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エイリアンズゲーミング  作者: 春木千明
1 エイリアンズ入団編

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8/73

第8話【入団試験】

 率直すぎるだろうと流石に思う。

 アカリに対するヘイトがぶち上がりそうだ。悪気の無いような声色でアカリは続けて言う。


「まぁ別に何も考えずに声かけた訳じゃなくて。ウォーカーくん配信やってるでしょう? ちょっと見せて貰いましたよすごいすねエイムめっちゃ良くて!」

「え、観たんですか?」

「見た見た。あとツブヤイターも見た。キルクリップあげてるのも見ましたよ〜」


 キルクリップとは、ゲームで相手を倒した瞬間の動画を切り取って公開する事だ。主に気持ちよく勝った瞬間などをまとめて出すものを言う。


 ウォーカーも自分のキルクリップを出したりしているが、見てる人はほとんどいないし『良いね』がついたのも最高で一〇くらいしかない。

 知名度はほとんどなかった。


「ゲーム内の名前とツブヤイターアカウント一緒だったからすぐわかったよ。あと説明んところにres@ricker59てついてたしリッカーのファンなんだなぁて言うのもわかったよ」


 事前調査は万全だったようだ。少し引いた。


「というかアカリさんはリッカーさんとどういった関係で?」

「アカリはエイリアンズの動画編集をやってるよォ〜」


 どうりで、と思った。

 この距離感で元プロと和やかに話しているこの男を同じエイリアンズの配信メンバーの中で見た事がない。

 動画編集という裏方なら納得だ。


「アカリも配信やろうよ〜楽しいよォ〜?」

「えー、俺口悪いからやだよ炎上しちゃう」


 トキシックの自覚はあるのか、とウォーカーは意外に思った。


「ていうかエイリアンズてそこそこメンバーいた気がするんですけど、五人集められないことはないんじゃないですか?」


「メンバー全員が対人系のゲーム得意なワケじゃあないからねェ〜」


 確かに、とウォーカーは思った。

 どちらかと言うとエンジョイ勢の割合が多いエイリアンズのメンバーでは、リッカー達のレベルの人間がいる方が少数だ。


「それに今回はアカリがいるからねェ。メンタルも強い子じゃないと泣き出してしまうかもしれない」

「確かに。すごくトキシックですもんね」

「おい。何か失礼な事言ってませんかね」


 ケラケラとリッカーは笑い、ウォーカーもつられて笑っていた。


「というかウチのメンバーは強いから。勝てるメンバーが集まってるのにアホみたいな負け方なんてさせねぇよ」

「この前の大会はみんなでトロールして死んじゃったからねェ〜」

「あれはひどい。ケガチビョルビョーンだよ」

「違いないねェ!」


 リッカーとアカリはこうして毒を吐き合える仲なのだと知ると、二人の信頼が確かなものなのだと実感した。


「とりあえずどう? 一応入団試験として何回かゲーム一緒に回して見れればなと思うんだけど。興味ない?」


「もし仮に受かったら、その後どうすれば良いんですか?」


「ん? エイリアンズメンバーとして活動してもらっても良いし、そうじゃなくてもいい。入団してもらってるうちはネット上の言動とか態度とか幾分か改めてもらうんだけど、ウォーカーくんの性格は過去配信見てだいたい把握してるから特に変えて欲しい事とかは無いかな」


 先から話を聞いていればアカリは存外、事前の調査をしっかりとするタイプなのだと知った。

 言動は苛烈なところがあるが、一人の人間として向き合い丁寧に話してくれる。メリットデメリットがわかるように話す様は、自然と安心感を与えて、実感を与えてくる。

 それなりに信頼出来る人物だと思えてくる。


「なんにせよ、受かったらの話だけどね。試験受けてみる?」


 ならば、あとは自分の気持だけだ。


「やります!」


 憧れの人を目指して続けたゲームが、どれだけの実力になっているかを知りたい。

 自分の全力を見せてみたいと思った。

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