ようやく森を抜けた。まだ日は大丈夫そうだ。


実際は抜けてないんだが、ひらけた場所には出ることができた。

目の前には幅3~5mほどの川があり、川底もよく見える。深さも、流れもそれ程大したことはないので渡るのも大丈夫そうだ。


なんか変な魚?が泳いでいるけど・・・。

日本に明るい緑一色の川魚なんて居たかなぁ。


まぁそれは置いといて・・・、重要なのはこの水は飲めるのかどうかだ。


元々持っていた水筒のスポーツドリンクはだいぶ減っているし、明日の分はない。もって今日いっぱいだ。

無くなると飲み水を確保しなければならないのだが・・・、この水は大丈夫なのだろうか?。


そのままは・・・リスクが大きいな。

蒸溜すれば大丈夫か?。・・・後で試してみよう。

それよりもさっきからずっと気になってい物がある。


ここから川の上流側100mほど先に滝が見える。

距離があるので滝の正確な高さはわからないが、だいぶ高低差があり音がここまで聞こえてくる。

どうやら森の中で聞こえた音はこの滝の音だったようだ。


そしてその滝の隣に穴がポッカリと空いている。

おそらく洞窟だろうが、さっきから妙に気になって仕方がない。


吸い寄せられるように洞窟に移動したが、滝が思ってたよりも大きい。

そしてうるさい。


まぁ滝はどうでもいいや、こっちを確認しよう 。


洞窟の入口は3メートルくらいの大きさがあり、奥深いのか暗くて見えない。


探検心が擽られるが、さすがに未知の場所にある未知の洞窟の奥に行く勇気は出なかった。

何かの巣だったら嫌なので、少しはなれた所に移動しようとすると、鼻先にポツリと来た。


「…降ってきたか」


どんよりした雲からいつ降ってもおかしくは無いと思ってたが、今は止めて欲しかった。

雨宿りできるところが一つしかない。


なんかいそうな気がするんだが・・・仕方ない。

奥には行きたくないので、入口付近で腰を下ろす。


「はぁ… ほんと何処なんだよ。 にしても腹減ったなぁ」


考えてみれば、朝食以降何も食べていない。昼食は、山頂で食べる予定だったからな。

雨も当分止みそうにないので、ここで食べておこう。


本当なら山頂で食べようと思っていた携帯スープを、リュックから取り出す。

事前に作って水筒にいれてあるので、後は温めるだけでいい。携帯式のコンロでスープを温めつつ、自分もあったまる。


コンロの火を見ながら、今後どうするかを考える。

場所は分からないし、スマホの電波も届かないので連絡もできない。


やはり森を抜けるしかないか。


「せめて電波の届くところに行かないとな・・・、誰にも連絡できん。とりあえず明日は川沿いを下ってみるか」


『なんやさっきから一人でぶつぶつと。少し静かにしいや』


・・・なんか聞こえた。多分気のせいだな・・・。


でも怖いので、周囲を見渡してみる。

ほら、特に何もいない。


『鬱陶しいし、追い出そか』


・・・また聞こえた。


もう一度、周囲を見てみる。

やっぱり何もいな・・・いた!


洞窟の奥側に、なにやらシルエットが浮かんでいる。

蛇のようにも見える何かがこちらに近づいてきた。



1話ってどれくらいの文字数にしたらいいのだろうか

慣れるまで今後文字量が前後します。

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