表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エイリアンズゲーミング  作者: 春木千明
フリークダンス杯編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/73

第69話【VSペロリスト19 ラストスパート】

 サポートのデスは重い。特に相手にサポートがまだ残っている場合、回復に割かれるリソースに差が生まれ、時間の経過とともにチーム全体の体力が減っていくからだ。

 だからこれはペロリストにとって好都合なシチュエーションだった。


 敵陣地の真ん中に飛び込んだフロッガー。真っ先に飛びついたのはボマーだった。

 突きつけた砲身から榴弾が、フロッガー目掛けて飛び出していく。

 フロッガーは左右にステップを刻み、スルスルと榴弾から逃げていく。だがそれは完璧ではない。地面に着弾した榴弾は、爆ぜて周囲にダメージを入れる。その爆風を受け、フロッガーは空中へと体を煽られる。


「クリッピィ~!! お前も今日のハイライトにしてやろうか!?」

 ボマーを操るアツシは先の単独キルの獲得で、高揚していた。

 対してフロッガーを使うアカリは冷静だった。


「あ? なんだこのバカは?」

 と言うよりも、冷徹だった。


 メイン武器の拡声器型の銃をボマーに向けて四連バーストの音の弾丸が複数回放たれる。

 いずれも直撃し、ボマーの体力はゴリゴリと削られてしまい、リードは消失していた。


「そんなエイムで俺を殺せると思ってのか? 爆発じゃなくて直撃狙え」

 それどころか爆風で空高く飛んだまま、壁面にピタリと着地しそのまま壁を走り始める。地上にいたチャンスが消え去ってしまっていた。


 しかし爆風によって受けたダメージはゼロではない。壁に張り付いて高所を移動しているフロッガーを狙うのは難しいが、それはエイリアンズのもう一人のサポートであるホークアイにとっても同じはずだ。あんなにもぴょんぴょこ跳ねて動き回る的をヒールするには集中力とエイム力の両方を要求する。そう、簡単に当てられるような的じゃないことは敵であるペロリストの方が十分に理解していた。

 

 であれば、とデジ男はスキルのアノマリーボールをダメージ付与に設定し、エイリアンズ本陣へと投げつける。狭い通路と高くそびえるロンドンの壁で、ピンボールのように反射させながら黒い球体が敵の体力を微量ながらも吸い取ってチーム全体の体力差を作ることを考えたからだ。


 しかしエイリアンズは足を止めなかった。

「前に前に前に! これ戦おゥ!」

「俺行ってきます!」


 相手のパラディンと鍔ぜり合う中を潜り抜け、ウォーカーのニンジャが攻め込んだ。

 以前はアカリに促されてから動き始めていたウォーカーだったが、今度は先行して走るようになっていた。その背中を追いかけてサポートをするように、アカリは追従していく。

「一緒に行ってるよウォーカー! そのまま勝負しよう」

「うわ! あっち行けおらぁあああああ!」


 パラディンがハンマーで二人を狙おうとすると、盾が収納され、さらに背後をリッカーに見せることになる。その隙にダメージを入れられ、自分の選択が間違いなのかもしれないと迷いが生まれる。


「オイオイ日本人~背中を見せるのは武士の恥じゃないのかァ~?」

「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い! あーもう! どうすりゃいいんだよこんちくしょぉおおおおおお!」

 結果、ヤケになったもちなはマウスをブンブンと振り回して乱れた。まるでベイゴマのようになっていた。ニンジャとフロッガーはそれを無視して、自分たちのやるべきことに取り掛かる。

 まずは浮かれたポジショニングと甘い体のさらし方をしているボマーをぶち殺すことにした。


「下がれ下がれアツシ! 死ぬぞ!」

「いやあいつら調子に乗ってるから今なら逆に殺せるかも!」


 逃げ遅れているアツシをカバーするため、ソーマはスキルのカースドボールをニンジャに向けて投げつける。視界に映っている限り、付与された相手は被ダメージ量が上がるデバフだ。

 だが当たらなければ意味がない。


 ニンジャはジャンプで攻撃を躱し、さらにパッシブスキルの二段ジャンプでまた攻撃をすり抜けていく。

 そして入れ替わるようにフロッガーが前へと飛び出して、ソーマのバジュラに攻撃を仕掛けた。スキルのバーンアウトによって後方へと弾き飛ばされたソーマ。次の攻撃に対応しようとするも、そこにフロッガーの姿はない。

 ソーマを弾き飛ばすとすぐさま反転して、ニンジャと共にボマーの攻撃に戻ったのだった。

「くそマズイ!」


 ニンジャの手裏剣と、フロッガーの音撃がボマーを襲い掛かった。ボマーはその場から離れるため、自分の足元にリモートC4を設置して爆破。空中へと自分を吹き飛ばす。

「ふぅ。あっぶねー!」

 難を逃れたかと思いきや、空中こそ彼らのホームグラウンドだった。


 ニンジャは近くの壁を垂直に駆け上がり、ボマーの近くまでやってきた。

 ニンジャのスキル『零閃』は、一五メートル前方に向けて脇差を使った居合で直進をする。空中に煌めく紫の線が描かれると共に、ボマーのキルが完了した。

「あーマジか。やったわー」

「だから調子乗んなって!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ