第41話【侵略開始7】
占領ポイントはハレモノが一六%、エイリアンズが八〇%で現在占領中。
このまま進めばエイリアンズが占領を完了しゲームセットとなってしまう。
次のファイトを勝たなければいけない状況だった。
「あぁ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だまた壊れちゃうぅううううううううう! ベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しいベータリンクス楽しい……」
先のファイトで受けた衝撃に、過去のトラウマを引きずり出されたマッコイはパニック状態に陥っていた。
「まずい。マッコイさんがダメになっちゃったっす! メンタル衛生兵! メンタル衛生兵ェ! とりあえずビーフちゃん!」
「は~い! マッコイさん、落ち着いて深呼吸しましょぉ?」
ここで登場したのは牛久保ビーフ。個人勢Vtuberだ。
主な配信は雑談をメインとしており、中でもバイノーラルを使ったものが多い。
バイノーラル、とは両耳の意味である。
人が実際に聞こえるような立体的な音の表現ができる技法であり、実際に体験してるかのような没入感を得られるのが特徴的だ。
その甘い声としゃべり方に安心感を得られるということで支持を受けている。
「深呼吸? どうやるんだっけ、わからない、俺には何もわからないっ!」
「じゃあまず息を大きく吸ってぇ~、そうそう! 呼吸出来てえらいですよぉ。そのまま三秒間かけてゆっくり吐いていきましょぉ?」
ビーフはマイクを配信用からバイノーラルマイクに切り替えると、マイクに近づいてゆっくりとカウントダウンを開始する。
「――――さ~ん、にぃ、いち……ぜろっ♡ ぜろっ♡ ぜろっ♡ ……もっと出しちゃえ♡ い~っぱい出しちゃえ♡」
「う……っ! ――――ふぅ。もう何も怖くない」
最近人気の動画は『甘々お姉ちゃん ~いっしょにトレーニングしよっ?~』だ。
全員のリスポーンが完了し、再度出撃の準備が整った。




