第5話 『後悔』 春菜SIDE
だれが日本は“平和な国”なんていったの?
なんでだれも、教えてくれない・・・?
なんで事実を言わないの・・・?
だって平和だって信じているから。
だから他の人は教えてくれない。
自分で知るしかない。
それには生きるという方法しかない。
だって教えてくれない。
だから結局知るしかない。
なにもしなくても
生きてるだけで知ってしまう。
分かってしまう。
世界はみんな、知っている。
汚名 潔白 濡れ衣 真実 事実 正義。
どんなに汚い言葉を並べても、
どんなに綺麗な言葉を並べても。
所詮人類だった。
結局何よりも弱い生物だったって。
みんな気づいているのに、
そのことに触れない。
人間結局、嘘しか言わない。
最後は結局、何も言えない。
だから黙っている。
全部、全部が空白なんだと・・・・・・・・・・・・
本当はだれも気付けない。
気づいていることに気付けない。
正義を理由に、それには目を向けない。
だからなにも見えてこない。
平和なんてこの世に有り得ないことだってこと。
私も目を逸らした。
誰だって目を逸らした。
逸らさなかったのは、
お話の中の、勇者だけ。
私は勇者じゃない。
それでも、やっぱり誰一人として、
真実を知らない。
To be continued




