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とあるタイムマシンの行方

タイムマシンの2%

作者: かげる

 彼は、成功して、四時間前の過去に戻った。


「うっしゃ! 出るぜ!」


 タイムマシンから出ると、その部屋には、白衣をまとった研究者が一人だけ、いた。


「逃げるぜ!」


 捕まった。それから、縄で手首と足首を結ばれて、動けないようにされた。四時間前だったので、タイムマシンを盗んできたことは、自明だった。


「なんで、こんなことをした? なにが目的だ?」


「そんなことより、競馬に行かせてくれ! 今なら、勝てる気がする!」


 彼は金に貪欲どんよくになって、解放を願った。


「誰が、そんな理由で…いや、まてよ。お前、なんで、たった四時間前に戻ったんだ? 年中ジャンボ宝くじの当選番号を知っていれば、競馬なんて行く必要ないだろ」


「そ、そうか!」


「お前はそこで待ってろ。俺が手本を見せてやる」


「なんの⁉︎」


「まあ、そこでおとなしくしてろよ」


 宝くじの当選番号が記載してある新聞紙を手に握り、タイムマシンに乗った。


 起動のスイッチを押す。


 ズゥ…バン‼ ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド‼


 爆破した機体の中に乗っているものは、どう見ても人間の形をしていなかった。


 2%の確率で成功するタイムマシンは、失敗しても、未来か過去にコピーが形成され、引き継がれる。


 彼と新聞紙は未来へ複写された。

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