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また風の吹く時に  作者: 風のみや
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また会う日に

どうもはじめまして。

よろしかったら見ていって下さい。♬

「またね」

「うん、また」

互いに手を振りあって別れる。帰路を歩きながら、彼女らは思う。

またくだらない話で終わってしまった。

たくさん聞きたいことはあったのに、「今日の黒田先生日焼けすごかったよねー」とか「数学の言ってること分かった?」「いや、全然」などと別に他愛もない話だ。もっと重要なことはあった。

例えば斎藤未奈は今日、国語の授業で当てられ、文章を読む時吃って言えなか った。(さらっと言ってるがかなり長い間黙って立っていた)やがて座らされ、その時彼女は黙って泣いていた。ひそかに、髪で顔を隠しながら。

以前にこんなことはなかった。今日いきなりだ。何でそうなってしまったのか、彼女が1番辛いだろうが大切なことだった。

「(なのに…何で。)」

また例えると、藤原梨花は昨日の夜、警察に連れて行かれた。直接見たことではないが、母親から聞いたものだ。最近ひそかに噂されている、エンコウというやつなのか。もしそうだったら普通でいられないはずだが、彼女は周囲の視線も気にしないふりして普通に振舞っていた。周りの視線も気になる。なぜそんな視線を向けられるのか。それが1番聞きたかったのに…。

「(何で聞けなかったんだ…ああもう、意気地なし!)」


『ただいま』「帰りました」

似ているようで、生きる世界が正反対の2人の話。



-な、なんだよ…川なんか連れて来て…。

優一くんさあ、昨日3万持ってこいって俺言ったよな?

-だ、だからそれは無理って…

腹部に激痛

無理だぁ?何が何でももってこいっつったよなあ?なあ、お前ら!?(そーだそーだ!てめぇがわりぃんだよ!)

-げほっ…、ご、す、すいません…

首筋に激痛

謝ればいいと思ってんなよこの優等生野郎が!!

身体中が痛い 目の前が霞んできた


…………



ずっと溺れているようなそんな感じだった。

でも苦しくない。水中より地上のほうが暗く見える。

ずっとここで目をつぶっていたほうがいい。

命令ではないが、確かに指示された。

目を開けた途端、明るい世界があろうと僕はきっとそっちに行かないほうがいいんだ。

だってずっとここに来たかったんだから。


電話が鳴った。

『はい』「藤原でございます」

「未奈ー電話ー!優一くんのお父さんから!」

「梨花お電話。清次さんからよ。」


『えっ?優一くんが?!』

新たに一人を迎えた物語は、微かに秒針を動かしていく。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

次回作も考えておりますので、それも是非よろしくお願い致します。

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